LEITZ SUMMAR 5cm F2
生き残れなかった標準レンズ(2)
ズマール 5cm F2のレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M9
レビュー
ズマール 5cm F2はライツ(ライカ)社が1930年にリリースした標準レンズ。
先代のレンズ・ヘクトールはトリプレットの変形であったが、こちらはガウス型のレンズとなっている。設計が煮詰まっていない初期ガウス形式のためか、絞り開放のF2で撮影すると、ピント合焦部の描写は美しいが、アウトフォーカス部となる周辺部において像が甘くなり2線ボケがみられることが気になる。
それほど高い価格で入手したレンズではないため、期待していたわけではないが、撮影結果を見てもなんとも微妙なレンズと感じて、しばらくして手放してしまった。ライカレンズなので購入価格程度では売却できたので、遊びにそれほど費用がかからなかったのは幸いだ。
この悪い印象は使用したカメラがLEICA M9ということも災いしたかもしれず、EPSON R-D1、LEICA M8で使用していれば周辺が写らないので、もう少し長期で使用したかもしれず、入手したタイミングが悪かったと思う。
このレンズは、所有していたレンズは、沈胴する一般的なものだが、中古店店頭には固定鏡筒版が「ひょっとこズンマー(ズマール)」という名前で陳列棚に並んでいることがある。とても高価でコレクター向けの商品となっている。リンク先の本に載っている作例を見るかぎり、通常版と大きな差があるとは思えないので、無理して入手するほどの物ではないと思っている。
仕様
項目 | ヘクトール | ズマール | ズミター | ズミクロン |
焦点距離(mm) | 50 | ← | ← | ← |
最大絞り | 2.5 | 2 | 2 | 2 |
最小絞り | 18 | 12.5 | 12.5/16 | 16 |
絞り羽根 | 6 | 6/10 | 6 | 10/16 |
レンズ構成 | 3群6枚 | 4群6枚 | 4群7枚 | ← |
最短撮影距離(m) | 1.0 | ← | ← | ← |
レンズ長(mm) マウント面からの距離 | 32 | – | – | – |
レンズ最大径(mm) | 47 | 47.8 | 47.8 | 47.8 |
フィルター径(mm) | A36かぶせ | ← | 36.5 | 39 |
フード | FIKUS | FIKUS / SOOMP | SOOPD | SOOFM / IROOA / ITDOO |
重量(g) | 190 130 | 205 180 | 240 | – |
リリース年 | 1930 | 1933 | 1938 | 1951 |
製造本数 | 5,600 | 127,950 | 172,390 | 253,314 |
参考文献・参考リンク
- Leica Wiki Summar 5cm F2
- クラシックカメラ選書 19 ライカレンズの見分け方(朝日ソノラマ)・アマゾンアフィリエイトリンク
- 仕様の記載と仕様の違いが記述されており、レンズ描写への言及はない。
- 付録にレンズ構成図が載っている。
- ライカのレンズ(写真工業社)・アマゾンアフィリエイトリンク
- ズマールはP86に広渡孝氏のレビューあり
- 世界のライカレンズ(写真工業社)・アマゾンアフィリエイトリンク
- P78に固定鏡筒・ひょっとこズンマー(ズマール 5cm)・川村志郎氏のレビューあり
更新履歴
- 2024.05.21