竹中美幸 −わたしとかなた−

上野の森美術館 ギャラリーで開催された「竹中美幸 −わたしとかなた−」を2025年3月27日に鑑賞した写真と感想。
目次
竹中美幸 −わたしとかなた−
- 竹中美幸 −わたしとかなた−
- 2025年3月15日(土)- 2025年3月30日(日)
- 上野の森美術館
- 鑑賞日:2025.3.27
概要
本展はVOCA展にあわせて併設のギャラリーで開催される特別展で、出展者は過去にVOCA展に出品した作家へ依頼し作品を紹介している。今回は2012年に出品した竹中美幸さんの個展を開催する。
展示は、インスタレーションA《記憶の音》とインスタレーション B《flip Side》の2つで構成されている。
インスタレーションA
- 《記憶の音》《Sounds of memory》
インスタレーション B
- 《flip Side》
- 《時の層》《whispers of dust》
- 《桜の下の跡形》《traces under the cherry blossoms》
- 《tiles 2025-1》
- 《tiles 2025-2》
感想
《記憶の音》《Sounds of memory》
会場右側の部屋に展示された作品で、数分に一度サーキュレーターが動作しフィルムがゆらめき、それに合わせて吊り下げられたランプが光を放つ。
そのとき、フィルムに焼き付けられたイメージが外部に放たれたように感じられる。
展示場を作る時間と予算の関係だと思われるが、天井がむき出しになっており、白く覆われているとより視覚効果が高まったように思えた。
- 作品は2020年「清流の国ぎふ芸術祭」の出品作品



《flip Side》
会場左側の部屋に、4つの作品といくつかのオブジェで《flip Side》というインスタレーションとなる。
《flip Side》は、フィルムに残ったノイズを抽出したアニメーション《時の層》、川を流れる桜の花びらの映像《桜の下の跡形》他がプロジェクターから映しだされる。
展示空間には周期的なリズムでスライドプロジェクターが「ガタン」と音を響かせる。
いくつかあるオブジェは閉鎖された現像所の備品で、本来の役目を終えたものたち。
視覚で捉えた光の明暗と聴覚で捉えた音から描きだされる静と動の対比、物にやどる記憶のイメージが時間の流れを感じさせる。
今回の展示は、過去の展示から大きくスケールアップしており、この空間を構築し鑑賞の機会をあたえてくれた作家と上野の森美術館に感謝したい。



《時の層》《whispers of dust》

《桜の下の跡形》《traces under the cherry blossoms》

《tiles 2025-1》

《tiles 2025-2》

付加情報
竹中美幸さんは、2024年の「六甲ミーツアート」、2021年の「奥能登国際芸術祭2020+」、2020年「清流の国ぎふ芸術祭」など多くの芸術祭に参加している。また、所属となる代官山のアートフロントギャラリーで定期的に展示をおこなっている。
Gallery
関連リンク
更新履歴
- 2025.3.27
撮影機材
- LEICA S Typ007 +HASSELBLAD HCD28mm /CONTAX 645 DISTAGON 55mm
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