RICOH GR1→ GR 28mm

RICOH GR1→ GR 28mm

RICOH GR 28mm L39スクリューマウントレンズをHEXAR-RF、LEICA M8.2、EPSON R-D1で使用したレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。
    • HEXAR-RFとFortia50
    • LEICA M8
    • EPSON R-D1

レンズの印象

画像はRICOH配布のパンフレットより引用

1.概要

GR 28mmは、RICOHがL39スクリューマウント用にリリースしたレンズの一つ。
フィルムカメラのGR1から転用されたレンズである。

6群9枚のガラスを全長23mmの真鍮製の鏡筒に詰め込んでおり重量 180gとなっている。

完品の場合、円形ねじ込みフード、フードにかぶせるGRロゴ入りフロントキャップ、28mmファインダーが付属する。

2.使用感

GR 28mmの描写はフィルムカメラではまったく問題ない。GR 21mmほどでは無いけれど、周辺の光量が落ちる描写はドラマチックだ。絞り開放からフィルムなりに解像した描写をする。絞ると解像感は増してくる。

デジタルカメラは、EPSON R-D1、LEICA M8までしか使用しておらず、APS-Cサイズセンサー、APS-Hサイズセンサーの場合、デジタルカメラで問題となる周辺部分はクロップされるため、画像周辺部にあらわれがちな粗はみられない。

LEICA M9を入手した頃には手放しており、35mm判フルサイズセンサーの描写については評価できない。

ヘリコイドのフィールはスムーズで気持ちよく回り、スカスカしている場合はグリスが抜けていると考えられる。
また、貼り合わせ面が多いレンズなので、経年劣化によりバルサム切れが発生し曇っているレンズも見られる。
これは古いレンズによくみられる現象で貼り合わせ面の修理をしてくれる業者はほとんど無いため、よく状態を確認して購入する必要がある。

3.まとめ

結論として、GR 28mmをまとめると、ライカレンジファインダーカメラで使いたい場合はL39マウント版が必要になり、状態の良いレンズが納得いく価格であれば購入を考える価値はある。
しかし、GR 28mmは曇るという問題があるにもかかわらず、レンズ数の少なさから状態を問わず高価で取引される傾向があるため、状態の悪いレンズであれば無理して購入しないほうがよい。

また、基本的にフィルムカメラ向きのレンズなので、レンズの描写を楽しむだけであればフィルムカメラのGR1を購入して使うことを検討しても良い。

仕様・レンズ比較

GR 28mmに近いレンズとしては、MINOLTA TC-1から転用されたG-Rokkor 28mmが思い浮かぶ。

両レンズともにコンパクトカメラ向けレンズから転用されたレンズであり、コンパクトな鏡筒は共通した特徴だ。
レンズ構成は両者ともに非球面レンズを採用した現代的な設計となっている。しかし、フィルム向けのレンズであるため、デジタルカメラでは扱い辛い場合もある。

Before imageAfter image
項目GR 28mmG ROKKOR 28
焦点距離(mm)2828
最大絞り2.83.5
最小絞り1622
絞り羽根109
レンズ構成4群7枚5群5枚
最短撮影距離(m)0.70.8
レンズ長(mm)2319.5
レンズ最大径(mm)49.551
フィルター径(mm)40.540.5
重量(g)180110
フードラッパ型・ねじ込みラッパ型・ねじ込み
マウントL39スクリューL39スクリュー
リリース年19971998.9
製造本数3000 (黒:1000) (銀:2000)2000
定価(¥、税別)¥98,000¥110,000

参考情報

更新履歴

  • 2025.5.10
  • 2024.12.15
  • 2024.02.23
  • 2023.10.16

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