ミントブルーのオールドコンデジFUJIFILM FinePix 1500

フジフィルム製コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)・Finepix 1500のレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
レビュー


1.概要
Finepix 1500は、横型のオーソドックスなカメラ形状を採用し、イメージセンサーサイズは1/2.2インチ、画素数の150万画素、単三電池2本で駆動する。
先に述べたとおり、電源に単三電池2本を採用しているため、現在もカメラ用の電池の入手には困らない。ニッケル水素電池、リチウム単三電池、アルカリ電池、大きささえ適合すれば使用可能だ。
記録メディアは3.3V版のスマートメディアを採用しており、最大容量128MBのメディアに対応している。このカメラが発売された当時は最大容量が32MBだったので、意外なところでスマートメディアの互換性の高さを知ることができた。
2.使用感
Finepix 1500は、1999年6月22日に発売されたフジフィルム製コンパクトデジタルカメラ。
25年前のカメラなのでオールドコンデジの中でもかなり古い部類に入るだろう。単三電池2本を入れて20数年ぶりに起動させてみたところ、問題なく起動して撮影可能であった。
起動時間はさすがにのんびりしたもので、パワースイッチを右にスライドするとオンになるが、数秒後に起動する。電源が入っていないかな?と思ってパワースイッチを起動中にスライドすると、電源が落ちてしまうので注意が必要だ。
35mm版換算で38mmのレンズは広角側が若干物足りないが、歪みなどはよく補正されており、さすがFUJINONブランドの単焦点レンズだと感じる。記録画素数は1280×1024ピクセルとなっており、SXGA(Super eXtended Graphics Array)と呼ばれるサイズで、カメラには150万画素とうたっているが、実際には130万画素しか無い。
背面のモードセレクトダイヤルが軽く回り各ポジションにおいて節度が無いため、鞄の中で位置が変わっていることがある。そのため、撮影時は背面ダイヤルの位置を確認してから撮影する必要があるのは難点だと思う。
先代のFinePix 700は縦型のデザインでけっこうなヒットカメラになった伝説的なコンパクトデジカメで、Finepix 1500はFinePix 700の機能をブラッシュアップしつつカメラ体積を小さくすることに成功している。
先代のFinePix 700は専用充電池NP-100を採用しているため、すでに互換電池の入手も難しくなっているため、バッテリーが劣化してくるとカメラが動かなくなる危険性がある。オールドコンデジを入手するときは、どのようなバッテリーを使っていて、入手性に問題が無いかを確認する必要があるだろう。
代表的なスペックはFinePix700とともに下表に載せている。
3.まとめ
結論としてFINEPIX 1500をまとめると、廉価な200万画素カメラとしてはよくまとまっており、ボディカラーがシルバー、ミントブルー、オレンジとコンデジのカラーバリエーションの走りのような存在であり、のんびりとした使い勝手を許容できれば、いまでも十分に使うことができるカメラだ。
仕様・考察など
FinePix 1500と先代カメラFinePix 700の仕様を比べると、FinePix1500はFinePix700を横型のオーソドックスなカメラスタイルにして、センサーサイズと液晶モニターサイズを縮小してコストダウンをはかったカメラだとわかる。
FinePix 1500のレンズはFinePix 700のレンズより仕様上は焦点距離が短くなり、わずかに明るくなっているが、FinePix 700のレンズ仕様は35mm判換算焦点距離から計算すると、フジフィルムの提示している実レンズ焦点距離7.6mmは間違いで6.6mmある可能性が高く、FinePix1500のレンズ仕様も若干怪しいところがある。以下、検算計算の結果である。
時代が古いことなので、数値的な正確性はなんとも言えないし、追求しても仕方がないことでもある。
- FinePix 700 1/2インチセンサーの換算係数 43.27/7.95=5.44
- FinePix 1500 1/2.2インチセンサーの換算係数 43.27/7.227=5.99
- FinePix 700 7.6mm*5.44=41mm、6.6*5.44=35.6mm
- FinePix 1500 6.6mm*5.99=39.5mm
項目 | FinePix 700 | FinePix 1500 |
画素数 | 150 | 150 |
センサータイプ | CCD | CCD |
センサーサイズ | 1/2 対角線距離7.95mm | 1/2.2 対角線距離7.227mm |
レンズ | 6.6mm(35mm判換算38mm) | |
絞り | F3.2 / 8 | F2.6 / 7.2 |
OVF | 実像式光学 | 実像式光学 |
背面液晶サイズ | 2インチ | 1.8インチ |
背面液晶解像度 | 11万 | 11万 |
バッテリー | NP-100 | 単三電池 x2 |
メディア | スマートメディア(128MB) | スマートメディア(128MB) |
サイズ(mm) 幅 x 高さ x 奥行 | 80 × 101 x 33 | 104 × 69 × 31 |
重量(g) (ボディのみ) | 245 | 195 |
リリース年 | 1998.3.4 | 1999.6 |
カラー | シルバー | シルバー、ブルー、オレンジ |
オプション
・スマートメディア
スマートメディアは動作電圧が2種類あり、初期に発売された5V版と低電圧の3.3V版だ。一般的に普及したスマートメディアは3.3V版なので、5V版を見ることは少ないはずだが、入手するときは注意が必要だ。
そして、2024年現在のPCでスマートメディアのデータを読み取らせることには難儀した。
最初に中古で購入したカードリーダー・メルコのMCR-SM(USB1.0対応、スマートメディア専用カードリーダー)はWindows 10を搭載したPCではハードウェアは認識はしているようだが、メモリーカードを認識できなかった。Windowsのデバイスマネージャをみると、黄色三角マークになっており、詳細をみるとデバイスドライバの導入に失敗している。導入に失敗したドライバの更新もできないため、このカードリーダーを使用することはできなかった。
ウェブ上にPCのOSをWindows10にしてから、メモリーカードリーダーが認識しなくなったとの情報をいくつか見つけたが、マイクロソフトはすでに対応する気が無いようで、解決に繋がる情報をみつけることはできなかった。
macOS 14.5 Sonomaを搭載したMacに接続すると、機器に電源が供給されているランプは点灯するがメディアをOSが認識することはできなかった。
次に中古で購入した同じくメルコ(バッファロー・BUFFALO)のカードリーダー・MCR-6U / U2(USB2.0対応、スマートメディア、コンパクトフラッシュ、SDカード、メモリースティック対応マルチカードリーダー)はWindows 10を搭載したPC、macOS 14.5 Sonomaを搭載したMacで問題なく認識し、スマートメディアを読み込むことができた。
現在3代目のカードリーダーも所有しており、サンワサプライのUSB2.0マルチカードリーダライタ・ADR-MLTKNWも、Windows 10を搭載したPC、macOS 14.5 Sonomaを搭載したMacで問題なく認識し、スマートメディアを読み込むことができている。
このことから推測すると、Mac、Windowsともに、USB1.0のコントローラしか持たない機器の標準ドライバでのサポートが終了していると推測される。


参考情報
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更新履歴
- 2025.8.21
- 2024.9.3
- 2024.04.22
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