建物公開2025「時を紡ぐ館」東京都庭園美術館

建物公開2025「時を紡ぐ館」東京都庭園美術館
建物公開2025「時を紡ぐ館」東京都庭園美術館

建物公開2025「時を紡ぐ館」鑑賞レポート

目次

展概要

  • 建物公開2025「時を紡ぐ館」
  • 2025年6月7日(土) – 8月24日(日)
  • 東京都庭園美術館(本館+新館)
  • 一般1000円、その他割引あり、ぐるっとパスで入館できる。

今回の展示は作品リストと別に、3つ折りA5の「時を紡ぐ館」展覧会ガイドブックを配布していた。

「時を紡ぐ館」展覧会ガイドブックは、館89年の歴史と建築技師・権藤要吉についての記事を読むことができる。

本展は美術館外側の庭園部分への出入りがフリーなため、展示室を移動する際には新館入り口、本館入り口でチケットを提示する必要がある。一筆書きで鑑賞して新館から庭園に出る場合は1度見せるだけでよいけれど、本館に戻ったり、再度新館の展示を見る場合は都度チケットの提示が必要となる。気の向いたところから鑑賞するタイプの人にとっては、少々面倒なシステムとなっている。チケット見せるのは案外面倒なので、入館を示すリストバンドなどくれるとありがたい。

感想「景色としての館」

2025.7.7.4に鑑賞した、建物公開2025「時を紡ぐ館」は東京都庭園美術館が毎年定期的に開催している舘そのものをテーマにした展示、今年のテーマは「時間」。

比較的鑑賞者の少ない時間に訪れたため、普段より館内を遠目で見ることができた。単一の要素に焦点を合わせてみるのもよいけれど、館のさまざまな要素をまとめて視界に入れてみるのもよいものだ。また、本展は香水瓶の横扉が閉まっており、食堂はティーセットが置かれて、2階は広間に蓄音機、書棚などを展示し、通常公開されていない「第二浴室」を見ることができ、新館では過去に庭園美術館で展示をした現代作家の作品を展示するなど、今回ならではの鑑賞空間となっており新鮮な気持ちで館内を歩くことができた。

終了間際の8月22日金曜日の夜に夜会があったので、再度美術館を訪問した。17時前に館についたところ、券売所に列が出来ており少々驚いたが、事前にWebチケットを買っておいたので、スムーズに入場できた。前回訪問時は最初の入場口でぐるっとパスを見せて紙のチケットをもらって、再入場時に各入口で見せる方式だったので、今回も最初の入口は必須かと思い列に並んだが、Web発行のQRコードを各入口で見せれば入場できるようで、最初の列に並ぶ必要はなかった。

訪問者が多いためロッカーはいっぱいで使えなかった。
野外ではキッチンカーや音楽演奏、ダンスなどがあり、庭園には1920~30年代のモダンボーイ・モダンガールの装いで決め込んだ男女がウロウロしていた。

日没時にチェッカー部屋から日没を眺めたかったが、そこに入る列も長蛇になっており諦めた。

館内に流入する人を止めてないので、館内はぎゅうぎゅうで文化財の壁紙が心配になるところだった。館内をペタペタ触ってる人もいるし、それを注意する人も身動きがとれないみたいで、館を鑑賞する環境ではなかった。

19時過ぎになっても、入口からやってくる人は途切れず、券売所はそれなりに並んでいるし、このあとも空きそうにないので、撤収することにした。夜間に眺めるこの館はほんとうに美しい。

8月23日夜会の様子をギャラリーに掲載した。

「時間」に即した展示として、朝香宮家旧蔵の過去の写真や旅行に関連した品を展示品されている。下の鞄はその一例だ。

上:ポスター《現代装飾美術・産業美術国際博覧会》 下:トランク(Y.A)朝香宮家旧蔵作品

2階は「北の間」のとなり、「第二浴室」が公開されている。ここは部屋の壁紙が荒れているため、今後、修復されると思われる。

「第二浴室」

2階「姫宮居間」の暖炉部分にミニチュアの調度品で部屋を再現している。
これはこちらが収蔵している、姉妹アーティスト髙田安規子・政子の作品《Jewerly room》

意外な空間の活用方法で、髙田安規子・政子の作品とは気づかず、お二人のインスタを見て知った。
ミニチュアの繊細な造形が素晴らしい。暖炉は横からだともう少し近づいて鑑賞ができる。

新館では朝香宮鳩彦王妃允子様 縁の品のほか、現代美術作家、佐々木愛《鳥たちが見た夢》《Door》の2作品、オットー・クンツリ《鏡》《コマイヌ VII》の2作品、最後に館装飾品の複製を見ることができた。

現代芸術家の二人はこちらの館で展示したことがあり、佐々木愛は2020年に企画展「生命の庭―8人の現代作家が見つけた小宇宙 」の参加作家、オットー・クンツリは2015年に「オットー・クンツリ展」を開催した。

  • 作家名は敬称を略した。
Before imageAfter image

券売所近くの喫茶室では、「ランドスケープをつくる ラ・サマリテーヌ 修復と再生」に関する展示がおこなわれていた。

Before imageAfter image

ギャラリー

<写真をクリックすると拡大>

関連リンク

広告


使用機材

  • HASSELBLAD X2D-100C +XCD 28mm F4P

更新履歴

  • 2025.7.18

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA