BIOGON ZM T* 25mm F2.8

BIOGON ZM T* 25mm F2.8

カール ツィアイス ビオゴンZM 25mm F2.8をフィルムカメラとデジタルカメラで使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影は以下のカメラとフィルムを使用した。
    • Zeiss Ikon+KODAK E100VS+COOLSCAN V(LS-50)
    • LEICA M8

レビュー

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1.概要

ビオゴン 25mm F2.8 ZM は2005年にリリースされた、カール・ツァイスブランドのライカMマウント互換レンズ。

デジタル時代のカラーキャスト対策のために、対称型レンズ構成をとりながら後玉をフィルム面に近づけることなく25mmの焦点距離を実現するために、ビオゴン ZM 35mm同様に鏡筒が細いわりに長さがあるスタイルになっている。

主な仕様は以下の通りで、詳細は表に載せている。

  • 開放F値 2.8
  • レンズ構成 7群9枚
  • 絞り羽根 10枚
  • 最短撮影距離 0.5m
  • ライカMレンジファインダーカメラ距離計連動 0.7m
  • フード 21mm/25mm共通バヨネットフード、25mm/28mm共通バヨネットフード
  • レンズカラーバリエーション シルバーとブラック

2.使用感

ビオゴン 25mm F2.8 ZMは、写りは画面隅まで平坦なZMレンズ共通のテイストは感じる。
しかし、焦点距離25mmに特別な要素は無く、写りもそつがなく印象に残らないレンズだ。
LEICA ELMARIT M 24mmと同様に狭間の焦点距離で、25mmを積極的に使うためには、所有レンズをシンプルに25mm、50mm、85mmと3本だけにして広角は25mmと決めた生活をする割り切りが必要になる。

様々な焦点距離のレンズを所有していると、購入当初はもちろん使用するけれど、広く撮るならなら21mm、スナップでは28mmと選択しがちで25mmの出番はあまりなかった。

しかし、LEICA M8が搭載するAPS-Hサイズセンサーの換算焦点距離1.3倍との相性はよく、33mm程度の微妙な数字になるけれど、28mmよりは広角レンズを使っている実感がわいた。

オプションのビューファインダーは焦点距離28mmと共用だけれど、なかなか見やすく撮影範囲の把握もしやすい。

フードは、21mm、25mm共用の角形と、下写真の25mm、28mm共用の丸形の2種類を使うことが出来る。

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3.まとめ

結論としてビオゴン 25mm F2.8 ZMをまとめると、焦点距離は25mmはポジションが難しいレンズで、25mm&28mmを持つと両者の撮影範囲に違いを感じない。また、21mm&25mmを持つと25mmは手狭に感じるため21mmを選択しがちになる。単焦点広角レンズは25mmしか持たないと言う明確な意志が必要なレンズだ。

仕様・レンズ比較

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ビオゴン 25mm F2.8 ZMの大きさはエルマリートM 46mm ASPH.とほぼ同じ長さで直径が5mm細い。このためレンズが細い印象を受ける。

25mmという焦点距離はライカでは24mmと競合する。焦点距離1mmの差は撮りくらべても変わっているという実感に乏しいことは間違いない。しかし、この表記上の1mmの差は別レンズを買ういうレンズグルメの妙な言い訳にはなる。

また、日本のシグマ、ソニーも24mmを採用しており、ツァイスの25mmは異端だ。同じドイツに源流を持つコシナのVoigtlanderも25mmを採用している。

そして、焦点距離25mmは2020年代においては広角ズーム、標準ズームレンズに含まれており、単焦点レンズとしての存在感は薄れている。ズームの広角端は24mmが多くわざわざ25mmに設定して撮影することはほとんど無い。

項目BIOGONELMARIT
焦点距離(mm)2524
最大絞り2.82.8
最小絞り2216
絞り羽根108
レンズ構成7群9枚7群9枚
非球面レンズ
最短撮影距離(m)0.50.7
レンズ長(mm)4746
レンズ最大径(mm)5358
フィルター径(mm)46E55
重量(g)260388(シルバー) 290(ブラック)
フードCarl Zeiss レンズシェード 21mm/25mm Carl Zeiss レンズシェード 25mm/28mm角形フック式フード 12592
マウントZMライカM
リリース年2005.7.231996
定価(¥/税別)¥110,000?

参考情報

更新履歴

  • 2025.5.8
  • 2024.04.20:記載修正
  • 2024.01.27:最初の投稿

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