3焦点変化 SONY FE 28mm F2

35mmフルフレームセンサー対応 ソニー FE 28mm F2 (SEL28F20)+ワイコン x2をSONY α7Siiとα NEX-7で使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
写真作例の撮影はレンズの3焦点距離と2つのカメラを使用した。
- FE28mm単体、FE28mm +ウルトラワイドコンバーターFE28mm +フィッシュアイコンバーター
- カメラはSONY α7Sii(A7S2)、α NEX-7
レビュー


1.概要
SONY FE28mm F2は、2015年4月17日に発売された大口径広角レンズ。
FE28mmには、オプションで専用のワイドコンバーターが発売されており、ベースとなる28mmから広角側へ21mm、16mm魚眼と撮影範囲を広げることができる。
オプションのコンバーターとレンズの取付はバヨネット方式になっており、しっかりと取り付けできつつ簡易に取外しできるが、本体のFE 28mmのフードを逆付けしたり、フィルターを取り外す必要があるの点は注意が必要だ。
コンバーターの名称と発売日、定価は以下のとおりだ。
- 焦点距離を21mmの広角レンズに変える、「ウルトラワイドコンバーターSEL075UWC」
- (2015年4月17日発売。税別3万8,000円)
- 焦点距離を16mmの魚眼レンズに変える、「フィッシュアイコンバーターSEL057FEC」
- (2015年5月22日。税別4万5,000円)
FE28mmとワイドコンバーターを装着したときのレンズの仕様変化は以下の通りである。
35mmフルフレームセンサー | APS-Cサイズセンサー | 開放F値 | |
レンズのみ | 28mm | 42mm | F=2 |
ウルトラワイドコンバーターSEL075UWC | 21mm | 31.5mm | F=2.8 |
フィッシュアイコンバーターSEL057FEC | 16mm | 24mm | F=3.5 |
2.使用感
SONY FE28mm F2の単体描写は35mmフルフレームセンサーで撮影したとき、Raw画像は周辺部に向かってたる型の歪みが少し見られるが、Jpg画像は画像記録時に歪みが補正される。レンズはモダンなレトロフォーカス型の構成で、画像はフラットで周辺減光はほとんど感じられない。
カメラの標準設定で撮影すると、色のりは薄めだがデジタル画像なので後処理で好みのタッチに変えることができるため大きな問題ではない。
外観はコンパクトにできており、アルミニウム製と思われる金属製鏡筒は軽いが華奢な感じはしない。レンズの操作部はソニーEマウントはレンズを電子制御するため、鏡筒にフォーカスリングのみ存在するシンプルな鏡筒になっており、鏡筒に距離計目盛りなど無い潔さである。フォーカスはインナーフォーカスを採用しており、ピント位置によるレンズ長さの変化はない。
逆付け可能な花形バヨネットフードが付属し、フィルター径は49mmで一般的なフィルターを装着できるが、概要に記載したとおり、フロントコンバーターを装着するときは、フードを逆付けし、フィルターを外す必要がある。
また、フードをレンズに装着するとコンパクトなレンズがかなり大きくなり、コンバーターを付けるとき、フードを逆付けする必要があるなど、撮影時に面倒が発生するためフードは装着せずに使っていた。
フードが無い場合、太陽が直接はいるシーンではゴーストの発生がみられることはある。フードなしの逆光耐性はそれほど良いレンズではない。
APS-Cサイズセンサーカメラでは、焦点距離42mm相当となるため、標準レンズに近い焦点距離となる。前述の少々の歪みをおこす周辺をカットされるため、より四隅が整った画像を得ることができる。
つぎに、ウルトラワイドコンバーターを装着した焦点距離21mmを装着すると、35mmフルフレームセンサー搭載カメラでは、Raw画像は周辺部の歪みがより大きくなる。こちらもJpg画像は補正された結果が保存される。


下図は左がRaw未補正現像で、右がJPG画像だ。


そして、フィッシュアイコンバーターを装着した焦点距離16mmは、魚眼レンズなので歪みはそのまま残されており、RawとJpgの撮影結果に画像補正の差は無い。

3.まとめ
結論としてSONY FE28mm F2をまとめると、オプションにより3つの広角レンズに変身するのは一見便利だが、バヨネット式のコンバーター取付時に、レンズキャップ、フィルター、フードなどのレンズ前面オプションを取り外すのは案外面倒だ。
SONY FE28mm F2の構造を改良して、レンズフードを組込式に変更し、コンバーターに干渉しない専用保護フィルターを売るなどしてくれると、より簡易に使用できたと考える。実際にフィールドで使用するとき、付け替えが面倒で積極的に3種類を使い分けることはしなかった。コンバーター無し、21mm付けっぱなし、16mm付けっぱなしで使うことが多かった。
仕様・考察など
ソニーのレンズラインナップでは、16mmから始まる広角側ズームレンズは、Vario-Tessar T FE 16-35mm F4 ZA、FE 16-35mm F2.8 GM、FE 16-35mm F2.8 GM II、FE PZ 16-35mm F4 G、FE 16-25mm F2.8 Gと他のカメラメーカーと比較して充実のラインナップだ。むしろ多すぎる感じさえする。
ズームレンズは複数の単焦点レンズを持ち歩くことに比べると、撮影機材の量が減るというのが最大のメリットだが、これだけレンズラインナップがあると、どのレンズをチョイスするかはとても悩ましい。
広角側の使用頻度がそれほど多くなく、28mmを基準に少しだけより広角側を使う撮影者であれば、FE28mm +オプションコンバーターは、オートフォーカスも機能し画質的な問題もほぼ無く、価格的にお勧めできる組み合わせだ。
魚眼レンズは、Eマウントでは商品化されていないため、Aマウントのレンズか、他社のレンズを使うことになるが、使用頻度が低いと予想される魚眼レンズのためにレンズを買うのは、それほど良い選択とは思えないため、オプションのフィッシュアイコンバーターで済ませてしまうのは妥当な選択肢と思える。
ただし、両コンバーターともに、レンズがかなり大型化することと、レンズ前部に重量物が装着されるため、カメラをかまえたときの重量バランスは悪くなる。テストする機会があれば、実際に撮影して重量バランスに問題ないか確認した方が無難と考える。また、、取付、取外しの手間はそれなりにあることを覚悟する必要がある。
余談だが、ソニーのコンバーターは非常に種類が多いため、いい加減な中古通販業者は型番や商品を間違えていることがある。購入時は適合する型番の商品か確認し、オリジナルの商品写真を使用している業者から購入するのが無難である。
項目 | FE 28mm F2 |
焦点距離(mm) | 28 |
最大絞り | 2 |
最小絞り | 22 |
絞り羽根 | 9 |
レンズ構成 | 8群9枚 |
最短撮影距離(m) | 0.25(MF) |
レンズ長(mm) | 64 |
レンズ最大径(mm) | 60 |
フィルター径(mm) | 49 |
重量(g) | 200 |
型番 | FE28F20 |
発売日 | 2015.04.17 |
希望小売価格(円/税別) | 74,000- (65,000-) |
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参考情報
- SONY FE28mm・公式ページ
更新履歴
- 2025.8.6
- 2024.8.2
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