Ms-Optics APOQUALIA 35mm F1.3 SLIM

APOQUALIA 1.3/35 SLIM(MS-Optics・宮崎光学)のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はLeica M-P / HASSELBLAD X2D

レビュー

アポクオリア 35mm F1.3は、大口径広角レンズでレンズ形式にガウス型を採用する。旧型のAPOQUALIAは絞り開放F値が1.4で、本レンズは旧型とレンズ構成は同じだが、細部の調整でF1.3と明るくなったと考えられる。

初代APOQUALIA 35mm / F1.4もそうであったが、絞り開放では四隅の減光が目立つ。逆光時には派手なゴースト・フレアと思われる妖しげな光が写ることもある。

絞り開放でのピント合わせは本当に難しく、二重像の合致ではほとんど意図したところに合うことは無く、EVFのピント拡大で合わせても本当に合っているかは疑わしい像が出てくることがある。F2に絞ればずいぶん改善するが、明るい開放F1.3値がほとんど使えないのは残念である。

  • 上記は、宮崎氏の注意喚起を読む前にこれを記しているが、氏の主張と一致した感想である。
  • 本レンズがピント面をずらして撮影者にとってベストを探るレンズとは思いもよらなかった。
  • 宮崎氏の発想には驚かされるし、これはデジタル時代だからこそ見極め可能な事象と考える。おそらくフィルムカメラの精度ではそこまでの違いは確認できないと思われる。

上記については、宮崎氏が本レンズについて注意喚起をしている。
MK Direct・ブログの2021年12月29日に記事があるためリンクを張っておく。
日本語はリンク先を読んでいただければよいと思うが、英語版では拙訳を載せている。

アポクオリア 35mm F1.3について

本レンズは全モデルの固定鏡筒から沈胴鏡筒に変更され、レンズで沈胴させたときの厚みは10.2 mmとコンパクトで収納性はよくなっている。不満点としては絞り操作レバーの位置がレンズ鏡筒付け根に移ったため、撮影時、収納時に不本意な絞り値の変更はなくなったが、絞り変更操作はしづらくなっている。また、コンパクトさを優先した沈胴鏡筒は沈胴ギミックの制限から、レンズ外観デザインの洗練度がよくなく感じる点も残念である。
レンズの沈胴機構は野外で操作するのは面倒なので、つねに沈胴させずに固定状態で使用している。

まだ本サイトでは紹介していないが、Ms-opticsの大口径35mmシリーズでは、MAP CAMERAがMs-opticsに依頼して作成したREIROAL 35mm / F1.4が、外観の美しさ、絞り操作、フォーカスリングの操作性などすべての面で完成度が高い。価格はMAP CAMERAの取り扱い分が上乗せされていることもあり、REIROALはAPOQUALIAよりも高価だった。

HASSELBLAD X2Dの中判デジタルセンサー(44mm*33mmセンサー)で使用したところ、完全にイメージサークルが足りていない。絞っても変化が無いためX2D、GFXなど中判センサーカメラでで使うのは仕様範囲外の使い方となる。
絞り開放の画像で、どの程度の範囲が使い物になるかを検証したところ、X2Dのオリジナルピクセル11656x8742のうち、9045x6783が使用に耐えそうな範囲であった。センサーサイズに換算すると、34.1mm x25.6mm程度と計算できた。この計算から本レンズのイメージサークルは35mmフルサイズセンサー(36mm*24mm)にきちんと合わせてあることがわかる。

仕様

項目備考
焦点距離(mm)35.8
最大絞り1.3
最小絞り16
レンズ構成4群6枚ガウス型
最短撮影距離(m)0.6∞から0.8mまではカメラ距離計連動
レンズ長(mm)21沈同時 10.2mm
レンズ最大径(mm)50
フィルター径(mm)34ネジピッチ 0.75mm / 逆付け
重量(g)72

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.03.13
  • 2022.12.21

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