LEITZ XENON 5cm F1.5
初期大口径標準レンズ
LEITZ XENON L39 50mm F1.5のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M9
レビュー
1.概要
クセノン 50mm F1.5は、参照先のライカWikiによると1935年にリリースされた、ズマリット、ズミルックスの前身となるシュナイダー社製の明るい標準レンズ。
1935から1939年までのあいだに6千本ほど製造されている。
レンズはLマウント版のみ存在するため、M型ライカで使用する場合は、M/Lリングを装着する。
最短撮影距離は1m、絞り羽根は6枚、レンズの無限位置にエルマーなどと同様のストッパーがある。
製造年で外観意匠に違いがあり、前期型はフォーカスリングが2本帯、後期型は3本帯になっている。
2.使用感
クセノンはすでに90年前のレンズで、2024年現在は中古市場でも比較的珍しいレンズになる。
このレンズを購入したとき、すでにライカレンズ遊びもわりと行きつくところまでいっていた時期で、カメラのキタムラで中古を見かけ、珍しいレンズの割には高くなかったので購入した。
当時撮影に使用していたライカ M9との相性はよく、絞り開放でレンジファインダーの二重像合致によって目的の位置にピントをあわせることはできた。全体的に画像が甘いのは古いレンズで曇りと傷があるためと考えられる。
背景ボケもザワついたところは少なく、とろける感じは好む人もいるだろう。周辺部は口径食によるラグビーボール型のボケも見られる。
フォーカスリングについては、所有してたレンズは適度な粘りがあり、ピント合わせもスムーズだったが、これもどこかでオーバーホールされた結果と思われる。
3.付加情報
ライカの明るい標準レンズは、このクセノンが短期間供給された後、長寿のズマリットに移行する。そして、初代ズミルクスへ移り変わる。
クセノン、ズマリット、ズミルクスと3代使ってみたが、クセノンとズマリットは大きな違いは感じなかった。ズミルクスはレンズ状態がよかった影響かもしれないが、撮影結果はもっとも安定していた。
ライカの標準レンズは、この明るい標準レンズシリーズと、ズミクロンを筆頭に絞り開放値F2レンズシリーズ、F2.8のエルマーシリーズがあり、いずれも好みの問題なのでレンズの意匠、試し撮りして好みの描写をするレンズであればそれがベストだ。
ノクチルクス(ノクチルックス)のシリーズは、レンズが大きく重いので、標準レンズと言うよりは特殊なレンズの範疇に入る。
仕様
項目 | XENON | SUMMARIT | SUMMILUX 1st |
焦点距離(mm) | 50 | 50 | 50 |
最大絞り | 1.5 | 1.5 | 1.4 |
最小絞り | 9 | 16 | 16 |
レンズ構成 | 5群7枚 | 5群7枚 | 5群7枚 |
絞り羽根枚数 | 6 | 15 | 16 |
最短撮影距離(m) | 1.0 | 1.0 | 1.0 |
レンズ長(mm) | – | 43 | 52 |
レンズ最大径(mm) | 47 フォーカスレバーは除く | 47 フォーカスレバーは除く | 53 |
フィルター径(mm) | A43/E41 | A43/E41 | A45/E43 |
レンズフード | XIOOM | XOONS | XOOIM |
レンズマウント | L39 | L39/M | M |
重量(g) | 300 | 320 | 320 |
製造本数 | 6,504 | 74,643 | 19,600 |
リリース年 | 1935〜1939 | 1939〜1957 | 1958〜1961 |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2025.1.4
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