2025年11月にギャラリー小柳で鑑賞した、「Thomas Ruff|Two of Each」の感想
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目次
展概要
- 展題: トーマス・ルフ|Two of Each
- 日付: 2025年10月18日(土)- 12月13日(土)
- 開廊時間: 12:00-19:00 *11/7(金)-9(日)のアートウィーク東京期間中は、10:00-18:00。
- 休廊日:日 / 月 / 祝日休廊 *ただし、11/9(日)は開廊。
- 場所:銀座小柳ビル 9F ギャラリー小柳
本展は8点の絵画作品を展示している。
感想「対比するということ」
「トーマス・ルフ|Two of Each」の展示会場は銀座の東京駅側、銀座小柳ビルの9階にあるギャラリー小柳。
トーマス・ルフについては作品を覧たことはあるだけで、どのように創作性いるか詳細は知らなかった。訪問の動機はギャラリーページのタイトルと添えられていたカラフルな作品に目を惹かれたからだ。
展題「Two of Each」とあり、「2つ」、「対比」がキーワードと言う情報だけで鑑賞に赴いた。
展示はエレベーターを降りると、正面にぼやけた色彩が画面をただよう《Substrat 42 I Substrat 42 III》、右手に移動すると花を描いた《flower.s_18 flower.s_07》、そのまま右手に進むと黒いバックに線描が踊る《untitled#16 untitled#14》、最後に人物を描いた《neg◊india_06 neg◊india_02》と展示されていた。




ギャラリーでいただいたリーフの説明を読むと、展示作品は対として作られた作品ではなく、展示を企画したギャラリーがシリーズ作品の中から展示可能な作品をセレクトして対に展示していると理解した。
すべて鑑賞すると、対になった作品は2つのグループにわかれ、2組は抽象的作品、2組は具体的なモチィーフが読み取れる作品で、展示を一筆書きで鑑賞すると、抽象→具象→抽象→具象と並んでいる。
作品の対比と抽象と具象の交互配置の二重構造によって、抽象的作品を見ているときは2つの作品を比べる手がかりが少ないので画面全体から感じられる雰囲気からぼんやりと違いと好みを探り、具象作品は画面内の要素に対して知識と手持ちの情報から作品の違いと好みを探すという、鑑賞時の思考の切り替わりに気づくことができた。
そして作品を見ながら、少し前に国立西洋美術館でみた「フルーニング美術館・国立西洋美術館所蔵 フランドル聖人伝板絵―100年越しの“再会”」 が頭に浮かんだ。
西美の展示は同時代に描かれたと思われる2つの作品を並べて比較鑑賞できる展示をしており、別で聴講した西美の研究成果報告では、作品を同時期に描かれたものであるという説明、描かれた場面の由来、使われている画材成分の比較など、作品についての多くの情報を持った状態で鑑賞したため、小柳の展示における具象的作品と同様の思考で鑑賞をしていたことを思いだした。
また、西美の報告ではこの作品が展示された2作品だけでなく、他の場面を描いた作品があったことが示唆されており、より多くの作品が並んだ状態で鑑賞するときは、任意の2作品を自分で選択して比較したり、絵画をかたまりとして鑑賞するなど、異なる鑑賞思考が生まれると思われる。
今回は対になった作品を比較鑑賞する際、自身がどのような思考で鑑賞していたか少し明瞭になった。思考がぶっとぶくらいの作品を覧たいとは思うけれど、そうそうあるものではないですね。
参考情報
- Thomas Ruff|Two of Each・ギャラリー小柳 公式ページ
- フルーニング美術館・国立西洋美術館所蔵 フランドル聖人伝板絵―100年越しの“再会”・Shige’s hobby
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更新履歴
- 2025.12.8


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