SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICAL

SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICAL
SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICAL

SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICALPENTAX K20Dで使用したレビューと作例

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目次

ギャラリー

写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。

  • PENTAX K20D

レビュー

SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICALSIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICAL +PENTAX K20D

1.概要

SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICALは、2000年頃にシグマがリリースした、35mmフィルム判をカバーする標準ズームレンズ。

レンズの仕様は、焦点距離はレンズの名称のとおり28mm~80mm、絞りは広角端がF3.5、望遠端はF5.6となる。最短撮影距離は、全域0.5mで焦点距離80mmのときマクロスイッチを入れることにより0.25mとなる。

シグマレンズの名称は機能や性能の羅列になっており、MINI ZOOMは鏡筒がコンパクトなこと、MACROは望遠端でのマクロスイッチによるマクロ撮影機能、ASPHERICALは非球面レンズを採用していることをそれぞれ指している。

7群7枚のレンズ構成で、非球面レンズは使用しているがそれ以外に大きな特徴は無い。
フロントフィルター 55mm径で、プラスチック製の円筒バヨネットフードを装着できる。
廉価レンズなので、マウントはプラスチック製だ。

PENTAX-Kマウント版は、レンズ側で絞りを制御することも可能でレンズ付け根に絞り値を操作するため絞りリングがある。レンズの絞りをAモードにしておくとカメラ側で絞り値を制御できる。他の操作部としてズームリング、フォーカスリング、マクロスイッチがある。レンズ位置指標は鏡筒に印刷されている。

このレンズはシグマ SA マウント、ニコン F マウント、キヤノン EF マウント、ソニー A マウント、ペンタックス K マウントの5マウントがリリースされている。

2.使用感

SIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICALPENTAX K20Dで使用するために、標準ズームと望遠ズームを2本まとめて2000円で手に入れた。

<描写>

最初にレンズの描写は35mmフィルム判をカバーしているため、APS-Cサイズセンサーを搭載したカメラでは、レンズの中央部分だけを使うため、それなりの写りをする。
フィルム時代のレンズなのでボケの美しさや解像感は乏しいので、記録写真として使えるというレベルなので、それほど期待せずに使うと案外よく写るねと思える。

望遠端の80mmマクロは、鏡筒にある専用のマクロスイッチを使うことで、0.25mまで寄ることができる。もっと鏡筒を繰り出したときの撮影倍率は1:2のハーフマクロの性能がある。近接時の中央部の解像度は十分だが周辺部のボケは遠景同様にそれほど美しくはない。

マクロスイッチについては、<操作性>の最後で説明している。

  • 等倍マクロハーフマクロの違いは、ネットで調べればたくさんの情報がある。その内容を要約すると、ある対象物を撮影したとき、フィルムもしくはセンサー上で、撮影対象が実物と同じ大きさになる状態を等倍 1:1といい、半分の大きさになる状態をハーフ 1:2と呼んでいる。
  • デジタルカメラはセンサー上の画像をモニターで見るため、実サイズと撮影された対象の大きさを比較することが困難なので、等倍、ハーフという表記はデジタルカメラでは実感しづらい表記だ。

<操作性>

つぎに操作について説明する。
レンズの焦点距離28〜80mmはAPS-Cサイズセンサーを搭載したPENTAX K20Dで使用する場合、35mm版換算で42mm〜120mmの焦点距離範囲となる。

PENTAX-Kマウントの古いオートフォーカスレンズはレンズ側にモーターはなく、カメラ側のモータを軸でレンズ側のギヤに接続してレンズのフォーカスリングを駆動する。このレンズは廉価な仕様なのでオートフォーカス時にマニュアルフォーカスの割り込みはできない。

このレンズの場合、オートフォーカスの駆動速度はカメラ側モーターのパワーに依存するため、K20Dなりの速度になる。超音波モーターを積んだレンズなどと比べるとあきらかに遅い。オートフォーカスの精度はカメラ側に依存するためレンズはあまり関係ない。

マニュアルフォーカス時におけるフォーカスリングの回転フィーリングはスカスカで気持ちの良いものではなく、オートフォーカスでの使用を前提としている。これはオートフォーカスの場合、フォーカスリングが重いと素早いフォーカス動作が難しいことと、フォーカスリングを動かすために強力なモーターを用意する必要があるため、可能な限り軽く仕上げてある。

ズームリングのフィーリングはある程度のトルクがあるが、レンズの伸び縮み時の動作に古さを感じる。
それはズームリングの位置が50mmのときレンズが最も短くなり、ズームリング両端の28mm、80mmでレンズがもっとも長くなるようにできている。
伸び縮みしないインナーズームレンズ、広角端が最も短く望遠端がもっとも長いレンズに慣れていると、この挙動に違和感を感じるだろう。古いレンズではときどきみかけるギミックではある。

これをごまかすために、レンズにフードを装着していると鏡筒の伸び縮みはフード内で完結しているので、このチグハグな鏡筒の動きを意識しなくてもよくなる。しかし、80mm時点でレンズが伸びる方向になるため望遠端におけるフードの効果はほとんどなくなるという弱点がある。

