LEICA SUMMICRON TL 23mm

LEICA SUMMICRON TL 23mm F2をLEICA SL Typ601とLEICA T typ701で使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA T、LEICA TL2
レビュー


1.概要
SUMMICRON TL 23mmは、LEICA Tシリーズ用にリリースされた単焦点レンズ。
APS-Cセンサーサイズ用レンズなので、35mm判に換算した焦点距離は35mm相当となる。
35mmフルフレームセンサー搭載カメラのLEICA SL Typ601で使用する場合、ズミクロン TL 23mmを装着すると、カメラ側でレンズの規格を自動的に判定し、APS-Cサイズセンサー部分をクロップした画像が記録される。よって撮影画像の35mm判換算の焦点距離はLEICA Tシリーズ同様に35mmとなる。
2400万画素のLEICA SL Typ601をAPS-Cサイズセンサークロップすると、1000万画素が残る結果となる。BlogやSNSでの使用には十分な画素数である。
より高画素なカメラ、4000万画素のLEICA SL2はAPS-Cクロップで1600万画素、6000万画素のLEICA SL3はAPS-Cクロップで2500万画素が残る結果となる。当たり前の話だが、画素数の多いカメラの方がクロップ後に残る画素数も多くなる。
主な仕様は以下の通りで、詳細は表に載せている。
- 開放F値 2
- レンズ構成 6群9枚
- 非球面レンズ1枚2面
- 絞り羽根 9枚
- 最短撮影距離 0.35m
- フード LEICA Lens Hood 12426
- レンズカラーバリエーション ブラック
2.使用感
SUMMICRON TL 23mmはコンパクト、かつアルミ製で軽量にできており、ライカ T 、TLシリーズの薄いボディによくマッチする。フードは逆付け可能なバヨネットフード(12426)が付属している。コンパクトなレンズに対して純正フードは大柄で装着すると邪魔になるので、フジツボ形のねじ込みフードを使用していた。
LEICA TL/SL向けのレンズで絞りなどカメラ側で制御するためレンズはフォーカスリングだけという潔い仕様だ。
フィルター径は52mmとライカでは珍しい径を採用しており、汎用メーカーではボリュームゾーンで多種多様のフィルターがあるけれど、ライカ純正の52mmフィルターを見ることは少ない。LEICA TLレンズでは、ズームレンズのVARIO ELMAR 18-56が同じE52 フィルターを採用している。
描写に癖はなく絞り開放から安定しており、換算35mmの焦点距離とコンパクトな鏡筒はスナップ撮影に適したレンズだ。AF速度はLEICA Tシリーズ(T / TL / TL2)のコントラストAFで使用したとき、それなりの合焦速度である。合焦速度の印象はTLレンズの中では、SUMMILUX-TL 35mmよりは早く、VARIO ELMAR 18-56mmと同じ程度と記憶している。
概要で記したとおり、LEICA SLなどの35mmフルフレームセンサー搭載カメラにSUMMICRON TL 23mmを装着すると、記録画像は自動的にAPS-Cサイズセンサーの範囲にクロップされるので、35mm判センサー全体を使った撮影はできない。
LEICA SLシリーズは若干大きいカメラだが、SUMMICRON TL 23mmはELMARIT TL 18mmほど小さくないため、カメラに装着した際のバランスがよく、コンパクトなズミクロン35mm F2として活用できる。
コンパクトで使い勝手が良いレンズだが同スペックの日本製レンズとくらべるとかなり高価である。
3.まとめ
結論としてSUMMICRON TL 23mmをまとめると、ライカ Tと同時にリリースされLEICA Tとベストフィットなサイズのレンズ、描写も通常の使用には不満は無い。しかし、ライカ LマウントのAPS-Cサイズセンサー カメラがすでに無いことが悔やまれる。
35mmフルフレームセンサー搭載カメラで使用することは可能だが、記録画像はAPS-Cサイズセンサーの範囲にクロップされる。
仕様・考察など
レンズはMade in Japanの日本製で、特許の出願状況などからコンシューマーカメラからは撤退済みのKM社が設計、製造しているとの話を聞いている。
匿名様より、コメントに設計にKM社はかかわっていないとのことをいただき、あらためて調べましたところ、Licca lumorsの「Leica 23mm f/2 ASPH lens patent」の記事によると、LEICA Xと本レンズの特許と思われる特許番号:2015-191237があり、その特許情報は特許情報プラットフォームから閲覧できる。特許情報への直接リンクは認められていないようなので、上記サイトから特許番号「2015-191237」で検索していただくと情報を閲覧できる。それによると、出願人はライカAGで発明者はピーター・カルベとなっている。
- 【出願人】LEICA CAMERA AG
- 【発明者】KARBE PETER
本特許のレンズがズミクロン TL 23mmである場合、初出の伝聞情報は誤りとなるため、情報提供者に感謝し、お詫びして記事を訂正する。


<ライカAPS単焦点レンズ>
レンズ名 | ELMARIT | SUMMICRON | SUMMILUX | APO MACRO ELMARIT |
焦点距離(mm) | 18 | 23 | 35 | 60 |
35mm換算焦点距離 | 27 | 35 | 50 | 90 |
最大絞り | 2.8 | 2 | 1.4 | 2.8 |
最小絞り | 16 | 16 | 16 | 32 |
絞り羽根 | – | 9 | – | – |
レンズ構成 | 6群8枚 | 6群9枚 | 8群12枚 | 9群10枚 |
最短撮影距離(m) | 0.3 | 0.35 | 0.4 | 0.16 |
レンズ長(mm) | 21 | 37 | 77 | 134 |
レンズ最大径(mm) | 62 | 63 | 70 | 70 |
フィルター径(mm) | E39 | E52 | E60 | E60 |
重量(g) | 80 | 154 | 428 | 320 |
リリース年 | 2017.12 | 2014.5.26 | 2016.3.31 | 2016.9.24 |
価格(税別) | ¥142,500 | ¥230,000 | ¥310,000 | ¥320,000 |
参考情報
- LEICAの公式ページ
- カメラwiki・レンズパテント
- LEICA lumorsの「Leica 23mm f/2 ASPH lens patent」
- ライカ Leica 12426 [ライカT用 レンズフード T23]
- SUMMICRON TL23mm 絞り羽根
- ELMARIT TL 18mm ・Shige’s hobby
- SUMMICRON TL 23mm・Shige’s hobby
- SUMMILUX TL 35mm・Shige’s hobby
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更新履歴
- 2025.9.5
- 2024.07.01
- 2024.03.06
- 2023.07.22
大変今更ですが、本レンズの設計はLeica Camera AGでコニカミノルタではありません。最終的に却下ですが、日本でも特許出願されており、コニカミノルタの名前はでできません
匿名様、コメントありがとうございます。ご指摘いただきました特許について調査いたしまして、記載した伝聞情報は誤りであろうことが確認できましたので、サイト情報を修正いたしました。貴重なご意見に感謝いたします。