CONTAX-N VARIO SONNAR 24-85

コンタックスNマウントの標準ズームレンズをCANON EFマウントに改造したレンズを使用した記録

目次

<ギャラリー>
写真例(HASSELBLAD X2D / LEICA M-P Typ240)

CONTAX Nマウント、京セラコンタックスのAFマウントとしてフィルムカメラとともにリリースされた。その後、カメラデジタルカメラの黎明期にフルサイズセンサーを搭載してリリースされたCONTAX Nデジタルでも利用を考慮しフル電化されたマウント、CONTAX Nデジタルはコダックなどのプロ向けを除く、コンシューマ向けレンズ交換式デジタルカメラでは各社がAPS-Cサイズのセンサーを積んでいる時代に35mmフルサイズセンサーで市場に打って出た。このセンサーは複数枚の小さなセンサーを貼り合わせ合わせ目はデジタル処理することで実現されていた。そのため通常撮影では全く問題ないが、渦状露出をすると境界線が現れることがネガとして語られたが、個人的には通常撮影においては目立たないあらを探して騒ぎ立てる風潮に辟易した記憶がある。コンタックスNについては、実際に使用していないのでこれくらいにして、レンズに移ろう。

このレンズは標準レンズとしては贅沢な作りで、他マウントで使用したくなる気持ちもわかるが、ズームレンズとしては普通に歪曲はあるし、逆光耐性もそれほどではなく、レンズとしては最新のズームレンズのほうが優れているといえる。
CONTAX Nマウントの場合、3万円程度で入手できるのため、ソニーαユーザーでCONTAX Nマウント用のマウントアダプターを所有していれば、検討に値するレンズだろうが、このレンズのために高価なα−Nマウントアダプターを購入するのはあまり賢い選択ではない気がする。
絞りは絞りリングがついているが、これはレンズに絞り値を支持するだけで実際の絞りは、カメラからの信号で動作する。

筆者が所有しているのは、絞り制御が壊れた(たぶん基板と接続するリボンケーブルが外れている)EOSマウントに改造済みのレンズを新宿外れのカメラ屋で購入した。
そのときは、LEICA M-P typ240でLEICA-M / EOSマウントアダプターに付けて使用するためだったので、絞りが動かないことは問題では無かった(信号接点は無いため、どうせ開放でしか撮れない)。
その後、EOS-1DsMKIIIを手に入れて使うようになると、絞りが絞れないのはやはり若干不便であった。この二つのボディはすでに手放してしまったが、珍しい品なのでレンズは残していた。
新宿駅そばの地図の店で、HASSELBLAD XでCANON-EFマウントレンズを使うためのアダプター、TECHART TCX-01 が中古ででていたので、本レンズがHASSELBLAD X2Dで使えれば幸いだと思い入手した。しかし、2023年1月現在、X2D とTECHART TCX-01 ファームウェア6.0の組み合わせではAFが動作しい。
TECHART TCX-01をX2Dに装着しEFマウントレンズを装着すると、X2Dのメニュー画面において、MF/AFというフォーカスメニューでAFが選択できるのだが、このレンズではMFだけが表示されAFが選択できないため、2023年1月時点でAFで動作する可能性は無い。所詮改造レンズなので実際のEFマウントレンズとなんらかの信号が違うらしい。
絞りは動作しそうだが、レンズの絞り機構が壊れているため確認できない。
X2Dで使用する場合、ワイド端の24mmは四隅がケラレ、テレ端の85mmに向かうにしたがってケラレはましになるが完全には解消されない。
24mmにおけるケラレの実態は以下の通りで、紫色のところはほぼ完全にデータが飛んでいる。
44mmx33mmセンサーを使用する場合、1:1にクロップするとサイドは捨てるが、縦方向はほぼすべて使用可能である。3:2にクロップすると幅11227ピクセルが9648ピクセル残ったので約14%失っており、幅44mmセンサーのうち37mmが使用可能領域となり、このレンズが正しく35mmフィルム、35mmフルサイズセンサーを狙って作られていることがわかる。

1:1(正方形)クロップ
3:2クロップ


TECHART TCX-01をX2Dは、近所のカメラ屋さんのご厚意で他のキヤノン純正EFマウントレンズを試したところ、旧式のレンズモーター、USM搭載レンズは、AFは動かないがフォーカスは可能でマニュアルでピント合わせをして撮影できた。最新のSTMレンズはAFは動かず、フォーカスリングも機能しないためまったく使えないことがわかった。TCX-01のファームアップで改善されるとうれしいのだが、あまり期待はしていない。

<レンズの仕様>
CONTAX Nマウント向け標準ズームの高スペックバージョン、焦点距離28-80mm 開放F値3.5-5.6の廉価版レンズが存在する。

項目備考
焦点距離(mm)24〜85
最大絞り3.5〜4.5
最小絞り22
レンズ構成12群14枚
最短撮影距離(m)0.5
レンズ長(mm)71マウント面からの距離
レンズ最大径(mm)85
フィルター径(mm)82
重量(g)EOSマウント改造品

<参考文献・リンク>
WikipediaによるCONTAXの紹介

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