MINOLTA G-ROKKOR 3.5/28
ミノルタ製ライカスクリューL39マウントレンズ、G-ROKKOR 28mm F3.5をフィルムカメラで使用した記録
目次
<ギャラリー>
MINOLTA G-ROKKOR 3.5/28の写真例(HEXAR-RF)
<レンズの印象>
シルバー鏡筒が美しい、コンパクトな28mm広角レンズ。
同時代に発売されたGR28mmは真鍮製と思われ180gでずっしりしているが、こちらはアルミ製で、110gとかなり軽量に仕上がっている。
フィルムカメラでもよく使ったレンズで、下の写真にあるように、ZEISS IKON、MINOLTA CLEに付けるととても姿が良い、写欲をかき立てる姿になる。フィルムカメラで使用する際は周辺減光を意識した作画をすればほとんど欠点は気にならない。いずれもすでに手元にないシステムだが、持っているだけでニヤニヤできると思う。
35mmフルサイズセンサーのデジタルカメラ LEICA M9で使用した際は周辺減光と色かぶりが気になることがあった。α7sや最近のセンサーでは色かぶりなども気にならないような気もする。
このレンズは貼り合わせ面がないため、バルサム切れを心配する必要が無いのはオールドレンズとしてありがたい存在だ。同じ画角のRICOH・GR 28mm(より広角の21mmも同じ)は結構な確率でバルサム貼り合わせ面の剥離による曇りが出ている個体を見かける。
1998年発売だが2005年くらいまでは新品レンズがカメラ屋においてあった。限定ものでもすぐに売りきれない牧歌的な時代、忙しすぎる現代とは異なる時が十数年前には存在した。



<レンズの仕様>
高級コンパクトカメラTC-1で使用されたレンズを、そのままのレンズ構成でライカスクリューLマウントにて2000本限定でリリースされた。
上写真にある銘板入りの豪華なパッケージに入っており、フード先端のキャップはレンズと同素材のねじ込み式でMINOLTAロゴが入る。リヤキャップも専用で凝った衣装が施されていた。
絞り羽根はこのレンズの元になったコンパクトカメラTC-1は、円形のプレートが入れ替わる方式だったが、このLマウント版は通常使用で便利な一般的な9数羽根で構成された絞りに置き換えられている。
MINOLTAとしては、Leitz Minolta CL / Minolta CLE向けにMマウントレンズをリリースして以来、久々となるライカL/Mマウント向けのレンズ。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 28 | |
最大絞り | 3.5 | |
最小絞り | 22 | 1/2刻み |
レンズ構成 | 5群5枚 | |
絞り羽根 | 9枚 | |
最短撮影距離(m) | 0.8 | 全域カメラ距離計連動 |
レンズ長(mm) | 19.5 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 51 | フォーカシングレバーを除く |
フィルター径(mm) | 40.5 | |
重量(g) | 110 | |
リリース年 | 1998年9月 |
<参考文献・リンク>
- M型ライカのすべて―M型ライカのボディとレンズの魅力を徹底検証する
- P85に本レンズの紹介あり(リンク先はアマゾンジャパン・アフィリエイトリンク)