「センシング・ストリームズ〜生きものとともに」展・アンスティチュ・フランセ

「センシング・ストリームズ〜生きものとともに」展・アンスティチュ・フランセ

【白い空間で生について考える】(感想題)

飯田橋のアンスティチュ・フランセ(日仏学院)で「センシング・ストリームズ〜生きものとともに」展を鑑賞した感想。

目次

概要

  • 展名:「センシング・ストリームズ〜生きものとともに」
  • 参加作家:石橋友也、大小島真木、藤倉麻子、細井美裕
  • 2025年5月23日(金)~6月15日(日)
  • アンスティチュ・フランセ

写真撮影はOK。

感想【白い空間で生について考える】

初めて訪問した日仏学院は飯田橋駅から徒歩10分程度の少し坂を登った先に点在する白い建物群だ。
展示はいくつかの場所に分散しているので、受付で配られているマップを参考に廻るとよい。

また、レストラン、ブックストアなど関係者以外も利用できる施設があるため、イベントがない日でも気軽に立ち寄ることができる。

今回の展示は概要にあるとおり、4名の作家による合同展となっている。キュレーターは、十和田市現代美術館の四方幸子氏だ

大小島真木「根源的不能性」(2025)

こちらは、受付棟のすぐそばにある展示室。

原宿、調布での展示をこちら向けにアレンジした展示、映像ナレーター・辻氏の変わらぬ美声に聞き惚れる。

白い部屋に自然光が入る環境でみる作品は、以前の薄暗い調布で見たときとは異なる雰囲気を纏っていた。
絵画作品は作品の細部をより詳解に見ることができたのは良かった。しかし、立体と映像作品に対しては部屋が明るすぎるように感じられ、冬場であれば日が落ち始める16時くらいからみるのがよいように思えた。夏場は日暮れまでこちらが開いていないように思われる。

藤倉麻子+大村高広「手前の崖のバンプールの記録」(2022-2025)

受付棟エントランスに展示がある。時間の都合でゆっくりと作品は鑑賞できなかった。

細井美裕Living Room》(新作)

こちらの展示は受付棟の向かい、白い棟の中になる。坂倉準三が設計した塔の内部で音を聴く作品、天窓から光差す螺旋階段を登りながら聴く音が心地よい。

Before imageAfter image

石橋友也「Microscopique Poésie」(2025)

レストラン棟の左側が展示室になっている。

ゴミから作られた作品、作品解説の紙も川底から引き上げたと思われる鉄アレイで徹底された世界観を作っていた。

自然にゴミが投棄される問題は以前から問題になっているけれど、一向になくなる気配は無い。アートに昇華するなどさまざま啓発をしても、投棄をする人には届いていないように思われ、自己中心的な考えにたしてはやるせなさを感じる。

日本の場合、正しく捨てるルートの処理費用は、国民の税金によって非常に安く抑えられているため、わざわざ投棄するのは、制度を知らないからなのか?その動機もよくわからない。正しく捨てるルートも最終的には埋め立てなど問題を移しているだけという現実もあり、生き物が活動するかぎり発生するゴミ問題は難しい。

まとめ

初訪の日仏学院は白が基調の建物が複数あり、敷地面積に対してゆったりとした造りになっており、庭は緑がありのんびりするには良い場所だ。

各展示スペースは、外光を取り入れる設計で、天気のよい日は作品が輝き、雨の日は落ち着いた雰囲気で鑑賞ができるだろう。それぞれの作家が与えられた空間を生かした作品を展示していた。

数日前に場所を勘違いして恵比寿の日仏会館にいってしまい警備員さんに「飯田橋の日仏学院じゃない?」と言われたので、一定数間違える人はいるようだ。

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更新履歴

  • 2025.6.8

撮影機材

  • HASSELBLAD X2D-100C +HASSELBLAD HC 50mm-II +XH-Converter0.8

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