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ローレンジフィルムスキャナー・NIKON COOLSCAN V ED

ニコン製のフィルムスキャナー「COOLSCAN V ED(LS-50 ED)」について、スキャン結果や動作環境、スキャンソフトなどのレビュー記事

目次

ギャラリー

写真作例の撮影は以下のカメラとフィルムを使用した。

  • Macro elmar 90mm +leica M6 +E100VS +NIKON COOLSCAN-V
  • KL HEXANON 60mm F1.2 +Velvia50 +HEXAR RF Limited +NIKON COOLSCAN-V
  • SUMMILUX M 50mm ASPH. +LEICA M6+E100G+COOLSCAN-V
  • SUMMILUX R 80mm +LEICA R8 +FUJIFILM 100+NIKON COOLSCAN-V

レビュー

Before imageAfter image

1.概要

COOLSCAN V ED(LS-50)は2003年製の製品で、USB 2.0接続に対応している。また、電源が内蔵されているためACアダプターは不要だ。ローレンジというタイトルだが、これはニコン製フィルムスキャナーのカテゴリーであり、フィルムスキャナーとしてはミドルレンジの性能を持つ。

主な仕様は、最大スキャン解像度4,000dpi、入力14bit、出力16bit。発売当時の価格はオープンプライスで、約10万円だった。詳細は「仕様・考察」に記載している。

35mm判フィルム(36.32×24.21mm)を4,000dpiでスキャンすると、横方向は36.32/25.4×4,000=5,720、縦方向は24.21/25.4×4,000=3,812の画素数となる。Digital ICE™を搭載しているため、フィルムにほこりや傷がある場合でも、自動的に補正される。

ニコン製スキャナの特徴である、スリップフィルムを自動で吸い込むSA-21アダプタと、スライドフィルムは1枚ずつ処理するMA-21アダプタの2つが標準添付されている。

より上級フィルムスキャナで使用可能な、複数枚のスライドをまとめてスキャンするSF-210 [スライドフィーダ]や、カットしていない長巻きフィルムのスキャンに対応するオプションは使用できない。

2.使用感

COOLSCAN V ED(LS-50)はUSB2.0接続なので、ほとんどのPCで問題なく接続できる。
USB1.0搭載のフィルムスキャナではスキャン時のPCへのデータ転送が追いつかず、スキャン速度の低下につながっていたが、USB2.0はIEEE1394と同等の速度でスキャンできる。

USB2.0接続はIEEE1394ほど接続の手間がかからないため、スキャナとPCの接続方法として優れている。

スキャン速度は、厳密な速度測定をする前に電源が故障したため、細かい数字は残っていない。VueScanを使って4000dpiで36コマをスキャンすると、合計で1.5時間程度必要となる。この総時間を36枚で割ると、1コマあたりのスキャン時間は150秒(2分30秒)となる。実際にはフィルムの入れ替え時間を含んでいるため、1コマあたりのスキャン速度はもう少し速いと考えられる。古いアスキーの記事によると、公称の1コマスキャン速度は40秒となっているが、スキャン条件は不明である。

スキャン結果は、35mmフィルムの場合、最大スキャン解像度が4000dpiで2000万画素相当となり、通常の用途にはまったく問題ありません。また、ニコンのデジタルカメラと同様に、デフォルトではスキャン画像に派手な色付けは行われず、ニュートラルなスキャン結果が得られます。TIFFやDNGなどの非圧縮フォーマットで保存すれば、PC上の画像処理ソフトウェアで任意の色調に加工できる。

スキャンにはソフトウェアが必要で、純正のスキャナソフトウェアは、WindowsではWindows 98 SE、Windows 2000 Professional、Windows Meまで、MacではMac OS 8.6以降(9.x、10.xへの対応は不明)に対応している。古いPCを使用する場合や、それ以外の環境では、別途有償のソフトウェアが必要となる。

有償スキャンソフトの代表的なソフトとして以下の2種がある。

  • VueScanは2026年現在、最新OSに対応している。
  • SilverFast バージョン9でMac-OS X 15、WindowsはWindows 11まで対応している。

