Voigtlander Color Skopar VM 35mm F2.5 PII

新しい意匠をまとったカラスコ35mm

フォクトレンダー・カラースコパー VM 35mm F2.5 PIIのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はEPSON R-D1

レビュー

レンズ構成図はコシナ公式Webサイトから引用

1.使用感

カラースコパー VM 35mm F2.5 PII(以下、CS35-P2)は、1999年に発売されたL39スクリューマウントの同名レンズの後継レンズとなる。

描写については、L39スクリューマウント版との違いを見つけることは難しい。鏡筒の変更により大型のフォーカシングレバーが装着されたので、旧型レンズであるPタイプ、Cタイプより操作性は良くなっている。

CS35-P2は中古の格安を見かけたとき、興味本位で購入したが、撮影結果に旧型レンズと違いが感じられなかったので早々に売却した。

2.レンズ概要

CS35-P2は2006年に、カラースコパー 21mm-P、カラースコパー 25mm-Pと似た外観意匠で発売された。

レンズマウントが旧型レンズのL39スクリューから、VMマウントに変更されている。コシナの配布する商品紹介のレンズ構成構成図に異常部分分散ガラスの表記が入ったが、旧レンズの商品紹介を見るかぎり新旧のレンズ構成とレンズ形状は同一に見える。

最短撮影距離は0.7mで、フォーカシングレバーにライカ 35mmレンズと似た大型の指かかりが備えられている。レンズフードは円形スリットのLH-4N1と、Cタイプの別売フードLH-2と似たLH-122が提供されている。

LH-12の対応レンズは、フォクトレンダーのウルトロン 28/2 I、ウルトロン 28/2 II、カラースコパー 35/2.5 PII、ウルトロン 35/2 I、ウルトロン 35/2 II となっている。フォクトレンダーのレンズは紛らわしい型番が多いので、購入に際しては所有するレンズに適合しているか、確認してからの購入をお勧めする。

3.競合との比較

焦点距離35mmのレンズも種類が多く激戦区の一つだ。フォクトレンダーだけで細かい違いを入れると20種類程度の35mmレンズがある。その中でCS35-P2は悪いレンズではないが、描写も外観も特徴のないレンズで、ユーザーに選ばれることが少ないレンズだ。

コンパクトな特長を生かすのであれば、旧型レンズであるL39スクリューマウント版をバルナックライカにつけた方がベターと感じる。VMマウントに変更されたこともマイナスに働いており、VMマウントであれば、より明るいF1.4のノクトンと大きさ、重さ、価格にアドバンテージがとぼしいところにこのレンズのポジションの難しさがある。

仕様・比較

項目CタイプPタイプP II(本レンズ)
焦点距離(mm)35
最大絞り2.5
最小絞り22
絞り羽根10
レンズ構成5群7枚
最短撮影距離(m)0.71.00.7
レンズ長(mm)31(フード込み)2523
レンズ最大径(mm)49.55559
フィルター径(mm)394339
レンズフード円筒フード
LH-2
P-type hoodLH-12
LH-4N
レンズマウントL39VM
重量(g)90134134
リリース年1999.031999.032006.03
価格(定価・税別)35,000(銀色)
35,000(黒色)
30,000(黒色)45,000(黒色)

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.9.15
  • 2024.05.05

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