Ms-Optics APOQUALIA 35mm F1.4
アポクオリア 35mm F1.4(MS-Optics / 宮崎光学)のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M typ240
レビュー
アポクオリア 35mmは、Ms-Opticsがリリースした焦点距離35mmの大口径広角レンズ。最短撮影距離は0.6mと35mm/F1.4のレンズの中では寄れるレンズで、球面ズミルックスの1mより使いやすい。M型ライカの距離系連動は0.8mまでである。
フィルターは宮崎光学こだわりの逆付けタイプで37mm径を使用する。レンズフードはラッパ型で37mmの逆ネジが切ってあるので、フィルターを装着しその上から装着する。
レンズ外観のバリエーションが豊富で、黒、銀、シルバーロジウム、黒ペイントなど、様々な鏡筒色でリリースされた。別ページで紹介するMAP CAMERAがリリースしたREIROL 35mm F1.4の原型でもある。
写りは開放でも芯のある描写をするが、M型二重像合致でのピント合わせはキッチリとカメラとレンズで調整した個体でなければ、狙ったところにピントがこないことが多い。
これはフィルム時代にNOCTILUX-M 50mmやSUMMILUX-M 35mmが駄目レンズと言われていたことと共通するだろう。宮崎氏に依頼して2回ほどピントを調整したが二重像でバッチリとはいかず、なかなか難しものがある。
しかし、ミラーレスカメラではその心配も無く絞り開放から安心して使える。HASSELBLAD X2D のEVFで拡大表示してピントを追い込むと、絞り開放は少しフォーカスリングを移動しただけで、滑らかにピント面が移り変わることが確認できる。この微妙な差は機械式の二重像合致では、フォーカスブラケットをしないと狙ったピント位置での撮影は難しいことも納得できる。
絞りはクリップストップはなく、持っている個体の個性かもしれないが絞りリングも緩めで節度がないのは残念だ。
X2Dでの撮影結果
44mm x 33mmセンサーサイズに対してはイメージサークルは足りず、35mmフルサイズでも開放では周辺部に減光が見られる。また、35mm判でも周辺描写は厳しく、その外の画質はまったく期待できない。
仕様
項目 | レンズ1 | レンズ2 |
レンズ名 | APOQUALIA | SUMMILUX |
焦点距離(mm) | 35 | 35 |
最大絞り | 1.4 | 1.4 |
最小絞り | 16 | 16 |
レンズ構成 | 5群6枚 | 5群7枚 |
絞り羽根 | 12枚 | 10枚 |
最短撮影距離(m) | 0.6(0.8まで距離計連動) | 1.0 |
レンズ長(mm) マウント面からの距離 | 22.5 | 28 |
レンズ最大径(mm) | 50 | 52 |
フィルター径(mm) | 37 | Series-7 |
重量(g) | 85 | 222 Titan color |
リリース年 | 2016 | 1991 Titan color |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.03.14
- 2023.06.09
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