APO SUMMICRON SL 35mm ASPH.

APO SUMMICRON SL 35mm ASPH.

Lマウント・6アポ レンズの一つ

ライカ・アポ ズミクロン SL 35mm ASPH.のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 作例撮影はLEICA Tを使用

レビュー

Before imageAfter image

1.概要

アポ ズミクロン SL 35mmは、2019年4月に発売されたLマウントの単焦点レンズ。

このレンズは大柄で、比較しているのはAPS-Cセンサーカメラ向けのズミルックス TL 35mmだが、アポ ズミクロンが太くて長いことはわかる。

このアポ ズミクロン SLシリーズは全て同じ鏡筒サイズでラインナップするというポリシーのもと、一番レンズ設計に対して縦横寸法が必要なアポ ズミクロン 90mmか21mmを鏡筒サイズがベースサイズとなっている。このため、35mmや50mmはそれに合わせるために過剰なサイズとなっている。そのおかげで、レンズ設計の自由度は高いため、高性能にすることができたとも言える。

責任者がパーツ共通化によるコストダウンとはっきり言っているのは無駄な言い訳をするよりも気持ちよいが、他社同スペックレンズと比べて5倍以上の価格で売っているレンズにしては若干せこい話で、レンズラインを安価に構築して、売れればよいは企業側の論理としては正しいが、購入する一ユーザーとしてはメーカーがそのレンズスペックにふさわしいデザインを与えて欲しいと思う。デジタル中版に移行した関係でSLレンズを継続して購入はしていないが、全種揃えてその日の気分で使い分けることができればよいなと思うことはある。

実際に必要なレンズサイズは、2023年3月に発売されたアポを取り除いたズミクロン SL 35mmは全長が20mmほど短くなっているため、この程度のサイズで十分と思われる。

2.使用感

アポ ズミクロン SL 35mmは、焦点距離35mmのMマウント・アポズミクロンが発売されるまで、アポのついた35mmとしては唯一の存在だった。

レンズは地図の店で中古をそれなりの値段で購入したが、LEICA SL typ601を売り飛ばしたあとだったので、それほど使ってやることはできなかった。LEICA Tにつけて使うという贅沢な使い方をしていたが、SUMMILUX TLよりも大きなレンズは解像度、描写力は格上のレンズだと感じさせた。

前後のボケ見、逆光時にコントラストの低下のなさやゴースト発生のなさなど、現代レンズが求める水準は十二分に達成しており、4000万画素を超えるLEICA SL2で使用しても満足できるレンズだ。

LEICA Tに装着したレンズについているレンズフードは、Haoge 67mm スクエア・ねじ込み式レンズフード1を装着していた。付属のフードは大きすぎて持ち運びに不便なため、こちらを利用していた。こちらのフードはねじ込んだあとに装着位置を調整できるため、フォーカス時に鏡筒が回転しないレンズに便利な仕様となっている。

3.まとめ

結論としてAPO SUMMICRON SL 35mmをまとめると、描写とオートフォーカス性能は満足できるが、鏡筒が大きく重い。

このSLレンズのサイズはオートフォーカス機構、周辺光量の確保、テレセントリック性の向上など、レンズ性能向上のためと思いたい。しかし、ライカ MマウントのAPO SUMMICORN 35mmのサイズを考えると納得しがたいサイズであることも事実だ。

やはり、この大きさを許容できる撮影者にはよいが、コンパクトなシステムを求める撮影者には向かないレンズだ。

競合レンズ

2023年発売のアポ無しズミクロンはアポありの半額で重量も半分程度となっており、軽量なシステムを組むことができる。よほど色滲みが気になる場面でなければ差を感じることはないと推測される。

Before imageAfter image

アポ無しのズミクロンはレンズ構成図を見ると、LUMIX S 35mm F1.8とほぼ同じなので外装はライカデザインでパナソニックのOEMと考えられる。また、アポ無しのズミクロンは鏡筒に製造国の刻印は無く、LEICA CAMERA WETZLARと刻印されている。

2021年4月24日に発売されたM型のアポ ズミクロン 35mmは、サイズの凝縮感に驚かされる。そのためかはわからないが、価格は10%の消費税込みで130万円程度とLマウントの倍以上でかなりのハイプライスになっている。

アポ ズミクロン SLは発売後少し経って中古価格が40万円程度とこなれているため、レンズサイズに目をつぶることができれば、高性能なレンズを安価に入手できてお買い得と思える。

ライカRマウントのズミクロンはレンズは6枚とずいぶんシンプルなレンズだ。設計が古いため最近の高画素カメラでは周辺部の描写において粗がみえる可能性が高いが、撮影対象によって粗が目立ちやすいシーンと目立ちづらいシーンがあり、撮影者によって許容できる範囲が異なるため撮影者自身で判断する必要があるだろう。

シグマのLマウント、35mm F2 DG DN | Contemporary は破格で提供されており、同じ仕様でこうまで価格が違うのは合理的に説明するのは難しい。これは高級時計などと同じ感覚と言える。

仕様・SLシリーズレンズ

  • LEICA SL APO SUMMICRON 広角レンズバリエーション
レンズ名SUPER APO SUMMICRONAPO SUMMICRONAPO SUMMICRON
焦点距離(mm)21 (11181)28 (11183)35 (11184)
最大絞り222
最小絞り222222
絞り羽根???
レンズ構成11群14枚10群13枚11群13枚
最短撮影距離(m)0.210.240.27
レンズ長(mm)102102102
レンズ最大径(mm)737373
フィルター径(mm)E67(67mm)E67(67mm)E67(67mm)
マウントLLL
重量(g) (レンズのみ)789700750
リリース年2023.112021.22019.4
定価(円・税別)¥750,000¥660,000¥630,000
  • LEICA SL APO SUMMICRON 標準・望遠レンズバリエーション
レンズ名APO SUMMICRONAPO SUMMICRONAPO SUMMICRON
焦点距離(mm)50 (11185)75 (11178)90 (11179)
最大絞り222
最小絞り222222
絞り羽根???
レンズ構成10群12枚9群11枚9群11枚
最短撮影距離(m)0.350.50.6
レンズ長(mm)102102102
レンズ最大径(mm)737373
フィルター径(mm)E67(67mm)E67(67mm)E67(67mm)
マウントLLL
重量(g) (レンズのみ)740720700
リリース年2019.82018.22018.2
定価(円・税別)¥610,000¥580,000¥640,000

参考文献・リンク

更新履歴

  • 2024.10.10
  • 2024.03.06:改稿
  • 2023.08.15:初稿

広告


広告

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA