Voigtlander ULTRA WIDE HELIAR 12mm F5.6
フォクトレンダー・ウルトラ・ワイド・ヘリアー12mm F5.6のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M8
レビュー
フォクトレンダー・ウルトラ・ワイド・ヘリアー12mm F5.6は、焦点距離12mmの超広角レンズ。
本レンズはLEICA M8で使用していた。レンズマウントはL39スクリューマウントなので、L-Mリングを介してM8に装着していた。LEICA M8はセンサーサイズが少し小さいため、撮影可能範囲は12*1.33=16mmとなるため、CONTAX G用HOLOGAN 16mm/COSINA ZEISS 15mmのファインダーで撮影範囲をあわせていた。HOLOGAN 16mmのみえの今一なファインダーは水準器がついているのは、超広角レンズでは重宝した。
レンズとカメラの距離計は連動しないため、目測での使用となるが絞り開放F値が5.6と暗いレンズなので、目測でおおよその距離を合わせる撮影でそれほどピントを外すことはなかった。2代目からはライカM型カメラの距離計に連動するように改良された。
初代は目測前提の使用だったので猫の写真のように下側からのノーファインダー撮影でもよく使った。
距離計連動のない初代も現代の高性能EVFを使うとよりピントを追い込むことは可能だ。
LEICA M8といえば、UV/IRフィルターの使用が問題になるが、このレンズに関してはUV/IRフィルターの使用は諦めていた、別売のVOIGTLANDER FILTER ADAPTER FOR 12mm F5.6(コシナ フォクトレンダー L12mmF5.6 ウルトラワイドヘリアー初期型用 フィルターアダプター)を使用すると77mmのフィルターを前面に装着できるけれど、せっかくのコンパクトなレンズが台無しになるためアダプターも購入しなかった。
作例をみればわかるとおり、被写体を選べば偽色がでることもなく、センサーサイズの小ささから、周辺部の減光や解像度不足に困らされることもなかった。
初代の12mmはL39スクリューマウントであったが、2代目でMマウントに変更され、3代目までリリースされている。3代目からはSONY Eマウント版も発売され、最短撮影距離の短縮、レンズ情報のカメラへの伝達など、デジタル時代に対応した改良が図られている。
VMマウント版は汎用的なレンズの位置づけとなり、専用マウントを作るほど売れるとは思えないマイナーなミラーレスカメラのためにマウントアダプター経由で使うためのレンズとなっている。一眼レフ時代は孤高のマウントであったMマウントがユニバーサルマウントの地位を確立するとは数十年前には想像もしていなかった。
2024年現在、当初併売された焦点距離10mmのヘリアー・ハイパー・ワイド 10mmは継続販売されているが、焦点距離12mmのレンズは販売終了している。
仕様
項目 | ウルトラ・ワイド・ヘリアー12mm・初代 | 2代目 | 3代目 | ヘリアー・ハイパー・ワイド10mm |
焦点距離(mm) | 12 | ← | ← | 10 |
最大絞り | 5.6 | ← | ← | ← |
最小絞り | 22 | ← | ← | ← |
絞り羽根 | 9 | ← | 10 | ← |
レンズ構成 | 8群10枚 非球面レンズ1枚 | ← | 10群12枚 | 10群13枚 |
最短撮影距離(m) | 0.3(距離計非連動) | 0.5 | ← | ← |
レンズマウント | L39スクリュー | M | ← | ← |
レンズ長(mm) | 38.2 | 42.5 | 58.4 | 58.7 |
レンズ最大径(mm) | 50.5 | 74.6 | 64.8 | 67.8 |
フィルター径(mm) | 別売フィルターアダプター使用時77mm | 67 | 装着不可 | ← |
フード | 専用花形フード | レンズ組み込み | ← | ← |
重量(g) | 162 | 230 | 283 | 312 |
リリース年 | 2000.9 | 2010.3 | 2016.9 | 2016.7 |
価格(定価・税別) | 105,000(銀色)/108,000(黒色) | 89,250 | 115,000 | 135,000 |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.04.02:改稿
- 2023.09.06:初稿
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