Rマウント標準レンズ SUMMICRON R 50mm

Rマウント標準レンズ SUMMICRON R 50mm

LEICA SUMMICRON R 50mm F2 ROM端子付きをEOS 1Ds Mk-IIIで使用したレビューと写真作例。

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影カメラはHASSELBLAD X2D-100CとCANON EOS-1Ds MKIII

レビュー

Before imageAfter image

1.概要

ズミクロン R 50mm F2はライカ一眼レフ向け焦点距離50mmの標準レンズ。
レンズ鏡筒はフード別付けの旧型とフード内蔵の新型がある。

レンズ構成はオーソドックスな4群6枚 ガウス型、他社古めの一眼レフ向けレンズと大きな違いは無い。最短撮影距離は0.5m、絞り羽根は6枚とごく普通のレンズを地で行く。

旧型ズミクロンは、1-CAM、2-CAM、3-CAMが存在し、数が出ているのでROMに改造された物もあるかも知れないが見たことはない。新型ズミクロンは3-CAM、R-CAM、ROM端子付きがある。紹介に使用したレンズは新型 ROM端子付きレンズである。

2.使用感

ズミクロン R 50mm F2マニュアルレンズなので、フォーカスリングの感触はよい。無限から0.5mまでの切れ角も適切で不満は無く、撮影結果をみても大きな破綻のない描写をする。

ライカ一眼レフ用・焦点距離50mmのレンズは、R型ズミルックスの存在が大きく、ズミクロンを選ぶ理由を見つけるのは難しい。なんだかんだで3回くらい買って売ってを繰り返しているレンズだ。

キヤノンの一眼レフにマウントアダプター経由で使ったところ、絞り開放のF2のズミクロンはピント合わせの容易さと撮影結果の歩留まりのよさが気に入った。

ズミルックスの絞り開放F1.4はピント合わせが難しいと感じる場面があり、撮影結果をみると狙ったところにピントがきていないことがある。しかし、これはミラーレスカメラのEVFを使用すると回避できるため、目の悪い一眼レフ撮影者にだけ発生する問題だ。

ズミクロンの鏡筒はズミルックスより8mm短い43mmでEOS-1系の縦グリップ一体型の大型カメラに装着した際、この差がカメラバックへの収まりに影響する。

一部のRマウントレンズは35mmフルサイズセンサーを搭載したEOSでは、レンズエラーを起こすことがあるが、本レンズはEOS-1 Ds MKIIIで問題なく使用できた。

中判デジタルミラーレスカメラ、HASSELBLAD X2D-100Cで使用したところ、作例でも確認できるとおり、空を撮影すると周辺部に少し減光がみられ、風景では周辺部に描写の崩れが認められるが、それらもシーンによってはほとんど気にならない。これはレンズのイメージサークルが広いことを示しており、35mm判センサーであれば周辺部まで十分な画質を確保している。

3.まとめ

結論としてズミクロン R 50mm F2をまとめると、オーソドックスなガウス型標準レンズ。ライカがこの仕様で製造を続けてきたレンズで、精緻な解像度を要求する撮影で無ければ十分な性能がある。お手軽にライカの描写を楽しみたいときはよい選択肢だ。

RマウントSUMMILUXと比べると平凡なスペックのレンズで、リリース後主要な仕様は維持されたままで中古市場でかなりの数を見かけるので、状態と価格のバランスで選択するのが良い。

仕様・レンズ比較

SUMMILUX R 50mm E55と比較するとSUMMICRON 50mmがオーソドックスなレンズということがよくわかる。

Before imageAfter image
項目SUMMICRONSUMMILUX R E55SUMMILUX R E60
焦点距離(mm)505050
最大絞り21.41.4
最小絞り161616
絞り羽根668
レンズ構成4群6枚6群7枚7群8枚
最短撮影距離(m)0.50.5
レンズ長(mm)4150.651
レンズ最大径(mm)6668.570
フィルター径(mm)555560
重量(g)290395490
リリース年1976-20011989~1995(モデル11777)1997~2005
製造本数99,7364,149(後期のみ)
35,322(前期+後期)
2,700
*:LEICA WIKIの数字を引用

参考情報

更新履歴

  • 2025.6.8
  • 2024.12.15
  • 2024.02.15:改稿
  • 2022.02.06:初稿

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