LEICA SUMMILUX M 50mm 3rd

チタン外装色、琥珀色コート

3代目ズミルックス-M 50mm のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影は LEICA M9

レビュー

1.使用感

3代目・ズミルクス(ズミルックス)150mmは、描写傾向としては、非球面を採用した4代目ほどのキレはないが、より古いレンズと比べるとスッキリと抜けが良く、シャープになりすぎない描写は好ましいと感じるシーンも多い。個人的にははMマウントのズミルックス 50mmは初代、三代目、非球面と使用したが、最短撮影距離0.7mと柔らかな描写をするこの三代目がもっとも使い易かった。

M型レンジファインダーを使って、絞り開放ではかなり慎重にピント合わせても、ズレていることがあった。これはカメラとレンズの癖を見切って、思った位置にピント合わせをおこなえるように修行するしかないかもしれないが、他のレンズを使うとその癖を忘れてしまうので、このレンズしか使わない人にしかできない芸当だと思う。当たり前の話だが、F4位まで絞るとかなりピント位置が安定する。

フォーカスリングの回転感触は軽めだったが、グリス抜けのためか、これが適正かはわからない。

組み込み式のレンズフードは引き出しても実用的な長さはなく、遮光性が低いため伸ばして使うことはほとんどなかった。この小さなフードをあえて褒めるとすると、その長さ故にファインダー窓の邪魔にならないことだろう。時代的にレンズコーティングの進化で逆光耐性があがったことにより、このようなおまけ的なフードになったと推測される。

光にかざすとみえる琥珀色のコーティングは美しい。この年代特有のコーティング色のようで、所有しているRマウント・ズミルックスのフィルター径55mm(E55タイプ)の1989年に製造されたレンズが同じコーティング色に見える。

このレンズは、ライカ M6チタンカラー、ズミルクス 35mm ASPH.、ズミルックス 50mm IIIをセットで買い求めた。購入したのは15年くらい前で、購入したカメラ店も在庫を持て余していた時期のようでかなり安く買い求めることができた。2024年現在はいずれもかなりの高価格となっており再び買い求めるのは難しそうだ。

2.概要

3代目・ズミルックス(ズミルクス)50mmは、ライカMマウントの標準レンズ。製造本数は18,132 で、1992〜2006年までつくられた。

琥珀色のレンズコーティングをもち、初代から続く凹凸のないシンプルな円筒鏡筒と、フード組み込みによるレンズの一体的でミニマルなデザインが美しい。

ブラック、シルバー、チタン、ブラックペイントと、カラーバリエーションは多い。ブラックペイントは限定でフォーカスリングなどの意匠が異なる。デザインの特徴となっている組み込みフードは、引き出してもLEICA純正の46mmレンズフィルターを少し超える程度の長さだ。

3代目ズミルックス 50mmは、MマウントとL39スクリューマウントが存在し、Mマウント版は最短撮影距離が0.7mに変更されている。マウント形状が新しいためレンズ認識用6bitコードを付加する公式改造が可能。

L39スクリューマウント版はシルバー色の限定モデルで、最短撮影距離は2代目と同様の1mに制限されているが、これはL39スクリューマウントを装着するバルナックライカに合わせている。最短撮影距離について気にする撮影者は購入時に注意が必要だ。

本レンズを含め、同年代のMマウントレンズは中古市場で曇りのある個体をそこそこの確率で見かける。ガラス種類、バルサム材などが、保管状態によっては曇りとなりやすいのかもしれない。

3.チタンカラーについて

ライカはチタンカラーの製品を多くリリースしており、このズミルクス 50mmもその一つである。

Mマウントのチタンカラーレンズは、ズミクロン 35mm F2 ASPH.、ズミクロン 50mm IV、ズミクロン 90mm、エルマリート 90mm、ズミルックス 50mm III、ズミルクス 35mm(球面)、ズミルクス 35mm ASPH.、アポ・ズミクロン 90mm ASPH.などがあり、レンズによっては製造本数が少ないため高価になっている。

上記レンズは、チタン色の塗装だが、ライカM7とM9には外装に塗装ではなくチタンそのものを使用した特別モデルがある。付属レンズもチタンを使用しているためとても高価である。

手元には、ズミルクス 35mm(球面)、ズミルクス 35mm ASPH.、ズミルックス 50mm III、の3本のチタンカラーレンズと、M6を所有していたが、M6、ズミルクス 35mm ASPH.、ズミルックス 50mm IIIはすでに売却して、ズミルクス 35mm(球面)のみ手元に残っている。

仕様・比較

レンズ名SUMMILUX M 50ASPH.SUMMILUX M 50 III型SUMMILUX M 50 I,II型
焦点距離(mm)505050
最大絞り1.41.41.4
最小絞り161616
絞り羽根枚数9 >11(New)1216 or 12
レンズ構成5群8枚5群7枚5群7枚
最短撮影距離(m)0.7 >0.45(New)0.71.0
レンズ長(mm)52.5 >59.3(New)54.5
レンズ最大径(mm)53.5 >58.6(New)47.7
フィルター径(mm)464643
フード内蔵内蔵XOOIM
12521
12586
重量(g)335(黒) >337(New)
460(銀)
275(黒)
380(銀/チタン)
リリース年2006 >202319921961

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.11.4
  • 2024.03.11
  • 2023.04.14
  • 2022.09.07

広告

  1. ズミルクス・アマゾンアフィリエイトリンク ↩︎

シェアする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


コメントする

Shige's hobby