兵庫県立美術館 中谷ミチコ《影、魚をねかしつける》
2025年10月に訪問した兵庫県立美術館で開催されたコレクション展 Ⅰ 小企画 美術の中のかたち ―手で見る造形― 「中谷ミチコ 影、魚をねかしつける」の鑑賞レポート
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目次
展覧会概要
- 中谷ミチコ 影、魚をねかしつける
- 2025年9月5日(金)~ 12月14日(日)
- 時間:10:00-18:00
- 会場:兵庫県立美術館 1階展示室
出品作品
- 試作(撮影不可)
- 影、魚をねかしつける(撮影可)
- 影、魚をねかしつける 1/10マケット(撮影可)
展示配布のリーフによると、本展示空間の設計は私立大室美術館館長の大室裕介氏が担当している。
鑑賞レポート
今回の兵庫県立美術館の訪問の大きな目的は中谷ミチコの新作である《影、魚をねかしつける》を鑑賞するためだ。
鑑賞前にリーフや説明をよく読まなかったので、鑑賞時は触れるという行為が可能ということに気がつかず、間近で見るだけで鑑賞を終えてしまった。鑑賞される方は作品に触れてその感触と、伸ばした手が作品に写り込む影のうつりかわりを楽しんでいただきたい。
作品は幅10m、高さ2m、奥行3mと非常に大きく、素材は石膏で表面は白く未着色となっている。
鑑賞しかしていないので見た目での感想となるが、作品に描かれた人物は見る角度によって表情が変化するのは過去作品と同様だが、表情の変化がより洗練されたように感じられた。
作家によると、自然光下で触りながら見る状態を想定して作られたとのことで、美術館展示室ヘの展示をどのようにするかはライティングを含め苦労があったとのことだ。
しかし、この空間とライティングはなかなか素敵で、複数ライトにより鑑賞者の立ち位置により、作品上に複雑な影が浮かび上がるのは幻想的だ。下写真三枚目の黒い影は撮影中の自身である。
この作品の本質は触れることにあり、触れてこなかったのはほんとうに片手落ちであり、いずれかの機会に触れることができればと思う。



撮影不可の試作は表面に樹脂が充填されており本作と少しイメージが異なる。《影、魚をねかしつける》は先述のとおり触れて楽しむ作品なので、石膏の地肌がそのまま露出している。
この展示場所は作品と外壁の間隔が、作品を正面から見るには微妙の距離でガラス間際まで寄っても正面から全体を見ることが難しい。この1/10縮小模型は作品の全体像を一目で見ることができ作品鑑賞時のイメージの補完に役立つ。

作品は外通路に面した部屋に展示されているため、館外から作品をみると、ガラスに映りこんだ館外の景色と館内が融合し作品の趣が変わる。下写真では館の柱が作品の人物と重なってスポットライトのように見えるのが面白い。

参考情報
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更新履歴
- 2025.10.29
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