超広角ズームレンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Art

超広角ズームレンズ SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Art

SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Artのレビューと作例

目次

ギャラリー

写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。

レビュー

Before imageAfter image

1.概要

SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Artは、2018年(A18)にシグマがリリースした、35mmフルサイズセンサー向け、超広角ズームレンズ。

レンズの仕様は、焦点距離はレンズの名称のとおりで、14mm~24mm、絞りは全域でF2.8を維持する。最短撮影距離は、焦点距離24mmのとき26cmとなっている。
名称にDG HSMがついており、”DG”記号はフルサイズセンサー向けレンズ、”HSM”は超音波モーター駆動となっている。

11群17枚のレンズ構成で、非球面レンズ、高性能ガラスをふんだんに使用した贅沢な造りとなっている。超広角レンズなので、フロントフィルターは装着できず、持ち運び時はプラスチック製のフロントキャップを嵌める。フロントキャップの直径は10cm程度ありとても大きく感じる。

シグマSAマウント版は、カメラ側から絞り値を操作するため絞りリングは無く、ズームリング、フォーカスリング、AF/MFの切り替えのスイッチがついてる。レンズ位置指標はプラカバーに覆われている。

このレンズはシグマ SA マウント、ニコン F マウント、キヤノン EF マウントの3マウントがリリースされており、同じスペックだがミラーレスカメラ用のレンズは「14-24mm F2.8 DG DN | Art」と型番が異なっている。このため、シグマ SAマウントからLマウントへの交換には対応していない

2.使用感

SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | ArtSIGMA sd Quattro HSIGMA SD1 Merrillで常用レンズにするために購入した。

シグマが35mmフルフレーム(フルサイズ)センサーFOVEONをリリースできていないため、35mmフルフレームで使用していないが、2つのカメラで使用したかぎり、ズームレンズもここまで写るのかとと思わせる結果で、素晴らしい解像度をもち、収差補正も良好にできている。

このレンズの弱点は、大きさと重さであろう。中判ズームレンズに匹敵する、1kg越えの重量と最大レンズ径100mmとレンズボリュームはかなり大きい。

このレンズとSIGMA sd Quattro HバッテリーグリップPG-41の3つを取り付けると重量は約2kg、3辺サイズは15cm x 15cm x 20cmとなり、ボディは正方形でその中央上部にレンズが取り付くため、ほぼ正六面体のキューブ的な物体となり、カメラバックへの収納性はとても悪くなる。

光学手ぶれ補正(OS)は装備していないが、超広角レンズであること、2kgの重量があるので、撮影者の腕力があれば、手ぶれはかなり押さえ込める。

フォーカスリングは幅があり使い易いが、回したときのトルクのなさは、シグマAFレンズ共通のフィールである。
しかし、レンズが明るいこともあり、SIGMA sd Quattro HSIGMA SD1 Merrillのオートフォーカス性能でも、それなりの精度で合焦するのでマニュアルフォーカスで使うことはほとんど無かった。

3.まとめ

結論としてSIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Artをまとめると、描写はよいが使いどころが難しいレンズだ。

この重量とサイズを考えると、使いどころとしては車で接近可能な観光名所が1つ候補になるだろう。
車から降りたあと街中散策でスナップを撮るには大げさすぎる装備で、ハイキングや登山など徒歩がメインとなる場所は、体力、腕力自慢の猛者以外は、この装備を持っていると途中で移動が嫌になると思われる。

仕様・考察など

このSIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM | Artは購入を悩ませるレンズがラインアップされている。広角端が12mmと広いかわりにF4と1段暗くなる「SIGMA 12-24mm F4 DG HSM | Art A016」と、14mmの単焦点でF1.8と1段以上明るい「14mm F1.8 DG HSM」の2本だ。すべて購入する財力は無いため、シグマのレンズサイトを見ながら購入する製品について悩んだ。

この中で14-24mmを選択したのはズームの利便性は譲れないため14mmが選択から外れ、sd Quattroは手ぶれのことを考えると少しでも明るいレンズが好ましいので、一段暗い12−24mmは選択から外れた。

広角単焦点が好みの撮影者は夜景、星景など暗所での撮影が多い場合は14mmが候補になるだろう。
12-24mmはすでに販売終了していることから、広角12mmの需要はそれほど高くなかったのかもしれないが、狭い場所で全体を収めるような写真を撮影する場合、2mmの差は画像のトリミング、各種補正の余裕を持つことができる。

2010年代のシグマ・レンズラインナップの充実は他カメラメーカーを凌ぐものがあり、種類で対抗できそうなのはソニーくらいだ。

項目SIGMA 14-24 F2.8SIGMA 12-24 F4SIGMA 14 F1.8
焦点距離(mm)14-2412-2414
最大絞りF2.8F4F1.8
最小絞り222216
絞り羽根999
レンズ構成11群17枚11群16枚11群16枚
最短撮影距離26cm
(焦点距離24mm)
24cm
(焦点距離24mm)
27cm
レンズ長(mm)・(SAマウント)135.1131.5126
レンズ最大径(mm)・(SAマウント)96.4102.095.4
フィルター径(mm)
重量(g)・(SAマウント)1,1501,1501,120
フード組み込み
COVER LENS CAP LC964-01(¥4,400-)
組み込み
COVER LENS CAP LC1020-01(¥4,400-)
組み込み
COVER LENS CAP LC954-01(¥3,300-)
リリース年201820162017
対応マウントシグマ SA マウント
キヤノン EF マウント
ニコン F マウント
シグマ SA マウント
キヤノン EF マウント
ニコン F マウント
L マウント
ソニー E マウント
シグマ SA マウント
キヤノン EF マウント
ニコン F マウント
価格(税別)

参考情報

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更新

  • 2025.8.26
  • 2024.12.25

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