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初期広角レンズ LEITZ ELMAR 3.5cm F3.5

Last updated on 2026-03-08

LEITZ ELMAR L39 3.5cmをLEICA M6 TTL フィルムカメラ、LEICA M9、RICOH GXR デジタルカメラで使用したレビューと写真作例。

目次

ギャラリー

写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。

  • LEICA M6 TTL +KODAK E100G
  • LEICA M9
  • RICOH GXR +A12-M-mount

レビュー

LEITZ ELMAR 3.5cm F3.5After image

1.概要

LEITZ LEMAR 3.5cm F3.5はライカにとっては初となる焦点距離35mmのレンズで、ヘクトール 50mmと同じ1930年にリリースされた。

主な仕様は、レンズ構成は3群4枚で3枚目と4枚目のレンズが貼り合わせのテッサー型、最短撮影距離はバルナックライカに倣って1m、絞り羽根は6枚、マウント面からレンズ先頭までの長さが14mmのコンパクトな鏡筒を持つ。

2.使用感

LEITZ LEMAR 3.5cm F3.5はレンズ厚み14mmのコンパクトなレンズで、初代SUMMICRON 8枚玉のような伝説はないが、古いなりによく写るレンズだ。

所有していたレンズは、クローム外装、フィート表示、フォーカスリングが180度回転するタイプ、無限遠ストッパーあり、とそれほど珍しくないレンズだった。

最短撮影距離は古いレンズにありがちな1mなのでそのままでは寄ってとることはできない。ミラーレスカメラであれば繰り出し機能のついたマウントアダプターを使用することで、この弱点をカバーすることができる。

所有していたレンズはすこし曇っており、光線状態によってはコントラストの低下が見られることがあった。まともなトリプレット系レンズはもっとしゃっきり写るのでレンズに問題があったと推測される。

本レンズをMマウントカメラで使用する場合、M/L変換リングが必要になる。ファインダー枠をマウントアダプター爪で設定するカメラでは、35/135mmリングを用意する。

本レンズをフィルムカメラLEICA M6 TTL x0.85に装着し、カメラにKODAK E100Gリバーサルフィルムを装填し撮影にのぞんだ。高倍率の0.85倍ファインダーを覗きこみ、フォーカスレバーを操作して二重像が重なる位置で撮影した現像結果をみると、狙った位置にピントが合っており、スライドをルーペで覗きこむと、空の蒼さ解像感ともに満足できる結果が得られた。

デジタルレンジファインダーカメラのLEICA M9は1800万画素のセンサーと0.68倍のファインダーを持っている。ファインダー倍率は先ほどのM6TTLには劣るが、撮影結果のピント位置に問題はない。

描写はLEICA M9のフィルムライクな絵作りとマッチしており、野毛を写した写真の電線の繊細な描写、ピント位置である歩く人物の立体感はトリプレットレンズの発展系らしい抜けの良い描写と言える。猫の荒れた毛並みの描写もよく、右下の砂利の部分は描写の乱れが見られ撮影場所によってはこのようになることは憶えておくとよい。

GXR A12はRICOH GXR用LEICA Mマウントモジュールである。搭載するセンサーはAPS-Cサイズセンサー(23.6mm x 15.6mm)で画素数は1200万画素、このモジュールを装着したGXRはミラーレスカメラと同じになる。そのためレンズの距離計連動機構はなく、ピント合わせは92万ドットの背面液晶か、オプションの92万ドット電子ビューファインダーVF-2を使用する。

APS-Cサイズセンサーを搭載しているため、35mmフィルム判換算焦点距離はセンサーサイズの換算係数1.5をかけた53mm相当となり、ほぼ標準レンズと同じ画角になる。

この仕様でピント合わせは、ディスプレイの部分拡大機能を使うと正確にピント合わせが可能だ。ただし、拡大無しの表示された画像から微妙なピント位置を判別するには、表示映像とピント位置の癖を掴む必要がある。撮影シーンによっては拡大しないとわからないことも多い。

描写はレンズの中央部分だけを使用するため、描写が微妙になる周辺部分はトリミングされるため、画像全体で均質な明るさを持った端整な画像を得ることができ、猫の毛の質感も満足できる描写をしている。

背面液晶、電子ビューファインダーの92万ドットという仕様は、2020年代においては時代遅れの仕様となっており、2020年代のAPS-Cサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラはより高精細な電子ビューファインダーと背面液晶を持っているため、そちらのほうが使い勝手がよい。中古価格が高止りしているGXRを選択する意味はそれほどない無い。

3.まとめ

ELMAR 3.5cm をまとめると、コンパクトな広角レンズ。状態が良ければトリプレットタイプの抜けの良い画像を得ることができる。古いレンズなので状態の悪いレンズも多いため、良く状態を確認してから購入する必要がある。

太陽光を入れた逆光などの極端な条件でフレアやゴーストを生かして妖しく写ることを楽しむ場合は、レンズの状態は問わなくても問題ないだろう。

仕様・考察など

このレンズは製造年数が長いため、多くのバリエーションがある。とくに数の少ないニッケル外装のエルマーは2010年代であれば、ノーマルバージョンに少しの上乗せ価格で購入できたが、2020年代になるとニッケル外装はその製造本数の少なさから状態のよいレンズはかなりプレミアがのった価格で販売されている。

エルマーはライカの35mm広角レンズのはじまりでテッサー型を採用していた。後継のズマロンからガウス型を採用しており、非球面ズミクロン 35mmはレトロフォーカス型に変更される。

Before imageAfter image
  • レンズ構成図は各社の配付資料から引用し、サイズはこちらで調整しているため厳密ではない。
項目エルマーズマロン
焦点距離3.5(cm)35(mm)
最大絞り3.53.5
最小絞り1822
絞り羽根6
レンズ構成3群4枚4群6枚
最短撮影距離(m)1.01.0
レンズ長(mm)
マウント面からの距離
1429.4
レンズ最大径(mm)4951
フィルター19mm
A36かぶせ
E39
フードFIKUS
FLQOO
IROOA
マウントL39スクリューL39スクリュー
LEICA M
重量(g)130135
リリース年19301958

参考情報

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更新履歴

  • 2026.3.5
  • 2025.5.9
  • 2024.04.22

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