APO-TELYT-R 4 / 280
ライカR用中望遠レンズ、APO-TELYT-R 280mm F4をデジタルカメラで使用した記録
目次
<ギャラリー>
LEICA SL
<レンズの印象>
アポテリート280mmF4は日本市場で見かけることが非常に少ないレンズの一つだ。2017年によく見ていた通販サイトにて中古で手の出せる価格で見かけたため少し無理をして購入した。
私は毎年、長野県の白樺峠に鷹の渡りを見に行くのだが、そこでの撮影は焦点距離500mm以上が望ましく(800mm/F5.6をフィールドで見かけるのはここくらいだ)、毎年カメラを変えレンズを変えして撮影に赴いているわけだが、2017年、2018年は、LEICA SLに本レンズとx2 APO-EXTENDERの組み合わせで使用した。
所有していた個体は3-CAM仕様で、ピントリングはかなり軽く素早くフォーカシングできるが微妙な調整は難しかった。この軽いフォーカスリングは同年代のRライカレンズのスタンダードだと思うが、MFフィールとしては良くないと思う。
写りはさすがの解像感を感じさせ、オリジナルの280mm、x1.4APO-EXTENDERを足して392mm、x2APO-EXTENDERを足して560mmのいずれの状態でも、画像の劣化を感じることはなかった。
デジタル時代に適応した素晴らしいレンズだと思う。
R8/R9のファインダーでは560mm/F8のピント調整は至難と思われるが、幸いこのレンズを使用していたときのボディはLEICA SLで、440万ドットのEyeResファインダーは560mm/F8のピント合わせをそれなりにおこなうことができた。
LEICA SLは手ぶれ補正がないため、ピントが合っていても手ぶれをすることがあり、新しいLEICA SL2/SL2-Sは手ぶれ補正も装備しているため、本レンズを使うのはより良いのだろう。
しかし、残念ながら他のレンズを購入するためにこのレンズは手放してしまった。


<レンズの仕様>
ライカR用望遠レンズ、フィルター径は77mmとライカでは珍しい径を採用している。
1993年から製造が始まり1997年までに2000本程度作られたレンズ。
3-CAM/R-CAM/ROM-CAMがある。
三脚座は側面のネジを緩めると回転させることができる。
フロントフィルター以外に、ドロップインフィルターを使うことができる。
APO-EXTENDER 1.4と2.0に対応している。
フードは組み込み式で引き出して使用するだけで、回してロックするような機構はなかったと記憶している。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 280 | |
最大絞り | 4 | |
最小絞り | 22 | |
レンズ構成 | 6群7枚 | |
最短撮影距離(m) | 1.7 | |
レンズ長(mm) | 208 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 88 | |
フィルター径(mm) | 77 | |
重量(g) | 1875 |
<参考文献・参考リンク>