LEICA SOFORT 2
2代目インスタントカメラ
LEICA SOFORT 2のレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
レビュー
1.概要
SOFORT 2は2023年11月10日にライカが発売した、チェキフィルムを使うインスタントプリント機能付きデジタルカメラ。
本体は、ブラック、ホワイト、レッドの3色展開。カメラはフジフィルム「instax mini Evo」のOEM。
フィルムは富士フイルム製「instax mini」とライカ純正品「ライカインスタントカラーフィルム」が使える。価格はフジフィルムの方が安い。
電池は内蔵されており、ボディ下面の樹脂製カバーを開けて、携帯電話などで使われているUSB-Cの充電器とケーブルで繋いで充電する。このカバーについては使用感に問題点を記した。
レンズは、「LEICA SUMMAR f2/2.4」となっている。
2.使用感
カメラ部分は極小センサーのデジタルカメラだ。
SOFORT 2の撮影結果をモニターでみるとチェキ印刷向けとは言え、派手なノイズがあらわれ、周辺部は崩れ、白飛び、黒飛びをする結果はデジタルカメラとしては何年前の画質?と言いたくなるが、これは撮影結果のダイレクト印刷ではなく、PC上で画像を確認できてしまうが故の問題点だ。
正直デジタルカメラとしては、6万円の価値を感じることはない。
このカメラの位置づけとしては妥当な措置と考えられるが、フラッシュの設定、ホワイトバランスの設定は初期ではオートになっており、不満な場合はユーザー側で変更する。
設定変更の操作もそれほど練られているわけではなく、カメラに2つ存在するダイヤルは画像エフェクトに割り当てられており、ダイヤルを露出補整、ISO感度補正に割り当てることが出来ると便利だと思うが、2024年12月現在では出来ないようだ。
ファームウェアのアップデートで、この2つのダイヤルに任意の機能を割り付けることが出来るようになるとデジカメとしての利便性が向上する。
そのなかでも露出補整はダイヤルに割り当てたい機能の筆頭で、SOFORT 2の自動露出は測光の振れ幅が大きく、明るい被写体を狙うと全体が暗くなりすぎ、暗い被写体を狙うと明るくなりすぎるため、測光対象を移して露出の微妙な調整をするのは難しい。そのため、露出補整を使うわけだがその設定が案外面倒くさい。
SOFORT2の撮影設定の変更は2つのボタンを使う。
- 十字キーの下ボタンを押して表示するメニュー
- ホワイトバランス
- マクロモード
- フラッシュのオンオフ
- タイマー
- 露出変更
- MENUボタンで表示するメニュー
- AF補助光
- 顔認識
- プリントモード
- 他
マニュアルを読まないのが悪いのだが、この十字キーの下を押してから変更する機能のホワイトバランス、マクロ、フラッシュ、タイマー、露出補整の設定にたどり着くのに少々難儀した。
また、撮影者が任意に変更したい項目の一つ、ISO感度については設定を変更するメニューはないようだ。
外観の安っぽさを感じる部分としては、充電用のUSB-C端子とMicro-SDカードを入れるスロットカバーが樹脂製で、デジカメと同じ感覚で撮影してPCで取り込むことを繰り返していると、この樹脂製カバーが劣化して千切れることが予想される。
充電時以外は極力このカバーに触りたくないので、撮影画像をBluetoothでスマホに転送できるのかと機能を探したが、プリント済みの写真に限ってスマホアプリ LEICA FOTOSを介してスマホへ転送可能とのこと。 LEICA FOTOSのバージョンアップによって、すべての画像をスマホに画像を転送できるようになって欲しい。
撮影すると画像と同じフォルダに画像の情報を記したCSVファイルが作成される。記録されるのはカメラ名、日付、フィルム・エフェクト、レンズ・エフェクトの適用条件で、エフェクトの適用条件以外はファイル自身をみれば分かるのであまり意味はない。
充電池は内蔵で分解しないと取り替えが出来ないため、数年後には劣化電池で、下面のカバーが取れた品が中古市場に出回りそうだ。使って満足したら早めに手放してしまうほうが幸せかもしれない。
Bluetoothに関する仕様変更のため、ファームウェア1.0.1がリリースされている。
3.付加情報
写りの味という点ではFujifilm Instax MiniのOEMである先代SOFORTの方が趣があるように感じられる。先代SOFORTは、チェキフィルムで印刷するしかなかったため、一期一会のプリントがすべてで、画質を語る余地はほとんど無かった。SOFORT 2はフィルム台が嵩むという問題に対処するためのデジカメ化と考えられるが、PC上で画像を確認できるという粗探しができてしまう。
レンズは、「LEICA SUMMAR f2/2.4」とF2であるにもかかわらず、SUMMICRONは名乗らずにSUMMARとなっている。ズミクロン・ブランドを安売りしないための措置だと思われるが、ズマール・ブランドをここに持ってくるのも理由はよくわからない。
狙ってそのようにしているなら許せるが、結果をみるとコストのかかっていないレンズに練られていない画質チューニングで作られているように見える。
悪い評判ので伝染は早いため、定価だと6万円ほどするこのカメラは新品が売れなくなり、すでに買った人が見切りを付けて売り払い、中古があふれかえっているのが2024年の現状だ。2023年の発売直後の一部品薄の状況から考えると悲しい。
そして、画像に関してはエフェクトをたくさん用意したから、雰囲気に合うように調整することが前提なのかもしれないが、素の画像のクオリティが低いので、駄目な素材にデコレーション過剰にしてもあまりよい結果は得られない。
また、先代SOFORTは充電池が別となっており、代替電池がどの程度の期間、手に入るかは分からないが、固定充電池式よりは電池寿命に対して柔軟に対処できるため好ましい。
仕様
項目 | SOFORT | SOFORT2 |
画素数 | – | 490万画素 2560 x 1920 |
センサータイプ | – | CMOS |
センサーサイズ | – | 1/5 |
レンズ | AUTOMATIK-HEKTOR 60mm | SUMMAR |
実焦点距離 | 60mm | 2.4mm |
35 mm判換算焦点距離 | 34mm相当 | 28 mm相当 |
絞り値 | 12.7 | 2 |
3 Focus Steps: 0,3 – 0,6 m (Macro) 0,6 – 3 m (close range) 3 m – infinity (far range) | 0.1m~∞ AFs制御 | |
シャッタースピード | 1/8 – 1/400 sec. (メカシャッター) | 1/4~1/8000 sec. (オート露出制御) |
OVF | ターゲットスポット マクロモード視差補正 光学式実像ファインダー 0.37 倍 | – |
背面液晶 | – | 3.0型 TFT 液晶モニター、 |
背面液晶解像度 | – | 画素数:460.000ドット |
バッテリー | BP-DC17 3.7V, 740mAh, 2.6 Wh | 内蔵 3.7V, 740mAh, 2.6 Wh |
メディア | – | Micro SDXC |
サイズ 幅 x 高さ x 奥行 | 124 x 94 x 58 | 123 x 87 x 44 |
重量(g) (メモリーカード、バッテリ含む) | 305 | 320 |
リリース年 | 2016.11 | 2023.11.10 |
カラー | ミント オレンジ ホワイト レッド ブラック その他限定 | ブラック ホワイト レッド |
参考文献・リンク
更新履歴
- 2024.12.28
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