Voigolander APOLANTER-SL 2.5/125
コシナ・フォクトレンダーグブランドの中望遠レンズ、アポランター 125mmをデジタルカメラで使用した記録。
<ギャラリー>
<レンズの印象>
大きくて重い、鉄とガラスの塊感を感じるレンズ。
M42マウントを所有していたときは、SIGMA SD10、SONY α900で使用していた。その後レンズの使用頻度が落ちたため売却。2014年にOMマウントの中古を格安で見つけたので購入し、SONY α7(ILCE-7)で使用していた。
2023年に三度X2Dで使用するためにEFマウント版を購入した。
レンズイメージサークルは広く、十分に44x33mmセンサーをカバーしている。
EFマウント版を選択したのは、TECHARTのTCX-01を持っていたからで、AFが不動なのはMFレンズなのであたりまえだが、電気的な絞りが動作しないことは大きな誤算であった。
カメラからはXCD125mmとレンズ検出されており、IBIS(ボディ内手ぶれ補正)も動いているようで、それなりにカメラへレンズ情報は伝わっているようなのだが、動作が中途半端だったのはなんとも残念である。TCX-01のファームアップのタイミングもわからないので、この組み合わせは、短い間で他の物への依り代として、某地図屋に売られていった。EFマウントでは無く実絞りの他マウントを買った方が良かった思うがすでに後の祭りである。
X2Dで絞り開放だけで短期間使ったが、EVFの拡大機能を使うと、ピント合わせには苦労しない。
しかし、遠方でも少しフォーカスリングを動かすとピントが狂うため、絞り開放のみの運用は少々疲れた。
以前使用していた、一眼レフでもピントの山を把握することは容易で、マクロ撮影も苦にしなかった。CANON-EFユーザーによると、EOSxxではピントが苦しいとの意見も見かけたので、撮影者の視力、カメラの光学ファインダーの出来に左右されるところがあると思われる。
筆者が使用したSONY α900、SIGMA SDxxシリーズでは問題が無かったと記憶している。
この125mmはコシナ・フォクトレンダーSLレンズの中で、75mm、180mmと直系レンズが無いレンズの一つ。40mm、90mmは何代かにわたり後継レンズが作られている。
Carl ZeissブランドのAPO-SONNAR 135/2がこのレンズに比較的近いレンズ構成だが最短撮影距離が長い、F値が明るい、焦点距離が10mm伸びるためレンズの使用感としてはかなり違うのではと想像する。
コストのためか、レンズ硝材が手に入らないか理由はわからないが、今でも十分使えるレンズだと思われるだけに、リニューアルバージョンが出ないのは不思議である。


<レンズの仕様>
125mmの中望遠単焦点レンズ、最短撮影距離が18cmと短く寄れる中望遠レンズ。
フォーカス部分は太い(9cm程度ある)がスムーズなヘリコイドで操作性は良い。
二段伸縮で最大マクロにするとレンズ長が2倍程度になる。
フィルター径は58mmでフードをしていると隠れるが、フードが無いとおちょぼ口のような外観になる。
付属品は、ケース、角形フード、フードキャップが付属。
NIKON-F、PENTAX-K、M42、CANON-EF、MINOLTA-Aマウント、OLYMPUS-OM、YASHICA-CONTAX、などのマウントでリリースされている。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 125 | |
最大絞り | 2.5 | |
最小絞り | 22 | |
レンズ構成 | 9群10枚 | |
絞り羽根 | 9枚 | |
最短撮影距離(m) | 0.18 | |
レンズ長(mm) | 76 | |
レンズ最大径(mm) | ⌀88.2 | |
フィルター径(mm) | 58 | |
重量(g) | 690 | |
定価 | 95,000円 | CANON-EF,NIKON-F,MINOLTA-A, PENTAX-K,M42,OLYMPUS-OM,YASHICA-CONTAX |
<参考文献・リンク>