LEICA SUMMARON M 35mm F3.5
ライカ・ズマロン 35mmのレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M9
レビュー
ズマロン 35mmはM型 ライカ用としては初となる35mm広角レンズ。
世界のライカレンズ Part1(写真工業社)(アマゾンアフィリエイトリンク)の杉野一樹氏のレビューによると、1946年にL39スクリューマウント版がリリースされ、1954年にM3とともにMマウント眼鏡付きのズマロンがリリースされたとのことである。ライカWikiではシリアルナンバーとの対応でリリース年は1949年となっているが、書籍「ライカレンズの見分け方」の記載も1946年となっているので、本ページでは1946年と記載している。
製造年について記載した流れから、レンズバリエーションについて記述する。
L39スクリューバージョンは前期型と後期型で鏡筒の造りが異なる。前期型は細身でコンパクトで後期型はMマウントに繋がる太めでマッチョな鏡筒だ。
前述のとおり、MマウントバージョンはL39マウント後期型とほぼ同じだが、最短撮影距離が0.65mとなっているM3向けの眼鏡付きバージョンと、最短撮影距離が1mの汎用バージョンがある。汎用バージョンはM2用とそれ以外でレンズ付け根の造りが異なる。レンズの距離表示はfeetかmのどちらかである。
GXRに装着されたズマロンは汎用タイプでfeet表記のレンズであった。絞り開放F値はエルマー35mmと同等で明るいレンズではないが、レンズ構成が4群6枚に見直され周辺部の画質などはエルマーより向上している。絞るとより四隅まで解像した描写となる。
購入して使っていた2010年頃は眼鏡有りは3万円程度、眼鏡無しでも5万円程度から購入できる安いレンズであった。2024年現在では10万円以上の値がついており、オールドレンズを楽しむという趣味以外では、このレンズにそれなりの価格を出すのであれば、ズマリット 35mmかズミクロン 35mm ASPH.を購入するほうが撮影時の汎用性は高いと考える。
このレンズはけっこう気に入って使っており、手元には10年程度はいたと思うが、ライカM・35mmレンズが防湿庫から飽和してきた時期に買ったくらいの価格で手放してしまった。
仕様(Mマウント版)
項目 | ズマロン | ズマロン | ズミクロン |
焦点距離 | 3.5(cm) | 35(mm) | ← |
最大絞り | 3.5 | 2.8 | 2 |
最小絞り | 22 | 22 | 16 |
絞り羽根 | 10 | ← | ← |
レンズ構成 | 4群6枚 | 4群6枚 | 6群8枚 |
最短撮影距離(m) | 0.7 眼鏡=0.65 | ← | ← |
レンズ長(mm) マウント面からの距離 | – | 29.4 | 28.4 |
レンズ最大径(mm) | 51 | ← | ← |
フィルター | E39 | ← | ← |
フード | IROOA | ← | ← |
マウント | M | ← | ← |
重量(g) | 195 | 135 | 150 |
リリース年 | 1946 | 1958 | 1958 |
参考文献・参考リンク
- Leica Wiki SUMMARON 35mm F3.5
- クラシックカメラ選書 19 ライカレンズの見分け方(朝日ソノラマ)・アマゾンアフィリエイトリンク
- 仕様の記載と仕様の違いが記述されており、レンズ描写への言及はない。
- 付録にレンズ構成図が載っている。
- 世界のライカレンズ Part1(写真工業社)・アマゾンアフィリエイトリンク
- ズマロン 3.5cm F3.5はP55に杉野一樹氏のレビューあり
更新履歴
- 2024.04.29
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