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VISOとM42で使う ELMARIT M 90mm F2.8

ELMARIT M 90mm F2.8をデジタルレンジファインダーカメラ LEICA M9+VISOFLEXとデジタル一眼レフカメラSIGMA SD1 Merrill+M42マウントで使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

写真作例は以下のカメラを使用した。

レビュー

LEICA ELMARIT M 90mm F2.8 +LEICA M6 +VISOFLEX-2
LEICA ELMARIT M 90mm F2.8 +LEICA M6 +VISOFLEX-2

1.概要

ELMARIT M 90mm F2.8は1958〜1974年までつくられた、焦点距離90mmのライカ M マウントの広角レンズ。

主な仕様は以下のとおりで、詳細は「仕様・考察など」に記載した。

  • 開放F値 2.8
  • レンズ構成 3群4枚
  • 絞り羽根 12枚
  • 最短撮影距離 1.0m
  • ライカMレンジファインダーカメラ距離計連動 1.0m
  • フード IFUOO、12575

上写真は、レンズヘッドをヘリコイドから分離し、VISOFLEX-Mヘリコイド(OTZFO 16464)とVISOFLEX-2型クイックリータンに装着している。

2.使用感

初代ELMARIT M 90mm F2.8はライカ90mmレンズの中でもELMAR 90mmに次いで安いレンズで、フード組込式の2代目 ELMARIT 90mm F2.8はそれなりの価格になっている。

写りは絞り開放からよく解像し、鮮やかな発色、歪曲、湾曲もよく補正された隙の無い描写は

上写真はボディがLEICA M6 チタンにVISOFLEX-2型クィックリターンを装着した姿の写真だが、作例の撮影はボディにLEICA M9、VISOFLEX 3型を使用している。そして、デジタル一眼レフカメラ SIGMA SD1 Merrillでの作例も上げている。

■デジタルレンジファインダーカメラ

LEICA M9は35mmフルフレーム・1800万画素センサーを搭載したデジタルレンジファインダーカメラで、撮影範囲はフィルム判と同じ感覚で撮影できる。

ELMARIT 90mm F2.8はM9のレンジファインダーで使用は可能だが、ピント精度に不安がある場合があるため、VISOFLEX3型を使用して一眼レフカメラ仕様で撮影した。

デジタルカメラは2000万画素程度になるとフィルムよりも解像感があるため、周辺部の描写が気になるレンズもあるが、周辺減光が気になる場面もほとんどない。

M9よりセンサーサイズの小さなAPS-Hサイズセンサーを搭載したLEICA M8、M8.2で使用すると、90*1.33=120mm相当の望遠レンズとなる。LEICA M8シリーズにおいてもピント位置調整の難しさはM9と同じであるため、VISOFLEXの利用による一眼レフカメラ形式の方が、撮影はしやすいだろう。

■デジタル一眼レフカメラ

VISOFLEX-Mはフランジバックが68.8mmと長いため、一眼レフカメラ・ライカRマウントなどに変換できるため多くの一眼レフカメラで使用することが可能だ。

M42レンズに変換できれば、SIGMA FOVEONとLEICAレンズという人によっては夢の組み合わせをつくることができる。

SIGMA SD1 Merrillで使用するために、VISOFLEX-MをM42マウントに変換するためのマウントアダプターとM42レンズをSIGMA SAマウントに装着するためにCSM-42というマウントアダプターを使用している。VISOFLEX-MをM42マウントに変換するアダプターはVISOFLEX-MからLEICA Rマウントに変換するマウントアダプター14127のRマウント部分をM42に換装した特製品を使用している。

SIGMA SD1 Merrillは、APS-Cサイズセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラでセンサーサイズが35mmフィルム判より小さいため、レンズオリジナルの焦点距離90mmは35mm判換算で90mm*1.5=135mm相当のレンズとなる。
また、SD1は1500万画素 x3(RGB)の3層FOVEONセンサーを搭載しており、解像度に関しては1500万画素クラスのデジタルカメラの中で群を抜いており、写真作例からも撮影画像の繊細さは確認できる。

■ミラーレスカメラ

すでに手元にレンズが無いためミラーレスカメラで撮影はしていないが、ミラーレスカメラは電子ビューファインダーが使えるため、ピント合わせは一眼レフカメラより高精度におこなうことができる。再度入手することがあれば中判デジタルミラーレスカメラのHASSELBLAD X2D-100Cでも使いたい。

HASSELBLAD X2D-100Cで使用すると、90mm*0.8=72mm相当の焦点距離となるが、44mm x33mmのセンサー全面で使えるかは確認できていない。

3.まとめ

結論としてELMARIT M 90mm F2.8をまとめると、2000万画素のデジタルカメラで十分に使用可能な解像感と色のりを持ったレンズだ。

VISOFLEX-Mマウントに変換すると、各種一眼レフカメラにも使用できる汎用性の高いレンズとなる。レンズ遊びをするならば、持っておいて尊の無いレンズの一つと言える。

仕様・考察など

ライカMマウントの90mmレンズは、ELMAR,ELMARIT,SUMMICRON,APO-SUMMICRON,Macro-ELMARと多彩なラインナップをしている。デジタル一眼レフカメラで利用可能なVISOFLEX-Mに変換できるレンズは、一部のELMAR90mm、古いELMARIT 90mm、古いSUMMICRON 90mmの3つである。

VISOFLEX-Mの沼はなかなかズブズブしているので、嵌まって道具を探し始めるとなかなかキリがない。レンズ遊びを熱心にしていた2010年代は比較的ライカのオプション品が比較的安く売られていたのでよい時代だった。いまはオークションや通販で買い求めることが多いと考えられるが、オプションの適合条件が複雑なので購入時は注意が必要だ。

ELMARIT M 90mmは2種類あり、今回紹介したレンズヘッドが外れる1958年発売の古いレンズと、レンズフードが組込になりライカMマウント専用になった1988年発売の新型レンズがある。新型レンズはレンズ構成も変更されコンパクトなレンズになっているので、ミラーレスカメラで使用する場合は新型レンズがよいだろう。

項目ELMARITELMARIT
焦点距離(mm)9090
最大絞り2.82.8
最小絞り2222
絞り羽根129
レンズ構成3群5枚4群4枚
最短撮影距離(m)1.01.0
レンズ長(mm)9476
レンズ最大径(mm)5356.5
フィルター径(mm)E39E46
重量(g)33041/56
フードIUFOO/12575組込
レンズマウントライカMライカM
リリース年1958〜19741988〜2005
製造本数43,29024,520

参考情報

寄付

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更新

  • 2025.11.23

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