HASSELBLAD HCD 4.0-5.6 / 35-90

HASSELBLAD HCD 4.0-5.6/35-90をX1D、X1DII(907Xにも適用可能と考える)で使用した記録

目次

<レンズの印象>
HC/HCDレンズとしては3本目に導入したレンズで、中古だがシャッター回数3回のほぼ新品であった。
鏡筒にオレンジドットがついた新型レンズで、レンズシャッターの最高速度は1/2000、X H Lens Adapter*、XH CONVERTER 0.8*でAF(オートフォーカス)が使用できるファームウェアであることを確認して購入した。
レンズ単体重量が1.4kgだがカメラ装着時のレンズバランスがよいためか、長時間の撮影に使用しても苦にならない。
X H Lens Adapter*かXH CONVERTER 0.8*の使用で約24mm〜72mmまでカバーするので使用頻度が高いレンズだ。

AFはHC/HCDレンズの中では、合焦速度は早いほうで、AFのくせをつかむと合焦精度も高く、思い通りのピント位置を得ることが出来る。
最短撮影距離が全域で65cmであるため、50mm以上の焦点距離では被写体に寄れる印象になる。
レンズには立派なフードが付属しているが、普段の使用ではフードをしなくても逆光耐性が十分であることから装着することは少ない。この逆光耐性と1/2000のレンズシャッターを搭載しているため野外撮影でも活躍する。
図体がでかいので持って行く場所によっては非常に目立つのが難点だ。

HASSELBLAD HCD 35-90mm HASSELBALD X1DII

<レンズの仕様>
HCD 4.0-5.6/35-90はHASSELBLAD Hシリーズカメラ用の焦点距離35mmから90mmをカバーするズームレンズでインナーフォーカス、インナーズームでレンズ長は焦点距離、ピント位置で変化しない。
HCDレンズシリーズなのでセンサーサイズは48 x 36mmサイズのセンサーに最適化されており、それより大きいサイズのセンサー53.7 x 40.2mmではレンズのイメージサークルが足りず周辺部がけられる。
オレンジドットのついたレンズは最高速度1/2000のレンズシャッターを備え、無印のレンズは1/800のレンズシャッターを備える。
X1D/X1DIIでは、X H Lens Adapter*かXH CONVERTER 0.8*を経由してHCレンズを使用できる。

  • X H Lens Adapter*を使用した場合、焦点距離28mm 〜 72mmになる。
  • XH CONVERTER 0.8*を使用した場合、焦点距離23.3mm 〜 56mmになる。

x0.8コンバーターを使用した場合、レンズのイメージサークルが足りず周辺が少しけられるため、撮影画像の現像用ソフトウェアPhocusでは自動で周辺が少しクロップ(トリミング)される。クロップ前の全イメージはPhocusの画像メニューから【クロップ解除】を実行すると確認することができる。
*リンク先はrakutenのMapcamera

項目備考
焦点距離(mm)35 〜 90
最大絞り4.5(5.6)
最小絞り32
レンズ構成11群13枚
最短撮影距離(m)0.65
レンズ長(mm)167
レンズ最大径(mm)102.5
フィルター径(mm)95
重量(g)1410
HCD 4-5,6/35-90 ASPHERICAL レンズ仕様書(英語)

<アクセサリー互換性>

  • Extension-Tube-H(H13/H26/H52)は使用できる(エクステンションチューブのデータシートには記載が無いが実機では使用できた)。
  • Converter 1.7x(x1.7 テレコンバーター)は使用できない。
  • HTS 1,5 TILT AND SHIFT ADAPTERは使用できない。
  • イメージサークルは中判フィルム(41.5 x 56mm)をカバーしない。

<AF対応について>
HC/HCDシリーズレンズをマウントアダプター(X H Lens Adapter*、XH CONVERTER 0.8*)を経由してX1D,X1DII,907Xに装着しAF(オートフォーカス)を駆動させるためには、レンズファームウェアの領域が拡張された18.0.0以降のレンズが必要である。17.0.0以前のレンズに18.0.0以降のファーウウェアを適用しても領域が足りないため変更できない。
レンズにオレンジ色のマークがついた、通称オレンジドットのレンズは、レンズファームウェアが18.0.0以降であり100%AFに対応している。
オレンジドットのないレンズでも、AF対応可能なものはあり、レンズシリアルナンバーがVから始まる2010年以降に製造されたレンズ(シリアルナンバーがSから始まるレンズは2000年代に製造されたレンズ)についてはファームウェア領域が拡張されているレンズが多くAFに対応できる可能性が高い。しかし、シリアルナンバーから判断するだけでなく、カメラに装着して実際のファームウェアを確認するのが最も確実である。
古いシリアルナンバーでも修理時にユニット交換などで新しいファームウェアになっている場合もある。

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