CONTAX G BIOGON T* 28mm(AVENON)
Kyocera CONTAX Gマウント ビオゴン 28mmのレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- CONTAX G1 +FUJIFILM TREBI100C
- フィルムスキャンは、ミノルタ・DiMAGE Scan Multi PROを使用した。
- Leica M-P AVENON改造バージョン
- SONY α7SII
レビュー
ビオゴン 28mmは、京セラ/コンタックスのGシリーズ用オートフォーカスレンズで、ここで紹介するのはMs-opticsで改造されたMマウント版である。
後玉がフィルム室にもぐりこむレンジファインダーカメラならではのレンズ構成で、前群3枚、後群4枚のほぼ対称型である。焦点距離が28mmと広角あるため、CONTAX G1のAF撮影でも少し絞っていればフィルムではピントを外すことが少ないレンズであった。
35mmフルサイズデジタルの場合、問題ないことの方が多いが、設計が古いためかレンズコーティングのためかは不明だが、光の差し込み方によっては周辺部のカラーキャストが発生したり、木々の周辺にパープルフリンジがあらわれたりする。
APS-Cサイズセンサーのカメラの場合、焦点距離42mmと準標準レンズの焦点距離となり、使い勝手はよいレンズとなる。前述の35mmフルサイズセンサーで発生するネガティブを見ることも無い。
本レンズもCONTAX G1/G1を処分した際に、Mマウントに改造する予定だったが、中古でAVENON(アベノン)がライカMマウントに改造したCONTAX G 28mmを手に入れたため、今も改造されずに手元にある。
本レンズを改造したアベノン光機(以後、AVENON)はすでに存在しない会社だが、過去にライカL39スクリューマウントのオリジナルレンズ、AVENON-SUPER-WIDE 21mm、AVENON 28mm、ピンホールレンズなどをリリースしている。
そのAVENONがCONTAX Gマウントの28mmレンズをMマウントに換装し、ライカM型カメラ距離計に連動する用に改造するサービスをおこなっていた。本レンズはその改造レンズの一本である。
写真の黒ビオゴン28mmを入手する前は、シャンパンゴールド版を持っていたが、それは黒色を手に入れたときに売ってしまった。黒ボディ改造品の悲しいところは絞り範囲のリングが銀色のところである。ここが黒プレートで白文字だったら、より完成されたデザインになると思う。
マニュアルフォーカスに改造されたヘリコイドはとてもスムーズで適度な重さがありピント合わせに全く問題無い。
絞り環はオリジナルをそのまま使用しており1クリックストップごとにカチカチと気持ちよく止まる。
絞り羽根はオリジナルの6枚羽を踏襲している。
改造レンズは最短撮影距離が0.5mから0.8mに変更されており、本レンズが改造された時代はフィルムカメラ全盛期でミラーレスカメラのない時代であり、ライカM型の距離計に連動しないところまでレンズを繰り出す意味が無かったためと考えられる。ライカM型の距離計連動限界0.7mまで寄れないのは、0.7m時のパララックスによる撮影結果のずれを懸念したか、近接時のピント精度不足を懸念したかが考えられる。
アベノンの改造はMs-optics(宮崎光学)の鏡筒総入れ替え方式とは異なり、オリジナルの鏡筒を維持しつつマウント部のみをライカL39の距離計連動マウントに取り替えたことが特徴である。
仕様
項目 | HOLOGON | BIOGON | BIOGON | PLANAR | PLANAR | SONNAR | VARIO SONNAR |
焦点距離(mm) | 16.5 | 21 | 28 | 35 | 45 | 90 | 35-70 |
最大絞り | 8(固定) | 2.8 | ← | 2 | ← | 2.8 | 3.5-5.6 |
最小絞り | 16(フィルター装着) | 22 | ← | 16 | ← | 22 | ← |
レンズ構成 | 3群5枚 | 7群9枚 | 5群7枚 | 5群7枚 | 4群6枚 | 4群5枚 | 8群13枚 |
最短撮影距離(m) | 0.3 | 0.5 | 0.5 0.8*2 | 0.5 | ← | 1.0 | ← |
レンズ長(mm) | 11 | 35.5 | 30.5 | 31.5 | 38.5 | 63.0 | 54.0 |
レンズ最大径(mm) | 57 | 59 | 56 | 56 | 56 | 56 | 60 |
フィルター径(mm) | – 専用NDフィルターあり | 55 | 46 | 46 | 46 | 46 | 46 |
重量(g) | 120 | 200 | 150 | 160 | 190 | 240 | 290 |
重量(g) Mマウント | 124 | 151 | 194 (222)*1 | 115 | 161 | 219 (259)*1 | – |
リリース年 | 1994年 | 1996年 | 1994年 | 1996年 | 1994年 | 1994年 | 1999年 |
*2:AVENON改造レンズの最短撮影距離
参考文献・参考リンク
- WikipediaによるZeiss Biogonの説明ページ
- Zeiss Photography Historical Products(リンク先ページ中段にCONTAX Gレンズのデータシートあり)
- CONTAX G BIOGON 28mm アマゾンアフィリエイトリンク
更新履歴
- 2024.01.21:改稿
- 2022.04.09:初稿
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