望遠端でマクロ機能を使うための、マクロスイッチの操作について記す。
マクロスイッチはズームリングを80mmにしたときだけ、スイッチをスライドすることができる。スイッチをスライドさせると従来の最短撮影距離0.5mを越えて0.25mまでレンズを繰り出すことができる。

マクロモードを解除するときはスイッチを逆側にスライドさせるが、スライド可能なのはフォーカスリングがマクロ域から外れているときだけになる。マクロ域にフォーカスリングがあるときはスライドできないので無理にスライドさせるとスイッチが壊れるので注意が必要だ。
具体的にはフォーカスリングを無限遠に近いところに移動させておく必要がある。
マニュアルフォーカスの場合はフォーカスリングを無限遠方向に動かせばよい。オートフォーカスの場合は遠景を狙ってシャッターボタンを押して、フォカースリングを無限遠付近に移動させる。

3.まとめ

結論としてSIGMA MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICALをまとめると、廉価な一眼レフ向けに作られた廉価なズームレンズ。

望遠端では80mmハーフマクロになるため、近接撮影の用途が多い場合はある程度お勧めできるレンズだ。

ただし、周辺部の描写が期待できないため、使用するカメラのセンサーサイズはAPS-Cサイズセンサーで止めることをお勧めする。

仕様・考察など

まとめにて、「APS-Cサイズセンサー搭載カメラでの使用に止める」と書いたが、35mmフルフレームセンサーを積んだPENTAX K-1、SONY α900などの高解像度カメラは、より現代的で周辺部まで解像するレンズを使うことでカメラの性能を引き出すことができる。古くて廉価なレンズはお遊び程度と考えるのがよいだろう。

このような暗くて古いレンズで遊ぶ場合は、SONY、PENTAXのボディ内手ぶれ補正機構を搭載したデジタルカメラがお勧めだ。オートフォーカスレンズは電子接点を持っているため、ズームリングの位置をカメラボディに伝えてくれるので、手ぶれ補正機構の焦点距離設定はボディ側で自動的におこなわれる。
それに比べて電子接点のないマニュアルフォーカス・ズームレンズの場合、焦点距離を伝える機構がないレンズが多く、その場合、撮影時に焦点距離を変える毎に手動でカメラボディの手ブレ補正用焦点距離を変更するのは実用的と言えない。

この時代のシグマは廉価なカメラも作っていたが、主な稼ぎ頭は主要カメラメーカー向けの廉価なレンズだ。このレンズもそのようなラインアップの1本で、このレンズの定価は3万円だが新品が1万円程度で売られていたと記憶している。

シグマの古いレンズは、CANON-EF版は注意が必要だ。1990年代にキヤノンカメラを使っていた人にとっては常識であるが、キヤノンは正式にライセンスを入手していないサードパーティーレンズを排除するために、レンズとボディの信号を新しいカメラをリリースするタイミングで変更するということをしていた。
そのためレンズとカメラボディの製造年代がズレているとカメラとボディが正常に信号をやりとりできずに使えないという事象が発生する。

今回紹介しているレンズはキヤノンEFマウント版があるわけだがレンズは2000年代の製品であるため、2010年付近のデジタル一眼レフカメラに装着するとエラー(Err 01)で使えない可能性がある。
レンズが現行製品の間はエラーが出たレンズにたいして、シグマは制御チップの書き換えサービスを実施して未対応カメラにレンズを対応させるサービスをしていた。
これも期間限定のサービスで、製造終了から一定期間経過しサポート終了になったレンズは制御チップの書き換えサービスを実施しないため、古いシグマ製キヤノンEFマウントレンズを購入してキヤノン一眼レフカメラで使用する場合はレンズをボディに装着し問題なくレンズが認識するか確認する必要がある。

リンク先では、レンズマウント内に制御チップを自力で追加して、キヤノンプロテクトを回避するという改造を紹介している。改造について紹介したサイトはすでに消滅しているが、WebArchiveに記録が残っている。

その点、NIKON、PENTAX-K、MINOLTAαはそのような嫌がらせをしなかったので、古いシグマレンズも安心して使用できる。シグマ純正のSIGMA-SAマウントももちろん互換性の心配は無い。

項目MINI ZOOM MACRO 28-80mmF3.5-5.6 Ⅱ ASPHERICAL
焦点距離(mm)28-80
最大絞り3.5-5.6
最小絞り22
絞り羽根8
レンズ構成7群7枚
最短撮影距離(m)0.5/(0.25)
レンズ長(mm)・(SAマウント)71
レンズ最大径(mm)・(SAマウント)70
フィルター径(mm)55
重量(g)・(SAマウント)245
フードバヨネット円筒フード
リリース年2000年頃
対応マウントSIGMA-SA CANON-EF NIKON-F α(DG) PENTAX
価格(税別)¥30,000

参考情報

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更新

  • 2025.9.25

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