3.まとめ

COOLSCAN V ED(LS-50)をまとめると、標準でスリップフィルムの6枚自動スキャンが可能な廉価なフィルムスキャナーだ。ミノルタのキャリアにフィルムをはめる方式よりも気軽にスキャンでき、シングルセンサーなのでスキャン速度はそれほど高速ではないが、実用的な速度でスキャンできる。

弱点は、経年によってコンデンサーが劣化して通電不可能になり、故障することがあることだ。ただし、不良になったコンデンサーを交換すると復活するケースもあるため、故障しても捨てずにオークションなどで売れば、誰かが修理して使い続けることができるはずだ。

仕様・考察など

ニコンのフィルムスキャナには大きく3つのシリーズがある。廉価な「III」、「IV」、「V」シリーズ、35mmフィルムとAPSフィルムに対応した高機能モデルの「3000」、「4000」、「5000」シリーズ、大判フィルムのスキャンが可能な「4500」、「8000」、「9000」シリーズである。

COOLSCAN V EDの前世代はCOOLSCAN IV EDである。この2機種の違いは、V EDではスキャン光源に赤外線(Ir)が追加されていることである。赤外線の追加はゴミ除去のためであり、Digital ICEによるゴミ除去性能が向上している。

COOLSCAN V EDの高性能モデルはSUPER COOLSCAN 5000EDで、読み取りセンサーが2つになりスキャン速度が向上している。これは、ひとつ前のミドルレンジスキャナーであるSUPER COOLSCAN 4000EDの読み取りセンサーが1つのため、SUPER COOLSCAN 5000EDの大きなアドバンテージとなっている。

また、当時は意識していなかったが、スペック表を見比べると原稿固定のニコンと、センサー固定のコニカミノルタで、スキャナの造りに個性があることがわかる。

外観の特徴としては、IVと4000にはフィルム読み取り部にカバーが付いているが、Vと5000にはカバーが付いていない。Vと5000では、使用しないときにSA-21をスキャナに装着しておくことができる。
このため、IVと4000のスライドマウントアダプタの型番は、SA-21とMA-20(S)で異なっている。なお、筐体サイズは、IVとV、4000と5000で同一である。

機器名称COOLSCAN IVCOOLSCAN VDimage Scan Elite5400 II
型番LS-40LS-50AF-5400-2
解像度(dpi)290040005400
画素数2,870×4,3323946×5959 5328×7920
センサーリニアCCDイメージセンサリニアCCDイメージセンサ3ラインカラーCCD
(5340画素/1ライン) RGB原色フィルター
光源3色LED(RGB)4色LED(RGB Ir)白色LED
スキャン方式原稿固定
光学系移動式平面走査1パススキャン
原稿固定
光学系移動式平面走査1パススキャン
原稿駆動
センサー固定1パススキャン方式
速度約42秒(35mmフィルム1枚、MA-20使用、2900dpi)約38秒(35mmフィルム1枚、MA-21使用、4000dpi)約25秒(35mmポジフィルム1枚、画像補正全OFF)
A/D変換14bit14bit16bit
出力16bit16bit16bit
Digital
ICE
ICE3ICE 4ICE 4
インタフェースUSB1.0USB2.0USB2.0
自動送り666
スライド対応有り有り有り
電源内蔵内蔵ACアダプタ
重量(kg)3.03.01.5
オプションストリップフィルムアダプタ SA-21
スライドマウントアダプタ MA-20(S)
ストリップフィルムホルダ FH-3
ストリップフィルムアダプタ SA-21
スライドマウントアダプタ MA-21
ストリップフィルムホルダ FH-3
35mmフィルムホルダ FH-M20
スライドマウントホルダ SH-M20
ACアダプタ AC-U26
価格(税抜き)9.8万円約7万円10.5万円(Elite 5400)
約7万円(Elite 5400II)
リリース年2001.32003.112003.6(Elite 5400)
2005.2(Elite 5400II)

Digital ICE4 ™、Digital ICE ™は米国EASTMAN KODAK COMPANYの商標であり技術です。

参考情報

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更新履歴

  • 2026.5.1
  • 2025.6.3
  • 2024.11.22

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