NIKON H.C 5cm f2 with the α NEX-7
SレンズをSONY Eボディで使う
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NIKON H.C 5cm f2 をSONY α NEX-7で使うレビューと写真作例
- このレンズの使い方はイレギュラーな使い方であり、同様の撮影をおこなう場合は撮影者の自己責任でおこなっていただくように注意を記しておく。
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はNIKON H.C 5cm f2 とSONY α NEX-7
レビュー
![](https://shige-art.net/wp-content/uploads/2025/02/z-dsc00720-1024x1024.webp)
![NIKON S−LEICA M Mount Adapter](https://shige-art.net/wp-content/uploads/2025/02/w-cx-ma-1024x1024.webp)
![NIKON H.C 5cm f2 + α NEX-7](https://shige-art.net/wp-content/uploads/2025/02/z-dsc00719-1024x1024.webp)
1.概要
NIKON H.C 5cm f2の紹介は参照リンク「NIKON H.C 5cm f2 with LM」に詳細をのせている。
ライカMマウントレンズをソニーEマウントで使う場合、そのために専用のマウントアダプターを用意する必要がある。
ライカMマウントのフランジバックは27.8mm、ソニーEのフランジバックは18mm、その差は10.2mmである。市販のマウントアダプターは多種発売されており、マウント形状を変換するだけの物、マウントアダプターに繰り出し機構のついた物、さらにAF用モーターを内蔵した物もある。
ライカMとソニーEのセンサーとマウントの仕様
ライカ M | ソニーE | |
センサーサイズ | 36mm × 24mm | 23.6mm × 15.8mm |
センサー対角距離 | 43mm | 28.4mm |
フランジバック | 27.8mm | 18mm |
今回は、マウントアダプターに繰り出し機構のついたマウントアダプターの一つ、VM-E Close Focus Adapter IIを使い、S-LMアダプターを装着した、NIKON H.C 5cm f2をSONY α NEX-7に装着して撮影した結果をレポートする。
2.使用感
NIKON H.C 5cm f2をNEX-7で使う場合、35mm版換算焦点距離で75mm相当の中望遠レンズとなる。
NIKON H.C 50mm | 35mm判換算焦点距離 | 換算係数 |
ライカ M | 50 | 1.0 |
ソニーE | 75 | 1.5 |
レンズ紹介はフィルムカメラでの撮影だが、本記事はデジタルカメラで使用した際のレポートも兼ねている。
NIKON H.C 5cm f2を開放からシャープな像を結び、逆光気味で撮影すると被写体の周りにフレアが発生し柔らかな描写となる。
太陽を向かいに入れるとゴーストが発生するが、顕著なコントラスト低下は見られず、アクセントとして利用できる。これは絞っても解消されずフードなどを利用して光線をカットする必要がある。
50mm f1.4などの大口径レンズとくらべると1段くらいだけだが、描写に安定性があり使い易い。サイズと重量がSマウントの50mm f1.4とあまり違いが無いためか、中古市場では人気がないレンズだが、絞り開放から堅実な描写をし、低価格なのでこのレンズを探し回るのでは無く、よい出会いがあったとき入手するくらいでよいと感じる。
通常の最短撮影距離はニコンS-ライカMマウントアダプターの繰り出し距離0.9mとなるが、マクロアダプターを加えることにより、2つのマウントアダプターのヘリコイドをすべてくり出して、0.5m程度まで寄ることが出来る。
操作性には若干の難があり、VM-E Close Focus Adapter IIマウントアダプターの繰り出し方向は右回り、ニコンS-ライカMマウントアダプターの繰り出し方向は左回りなので、回転方向が異なるため、撮影時に戸惑うことがある。
マクロ撮影で微調整する場合、どちらかのアダプターを最大繰り出してから、もう一つのアダプターを操作するのがよい。
例えばVM-E Close Focus Adapter IIマウントアダプターを最大繰り出しにしておき、ニコンS-ライカMマウントアダプター側で微調整する方法だ。もちろん、ニコンS-ライカMマウントアダプターを最大繰り出しをして、VM-E Close Focus Adapter IIマウントアダプターで微調整することも可能だ。
回転方向向きの好みで主に操作するアダプターを決めておくのが戸惑いが無くてよい。
3.付加情報
ヘリコイド付きアダプターの繰り出し量の比較
メーカー | 商品名 | 繰り出し量 |
Voigtlander | VM-E Close Focus Adapter II | 4.3 |
Voigtlander | VM-E Close Focus Adapter | 4 |
SHOTEN | LM-SE M | 5 |
SHOTEN | LM-SE M II | 6 |
繰り出し量が多いほど被写体に接近した撮影できるが、繰り出し量が多いほど、マウントの剛性が低下するため、重いレンズを装着した際に長時間繰り出したままにしていると、アダプターが歪む可能性があるため注意が必要だ。ズームレンズも同じだが、使い終わったら収納状態にする癖を付けておくとよりベターであろう。
海外メーカー製の補助ヘリコイド付きマウントアダプターもあるが、明確な繰り出し量が不記載のアダプターが多い。また、工作精度は上がっているので顕著な不具合は出ずらいと考えるが、品質チェックがゆるいアダプターは不具合品が混じっていることもあるため、高価なMマウントレンズを装着する場合は、安めのレンズで装着がスムーズにおこなえるかなど確認をしてから、装着する慎重さが必要だ。
今回は、ニコン S-ライカ Mマウントアダプターとヘリコイド付きライカ M-ソニーEマウントアダプターの二段重ねとなっているが、SHOTENから、旧コンタックス・ニコンSレンズ→ソニーEマウントアダプターも販売されている。これは2018年に発売されているが2025年現在販売は終了しているようだ。
仕様(Voigtlander公式ページより転載)
型番 | VM-E Close Focus Adapter II |
対応レンズマウント | ライカ M |
対応カメラマウント | ソニー E / FE |
繰り出し量 | 4.3mm |
その他仕様 | 質量:74g |
備考 | 無限ロック機構付 2022年 5月30日発売 |
注意事項 | レンズの電子制御はできません。 使用時にはカメラの「メニュー」-「レンズなしレリーズ」を「ON」 |
参考文献・参考リンク
- Voigtlander Lens Catalog 2024 PDF
- NIKON H.C 5cm f2 with LM・SレンズをLEICA Mボディで使う(1)・Shige’s hobby
- 旧コンタックス・ニコンSレンズ→ソニーEマウントアダプター 内蔵ヘリコイドでのピント合わせも
更新履歴
- 2024.2.6
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