LEITZ Summicron 5cm F2(沈胴)
沈胴鏡筒の初期ズミクロン
LEITZ SUMMICRON 5cm F2のレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M8.2
レビュー
1.概要
ズミクロン 5cm F2はライツ(ライカ)社が1951年にリリースした50mm標準レンズ。
レンズ構成は6群7枚、最短撮影距離は1mでライカM型カメラの距離計に連動する。
フィルター径は39mm、沈胴式の鏡筒を採用している。
2.使用感
所有していたレンズは安く購入したので、傷と曇りがすこしあるレンズだった。
作例1,2,4のように絞り開放のふわりとした描写と3,5のようにすこし絞り込んだ端正な描写を楽しむことができた。
また、撮影状態の固定がゆるく、絞り操作をしているとレンズが沈胴させる際の抜けた状態になり、撮影を中断することがあった。最初は外れた瞬間に壊れた?と焦ったけれど、2回目からは落ち着いて元に戻して撮影するようになった。固定鏡筒のレンズのほうがそういうことが無くてよい。
ズミクロンのフィルター径は、この沈胴式のころからE39、39mmを踏襲し続けている。フードはIROOA、ITDOO、など、多くのフードを使用できる。
3.付加情報
初期50mmレンズの完成形、外観意匠を変更しながら2024年現在まで生産が続いている長寿レンズ。
レンズ構成は先代のレンズ・ズミターと同様のガウス型レンズだが、ズミターは貼り合わせを多用した4群7枚のところを、貼り合わせ面を減らし6群7枚構成となっており、この設計のブラッシュアップによりズミターよりも描写はよくなっている。
初期・沈胴式のレンズ構成はシルバーの固定鏡筒とおなじで、ブラックの固定鏡筒からレンズ構成が4群6枚へと変化し、最新のMマウント・ズミクロン50mmもほぼ同様の構成となっている。
ズミクロン初代の製造本数は25万本だが、この沈胴タイプ、固定鏡筒、固定鏡筒+眼鏡と大きく3つの形状に分別できる。沈胴タイプのレンズはレンズはL39マウントとM39マウントが並行して製造され、Leica Wikiから計算すると、L39マウントは1955年までに5万本強、Mマウントは1956年までに5万本弱が製造されたと読み取れる。沈胴タイプだけで10万本程度あるため、状態を問わなければ探せば入手できるレンズだ。
仕様
項目 | ヘクトール | ズマール | ズミター | ズミクロン |
焦点距離(mm) | 50 | 50 | 50 | 50 |
最大絞り | 2.5 | 2 | 2 | 2 |
最小絞り | 18 | 12.5 | 12.5/16 | 16 |
絞り羽根 | 6 | 6/10 | 6 | 10/16 |
レンズ構成 | 3群6枚 | 4群6枚 | 4群7枚 | 6群7枚 |
最短撮影距離(m) | 1.0 | 1.0 | 1.0 | ←1.0 |
レンズ長(mm) | 32 | – | – | – |
レンズ最大径(mm) | 47 | 47.8 | 47.8 | 47.8 |
フィルター径(mm) | A36かぶせ | A36かぶせ | 36.5 | 39 |
フード | FIKUS | FIKUS / SOOMP | SOOPD | SOOFM / ITDOO / IROOA |
重量(g) | 190 130 | 205 180 | 240 | – |
リリース年 | 1930 | 1933 | 1938 | 1951 |
製造本数 | 5,600 | 127,950 | 172,390 | 253,314 |
参考文献・参考リンク
- Leica Wiki Summicron 5cm F2
- クラシックカメラ選書 19 ライカレンズの見分け方(朝日ソノラマ)・アマゾンアフィリエイトリンク
- 仕様の記載と仕様の違いが記述されており、レンズ描写への言及はない。
- 付録にレンズ構成図が載っている。
- ライカのレンズ(写真工業社)・アマゾンアフィリエイトリンク
- ズミクロン・沈胴式はP90に河田一規氏のレビューあり
更新履歴
- 2024.05.27
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