縦横シャッター PENTAX Optio VS20

縦横シャッター PENTAX Optio VS20

PENTAX コンパクトデジカメ VS20のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

レビュー

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1.概要

Optio VS-20はPENTAXが2012年2月16日に発売したコンパクトデジタルカメラ。

主な仕様として、画素数は1600万画素の1/2.33型 CCDセンサー、CCDシフト式の手ブレ補正機構 SR「Shake Reduction」、レンズは35mm判換算で28mm〜560mmの20倍ズームを搭載し、背面液晶に3型 約46万ドットを採用している。

グリップ部に縦位置撮影用のシャッターボタンとズームレバーを備えており、横位置、縦位置のどちらでも同じ操作間隔を得ることができる。

最短撮影距離はレンズ先端から0.01mまで寄れる、1cmマクロモードを備えている。

記録カードはSDXCカードに対応し、内蔵メモリーとして16MBの記録領域を持っている。

カメラを動作させる電池は専用のリチウムイオン電池D-LI122を使用する。

2.使用感

Optio VS-20の描写は、1600万画素を200万画素くらいのサイズに圧縮すると十分に綺麗に見える。

如何せん、小サイズのイメージセンサーなので高感度にするとノイズが浮いてきて、560mmの望遠端は偽色が浮いてる。

手ぶれ補正のSRは望遠端の560mmでこそ効いて欲しいが、明るいシーンでは560mmもそこそこの歩留まりだけれど、少し暗くなった夕方や影に入ると、かなりカメラをしっかりホールドしないと手ブレ写真になるの。低速シャッターで効きが悪いためSRの効果を実感しづらい。

このカメラには一般的なマウロモード以外に、1cmマクロと呼ばれる撮影範囲0.01~0.2mでピントが合う撮影モードがある。一般的なマクロモードは広角端で機能するが、このカメラは明確な焦点距離の記載はないが「ズーム域の中間部」で使用できるため、かなり被写体を拡大した撮影が可能だ。作例の4枚目は1cmマクロ機能を使用している。

このカメラの最大の問題点は、記録画像の圧縮率が選べないことだ。
撮影結果は一般的なJPG(JPEG)で記録され、その生成された画像の容量を確認すると、1600万画素のセンサーから作られた画像ファイルは概ね3MBで記録さている。この値はカメラの内蔵記録領域16MBで最低5枚撮影できるように決められたようだ。

この3MBという値はかなり圧縮率が高めで、計算すると無圧縮は4608*3456/1024/1024=15.2MBとなるため、この3MBという画像サイズは無圧縮の画像を圧縮率80%で圧縮していることになる。
これも他社のカメラにあるように圧縮率を80%(Super Fine)、50%(Normal)、20%(Low)と選べるようにして欲しかった。

初心者向けでお手軽に使えるコンデジでそういった機能を省くのも理解できる部分はあるけれど、メニューの奥でもいいのでカメラメーカーの矜持として、画質にこだわる姿勢は見せて欲しかった。

操作性は緑のフリーボタンに、露出補整、ISO感度、記録サイズの3機能を当てられて、一発で呼び出せるのは便利だ。
ズームレバーの反応はとてもピーキーで、広角端から望遠端まで1秒かからずにズームできる。広角端から最大望遠まで時間が短いのは良いことだが、中間部を使うときに思った位置に決められないのはすこしストレスが発生する。他社のカメラにある、ステップズームで28、50、100、150、200、300、400、560など段階的にズームできると操作性への印象がかわるだけに残念だ。

バッテリーのD-LI122は、PENTAXのコンパクトデジカメ共通のバッテリーで、同じ形状でD-LI68という型番のバッテリーが存在する。また、他社からも同形状、同電圧のバッテリーがリリースされており、フジフィルムのNP-50、NP-50A、コダックのKLIC-7004が互換性のあるバッテリーだ。その他に互換電池も多く売られている。

フルオートモードでは露出補整ができない。露出調整をしたいときはPモード、Aモード、Sモードなどを使用する。フルオートで露出調整できないのはコンパクトカメラではありがちな設定かもしれない。

縦シャッターは縦位置ホールドになれているとほとんど使わなかった。

縦シャッターの反対側の縦位置三脚座の回りは樹脂製で加水分解によりベタベタしやすい。

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3.まとめ

結論としてPENTAX VS20をまとめると、大柄なボディはホールド性がよく、手ぶれ補正機能 SRも望遠端の560mmである程度の効果が感じられ、動作もキビキビしておりお散歩カメラとして優秀だ。

欠点は画像の圧縮率が選べないこと、ズームレバーが敏感すぎて微調整しづらいことだ。

仕様・考察など

同年代の高倍率コンデジ、IXY3と比較すると、VS20はとても大きい。しかし、ホールドのしやすさはVS20が優れているため、小さいことが一概に良いとも言えない。

IXY3はそのスタイリングに惚れて購入しているため、ホールド感などは二の次となっている。

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項目VS20IXY3
ズーム倍数2012
焦点距離28-56028-336
レンズブランドPENTAXCANON
レンズ構成8群11枚(非球面レンズ1枚使用)12群14枚(両面非球面レンズ1枚、片面非球面UAレンズ1枚、片面非球面レンズ1枚)
明るさF3.1(W)~F4.8(T)F3.4 (W)〜 F5.6(T) 
画素数1600万画素1010万画素
センサー1/2.331/2.3
ファインダーなしなし
液晶サイズ 画素数3インチ 46万ドット3インチ 46万ドット
バッテリーD-LI122NB-9L
メディアSD,SDHC,SDXCmicro SDHC,micro SDXC
重量(g) (電池、SDメモリーカード含む)約234g約155 g
サイズ(mm) 幅×高×厚112×61.5×38.587.1×53.9×19.2
リリース年2012.2.162013.03.07
カラーブラック、ホワイトシルバー、ブルー、レッド

オプション

  • D-BC122J(充電器)
  • D-LI122(バッテリー)
  • リモートコントロールE
  • リモートコントロールF
  • 防水リモートコントロールO-RC1

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参考情報

更新履歴

  • 2025.7.29

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