OLYMPUS C-750 Ultra Zoom

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オリンパス C-750UZのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

レビュー

C-750はオリンパスが2003年に発売したコンパクトデジタルカメラ。

詳細な仕様は下表に載せるが、主な特徴として、画素数が400万画素のCCDセンサー、レンズは35mm判換算で38mm~380mmの10倍ズームを採用している。

センサーサイズは1/2.5インチで、広角端の実焦点距離が6.3mmで35mm判換算の焦点距離が38mmとの換算からも確認できる。
ファインダーは18万ドットのEVFを搭載しており、この古いEVFでも、慣れればそれなりの見え方をするため、2024年代の500万ドット級のEVFは各種情報の表示量の豊富さにおいて、光学式のファインダーよりも優れていることは間違いないが、ディスプレイを直視でのぞき込むというEVFの本質は変わっていないなと感じる。

背面液晶は1.5インチ、11万ドットなのでさすがに表示も荒く、経年劣化もあるためか表示される色味も怪しい。このような状態なので構図確認と画面設定くらいでしか使う場面は無い。一眼レフカメラのようなアイセンサーは無いため、ボタンでEVFと背面液晶は切り替える。

カメラのスタイリングは、薄型カメラが流行る前のずんぐりとした形状で、奥行方向に50mmくらいの厚みがあり、カメラを握り混むような感じで撮影する。それほどホールド感がよいと言うことはない。

焦点距離の変更は、ボディ上部のレバーでズーミングする、0.03mまで近接撮影できるスーパーマクロモードは、焦点距離が広角端で固定されズーミングができなくなるので注意が必要だ。

また、廉価ラインのカメラであるため手ぶれ補正の機能がついていない、暗所でシャッタースピードが落ちるシーンではかなり手ぶれしやすい、1secはほぼ無理で、1/4secかなり厳しい、1/25でなんとか撮影可能というのが使ってみた感想である。

撮影画像は、TIFF、SHQ、HQ、SQ1、SQ2があるが、SHQ以下は画像を圧縮しすぎなので不要だろう。撮影解像度も選択できるが最高解像度の2288×1712以外を選択する意味は少ないだろう。
256MBのXD ピクチャーカードを使用した場合、もっとも汎用性の高いSHQモード(画像1枚2MB~3MB)で90枚程度、TIFFモード(画像1枚11.8MB)で20枚程度撮影できる。

XDピクチャーカードは、512MBまでしか対応しておらず、手持ちの1GBカードは使用できなかったので注意が必要だ。すでに息絶えたメモリーカードだが、比較的新しい規格なのに容量の互換性問題が発生している点は滅びるべくして滅んだ規格と言えるだろう。
xDピクチャカードの1GBカードを使用すると、TIFFで80枚程度とれるのでTIFFを積極的に使おうと思っていただけに残念である。2024年現在中古のXD ピクチャーカードは値上がりしており、512MBで4000円程度となっており、購入をためらうところである。

マイクロSDカードをxDピクチャに変換するMASD-1にはもちろん対応していない。

TIFF撮影モードは1枚撮影するとメモリーカードへの書き込みに約15秒かかるため、1枚1枚を大切にとるようになる。SHQだと数秒で終わりストレスが無い。SHQとTIFFを比較してみたがそれほど大きな差は無かったので、SHQでも十分と考える。

カメラを動作させる電池は単三形電池を4本使用する。使用可能な電池は以下の通りである。

そののほか、リチウム電池のCR-V3 *1に対応している。以前購入した充電式のCR-V3であるRCR-V3を試したところカメラは動作している。RCR-V3は出力電圧の仕様にばらつきが多く高電圧の電池はカメラの基板を痛める、もしくは破損させる可能性があるため注意が必要である。品質の安定したニッケル水素電池か、リチウム乾電池、CR-V3の使用がお勧めである。

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C-7xxウルトラズームシリーズは、歴代の仕様をみるとモデルの変遷がよくわかる、C-700~C-730の第一世代、C-740,C-750の第二世代、C-760,C-770の第三世代にボディ形状が分かれている。スマートメディアを採用していた第一世代のボディサイズが最も大きく、xDピクチャカードを採用してから、カメラボディがコンパクトになっていく。また、オリンパスはセンサー画素数の向上などをしながら型番を変えて、ウルトラズームシリーズを2012年の9月発売のOLYMPUS STYLUS(スタイラス)SP-820UZまで継続したので、安価に中古カメラを入手する機会があればレビューしたいと考えている。

C-740とC-750は両者発売の数ヶ月後にC-745とC-755が発売されているが、カメラ本体の仕様に差は無く、カメラ内部ソフトウェア(ファームウェア)の変更によるマイナーチェンジで、現在のようにカメラ内部ソフトウェアの書き換えが難しかった時代の産物と推測される。

仕様・歴代モデルの比較

項目C-700C-720C-730C-740C-750C-760C-770
ズーム倍数10倍8倍10倍
焦点距離38-38040-32038-38038-38038-38042-42038-380
レンズ構成??(7群11枚)7群11枚
明るさF2.8-3.5F2.8-3.4F2.8-3.5
画素数2.13.03.24.03.24.0
センサー1/2.71/2.51/2.71/2.5
EVF0.55インチ
画素数不明
0.44インチ
18万画素
0.44インチ
24万画素
液晶1.5インチ
11万画素
1.8インチ
12万画素
バッテリー単三x4
メディアスマートメディアスマートメディアスマートメディア
XDピクチャ
xDピクチャ
~512MB
xDピクチャ
~2GB
重量(g)310315310295305280300
サイズ(mm)107.5×77.5×76.0107.5×68×66104.5×68.5×60
リリース年2001.42002.52002.92003.52003.62004.3
カラー

オプション

  • コンバージョンレンズアダプタ「CLA-4」(希望小売価格:2,000円)
  • オリンパスデジタルカメラ専用コンバージョンレンズ
    • ワイド「WCON-07」(希望小売価格:19,000円)
    • マクロ「MCON-40」(希望小売価格:11,000円)
    • テレ「TCON-17」(希望小売価格:15,000円)
  • オリンパスデジタルカメラ専用外部フラッシュ「FL-20」(希望小売価格:15,000円)
  • 多機能リモコン「RM-1」(希望小売価格:3,000円)
  • 防水プロテクタ「PT-018」(2003年6月下旬発売予定、希望小売価格:25,000円)
  • CSCH-13 (本革セミハードケース) メーカー希望小売価格:6,000円
  • CSCH-14 (ソフトケース) メーカー希望小売価格:3,200円
  • CNS-02SV (シルバー) メーカー希望小売価格:3,200円
  • CNS-02BL (ブルー) メーカー希望小売価格:3,200円
  • CNS-02BK (ブラック) メーカー希望小売価格:3,200円

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.07.10

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