1ランク上の画質 LUMIX DMC-LX7

1ランク上の画質 LUMIX DMC-LX7

Panasonic LUMIX DMC-LX7を使用したレビューと写真作例

ギャラリー

レビュー

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1.概要

LUMIX DMC-LX-7は2012年にリリースされたパナソニックのコンパクトデジタルカメラだ。

主な特徴は以下のとおりで詳細は仕様に記載している

本モデルのレンズは専用設計の10群11枚(非球面9面5枚) LEICA DC VARIO-SUMMILUX、光学3.8倍ズーム f=4.7~17.7mm (35mm 判換算: 24~90mm)/ F1.4~2.3、光学式手ブレ補正機構内蔵。

  • 焦点距離は24mm〜90mm
  • 1010万画素
  • 撮影距離は50cm~無限遠で、レンズをワイド端にしているとレンズ前1cmまで寄れるマクロモード装備
  • 記録形式はJPEG、RAW(RAW形式はPanasonicのRW2形式)
  • ブラックとホワイトの2色展開
  • 本カメラの姉妹カメラはLEICA D-LUX6

ビューファインダーは標準搭載されていないが、24mm枠光学ビューファインダーDMW-VF1と144万ドットの電子ビューファインダーDMW-LVF2が用意されている。
DMW-VF1は撮影範囲枠がわかるだけのファインダーなので注意が必要だ。

レンズフィルターを装着するためには、37mmフィルター用のアタッチメント、DMW-FA1が必要で2025年現在純正品はとっくに品がなく、中華製の互換品が入手できる。

LUMIX DMC-LX7LEICA D-LUX6の姉妹カメラで、カメラ機能は同じだがボディデザインが両社で異なっている。

LUMIX DMC-LX7はボディグリップ部にホールド性を高めるための膨らみがあらかじめ設けている。そしてボディカラーは。ブラックとホワイトの2色である。

それに対してLEICA D-LUX6はレンズ鏡筒を除いて全体的にフラットな形状をしており外観はシンプルな仕上がりだ。このため、カメラホールド性の改善アイテムとして、別売のグリップを用意している。もしくは、別売の革ケースを装着することでホールド性を改善できる。ボディカラーは、ブラック、グロッシーブラック、グレーのG-STAR Raw Editionの3種類がある。

古いコンパクトデジタルカメラで困るのはバッテリーで、LUMIX DMC-LX7のバッテリーの型番は「DMW-BCJ13 」だ。
このバッテリーはBP-DC10 / BP-DC10-U/BP-DC10-E と互換で、DC-FT7 / DMC-TZ40 / DMC-FT5 / DMC-TZ60 / DMC-TZ55 / DMC-TZ57 / DMC-TZ70機種に採用されている。
互換バッテリーを楽天Amazonから購入できる。

2.使用感

LUMIX DMC-LX7の描写は、一般的に小センサーといわれる1インチより小さなイメージセンサーを積んだコンデジの中では頭一つヌケた画質に到達している。

とくにRawデータの豊かな階調と、ISO1600における適度なノイズのりは2000年代の小センサーデジカメとは異なる印象がある。                                                                                                                                                                  

カメラの撮影範囲は35mm判換算で24mm〜90mmとなっており、レンズの開放F値は広角端の24mmでF1.4の明るさで望遠端の90mmでもF2.3と明るさを維持している。また、絞り開放を積極的に使うために、光量を減らすND(Neutral Density ・ニュートラル・デンシティ)フィルターを備えており、カメラ背面のボタンでNDフィルターを使うことができる。

レンズは光学式手ぶれ補正のOISを装備しているが、夕方など照度が低いときの効果は微妙で、撮影の基本通りカメラをしっかりホールドしてシャッターを押さないとブレが発生する。

レンズ鏡筒に前モデルのLUMIX DMC-LX5から引き続いて絞り環が備わっている。この絞り環は絞り優先モードで使うためのもので、Aモード以外ではただの飾りになる。他のモードではまったく使えないのはもったいない。
このリングをPモードだと露出の±、Sモードだとシャッタースピードの変更に使えるなど、各モード毎に機能が設定が変わるとよりベターになると思われる。

絞り環の近くには画像フォーマットを変更するレバーがあり、このレバーはわりとルーズで絞り環を動かしているとき、レバーが意図せず動いて画像フォーマットが変わっていることがある。
この画像フォーマットレバーは、個人的にはそれほど頻繁に変更する機能では無いため、クリックストップを付けて変更時にカチッと止まるか、もう少し変更時に抵抗があるのが望ましい。

