ZEISS BIOGON ZM T* 25mm F2.8
ツィアイス・ビオゴンZM 25mm F2.8のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- フィルム作例はZeiss IkonとKODAK E100VS、フィルムのスキャンはCOOLSCAN V(LS-50)を使用
- デジタル作例は、LEICA M8を使用
レビュー
ビオゴン 25mm F2.8 ZM *1は、コシナが製造したカール・ツァイス・ブランドのレンズ。
写りは画面隅まで平坦なZMレンズ共通のテイストは感じるが、これといった特徴は無いように思える。そつない優等生といったところだ。
デジタル時代のカラーキャスト対策のために、対称型レンズ構成をとりながら後玉をフィルム面に近づけることなく25mmの焦点距離を実現するために、ビオゴン ZM 35mm同様に鏡筒が細いわりに長さがあるスタイルになってしまった。
サイズをみるとちょうどエルマリートM 46mm ASPH.の長さとエルマー M 46mm ASPH.の鏡筒径と同じになっていて細長いレンズであることがよくわかる。
この25mmという21mmと28mmの間に位置する焦点距離は、現代では広角ズーム、標準ズームレンズに飲み込まれて、単焦点レンズとしての存在感はあまりない。ズームで使っている場合は、余分なものをカットするときに偶然使う感じで25mmで撮るというモチベーションはそれほど高まらない。
このレンズも実際1年ほど使ってみたが、これを必要とするシーンはほとんどなく、どうせ広く撮るならなら21mm、スナップだと28mmとなり出番は少なかった。
ツァイスの25mmという焦点距離は、単焦点レンズラインナップの多いライカは24mmを採用しており、ツァイスで微妙に異なるところが面白い。1mmの差があるが両者で撮影した実感としてはほとんど変わらない。しかし、この表記上の1mmの差は別レンズを買うんだというレンズグルメの妙な言い訳にはなると思う。
日本のシグマ、ソニーも24mmを採用しており、ツァイスの25mmは異端児だ。
ビオゴン25mmは価格が安く、0.5mまで寄れるのでElmarit 24mmよりは汎用性があり、21mmと28mmを埋める焦点距離の入門編としてはよいレンズだと思う。
また、LEICA M8の換算焦点距離1.3倍との相性はよく、33mm程度の微妙な数字になるが28mmよりは広角レンズを使っている実感がわくレンズだった。
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仕様
項目 | ELMAR M | ELMARIT M | BIOGON |
焦点距離(mm) | 24 | 24 | 25 |
最大絞り | 3.4 | 2.8 | 2.8 |
最小絞り | 16 | ← | 22 |
絞り羽根 | 8 | ← | 10 |
レンズ構成 | 6群8枚 | 7群9枚 | 7群9枚 |
非球面レンズ | 有 | 有 | 無 |
最短撮影距離(m) | 0.7 | ← | 0.5 |
レンズ長(mm) | 40.6 | 46 | 46.6 |
レンズ最大径(mm) | 53 | 58 | 53 |
フィルター径(mm) | E46 | E55 | E46 |
フード | 12465 (21mmと共通) | 12592(21mmと共通) フードカバー14041(21mmと共通) | Carl Zeiss レンズシェード 21mm/25mm Carl Zeiss レンズシェード 25mm/28mm 上記リンクはアマゾンアフィリエイトリンク |
リリース年 | 2008 | 1996-2009 | 2005 |
製造本数 | – | 約7,000- | – |
重量(g) | 260 | 388(シルバー) 290(ブラック) | 260 |
価格(税別) | ¥320,000- | – | ¥110,000- |
参考文献・参考リンク
- Zeiss.com lens datasheets for BIOGON 25mm
- フォクトレンダーVM&カールツァイスZMレンズWORLD (日本カメラMOOK) 大型本 – 2010/10/18・P34にレンズ紹介と作例有り・アマゾンアフィリエイトリンク
更新履歴
- 2024.04.20:記載修正
- 2024.01.27:最初の投稿
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