フォーカスモードは旧型のLXシリーズから引き続き、レンズ鏡筒横にあるスライドスイッチで変更する。
モードは通常AF、マクロAF、MFの3種類で、AFモードは0.5m〜無限まで合焦し、マクロAFモードは0.1m〜無限まで合焦する。
マクロAFモード時の挙動は過去のカメラよりは幾分マシだが、被写体を探すときの合焦速度がのんびりしており、常時マクロAFモードで使い続けるのはストレスが溜まる。

マクロAFモードで無限まで移動する設定は以前から疑問で、この挙動が変更されないのは不思議だ。これは、4/3インチセンサーを積んだ最新のLUMIX DMC-LX100 IIでも変わっていない。
カメラの制御チップは年々進化しているはずで、2020年代ならばマクロから無限までの合焦範囲全域で高速にフォーカスすることは技術的に難しいとは思えないため、この挙動については改善して欲しい。
それが難しいのであれば、マクロAFモードは0.1m〜2m程度に制限されるべきだ。

画像保存は他のLXシリーズ同様にRAW形式に対応しており、このカメラはPanasonicが開発したRW2形式での記録する。極小センサーコンデジとはいえRAWで撮影しておけばJPEGより後処理の柔軟性が高くなる。

3.まとめ

結論としてLUMIX DMC-LX7をまとめると、落ち着いたホワイトのコンパクトなボディで、一般撮影には不自由しない撮影機能を持っている。PANASONICの小イメージセンサーを搭載した最後の高級コンデジで、その画質は2025年現在も十分実用的と言える。

仕様・考察など

LEICA版のD-LUX6を選択しなかったのは、D-LUX6はボディカラーがブラック、グロッシーブラック&シルバー、グレーのG-Star-rawの3種類と暗めの色ばかりで、明るめの色が無かったため、ホワイトのあるLUMIX DMC-LX7を選択した。また、性能はほぼ同じで価格が半分以下なのも魅力であった。

LUMIX DMC-LX7の前には、2010年発売のLUMIX DMC-LX5があり、LX5はLX7に近い仕様のため2つ前のモデルLUMIX DMC-LX3と比較する。
DMC-LX3のライカ版はD-LUX4となる。

DMC-LX3=D-LUX4が記録するRaw画像にレンズの収差補正はされておらず、レンズ歪みがそのまま記録されるが、LUMIX DMC-LX7が記録されるRaw画像にレンズの収差補正が加えられている。

Raw=生データと考えるとすべて未補正のデータを記録することが重要なことも一理ある。しかし、レンズの収差補正を画像処理ソフトでおこなうのは案外面倒なので、メーカーが設計に基づいて適切なレンズの収差補正して色データだけ生データを保存しているのは、後処理のことを考えるとベターと言える。そして、これはカメラ側で実施するレンズの収差補正パラメータが完璧であることが前提になる。いい加減なパラメータで補正したデータを保存されるのはRawデータの意味を毀損している。

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項目LUMIX DMC-LX7LUMIX DMC-LX3
35mm判換算焦点距離24-9024-60
レンズ10群11枚(非球面9面5枚) LEICA DC VARIO-SUMMILUX6群8枚(非球面レンズ4枚4面)LEICA DC VARIO-SUMMICRON
レンズ仕様F1.4 – 2.3 / 4.7 – 17.7 mm ASPHF2.0 – 2.8 /f=5.1 – 12.8mm ASPH.
画素数10.110.1
撮像素子1/1.63・MOS1/1.63・CCD
ファインダーオプション DMW-LVF2/144万ドットなし
背面液晶3.0型 92万ドット3.0型(16:9) 46万画素
バッテリーDMW-BCJ13DMW-BCC12
記録媒体SDXC/内蔵メモリー(約70MB)SDHC/内蔵メモリー(50MB)
外形寸法(mm)
幅 x 高 x 奥行
110.5 × 67.1× 45.6(レンズ含む)108.7 × 59.5 × 27.1(ボディ部)
重量(g)298265
リリース年20122008
カラーブラック、ホワイトブラック、シルバー
LEICAモデルD-LUX6D-LUX4

オプション

  • DMW-CLX7-K ・革ケース黒
  • DMW-CLX7-W・革ケース白
  • DMW-VF1・光学式24mmビューファインダー
  • DMW-LVF2・144万ドット電子ビューファインダー
  • DMW-DCC7・DCカプラー
  • DMW-FA1・37mmフィルターアタッチメント

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参考情報

更新履歴

  • 2025.7.28

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