Carl Zeiss Planar 50mm f1.4 ZS
カール・ツァイス プラナー50mm F1.4 ZSのレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はSONY α900(A900)
レビュー
カール・ツァイス プラナー50mm F1.4 ZSは、コシナがフォクトレンダー SLシリーズに続いて、一眼レフ用レンズとして投入したカール・ツァイスブランドの初期ラインとなるレンズでニコン F、M42スクリューマウントが発売された。
その後、キヤノン EF、Pentak-KAなど、いくつかのマウントで発売され、今もClassicブランドで現役で販売される息の長いレンズだ。
ZSはZeiss Screwの略で焦点距離50mmのほかに25mm、35mmの3本がZSレンズとしてラインナップされた。本レンズは2006年の発売開始されており、レンジファインダーカメラ用・プラナー 50mm ZMより1年ほど早く市場に投入されている。
レンズは絞り込みピンを装備しており、ピンの押込板がないマウントアダプターでは絞り開放での使用だけとなるが、ピンを押し込むことができるマウントアダプターを使うと、絞り環を回すと絞り羽根が閉じて実絞りで使うことができる。一眼レフカメラの場合、実絞りではピント面を確認するのが難しい場合もある。
これを回避するために、コシナのベッサフレックス、ペンタックスのカメラボディは、絞り開放でピント合わせをし、撮影時に設定した絞り値に変化するように、ピントピンを押しこむ機能を持つカメラもある。
M42レンズは息の長いマウントで、一眼レフ黎明期から存在し、様々なメーカーでユニバーサルなマウントとして多くのレンズが供給されている。フランジバックが45.6mmと比較的長いこともあり、Nikon-Fを除く多くのマウントにたいしてマウントアダプターが各社から供給されている。
ねじ込み式マウントなので、レンズ位置が固定しづらく電子接点をの付加も難しいため、電子制御化するカメラのトレンドに取り残され廃れていった。物理的に切り欠きなどでレンズ位置を決める独自改良するメーカーもあったが長くは続かなかった。
このレンズは、SONY α900で使用するのが目的で、ニコンFマウントはソニー、ミノルタのAマウント向けアダプターがないため候補から外れ、Aマウント向けにアダプターが供給されてるたM42スクリューマウント版を購入した。
α900のファインダーはF1.4でのピント合わせも容易で絞り開放で使うことが多かった。絞り開放では4隅の像の乱れを感じるが、F4程度まで絞れば改善する。一眼レフのファインダーはレンズからの光をそのまま見ることができ、年代の新しいレンズなのでクリアーでとても抜けがよい視界が広がっていた。
購入当時は最新のMFレンズで、ヘリコイドはしっとりとした感触でとてもピント合わせがしやすかった。無限から最短撮影距離の0.45mまでは半周以上回すので回転量は多い。このレンズで無限から最短まですぐに移動したくなるシチュエーションはほとんど無いはずなので問題にはならないと思う。
レンズ構成図はZeiss公式ページから引用
α900に装着
仕様
項目 | Planar 50mm | Distagon 35mm | Distagon 25mm |
焦点距離(mm) | 50 | 35 | 25 |
最大絞り | 1.4 | 2 | 2.8 |
最小絞り | 16 | 22 | 22 |
絞り羽根 | 9 | ← | ← |
レンズ構成 | 6群7枚 | 6群8枚 | 8群10枚 |
非球面レンズ | 非採用 | 非採用 | 非採用 |
最短撮影距離(m) | 0.45 | 0.3 | 0.17 |
レンズ長(mm) | 44 | 73 | 66 |
レンズ最大径(mm) | 66 | 65 | 65 |
フィルター径(mm) | 58 | 58 | 58 |
重量(g) | 330(ZF) | 510(ZF) | 460(ZF) |
マウント | ZS/ZF/ZE/ZK | ZS/ZF/ZE/ZK | ZS/ZF/ZE/ZK |
リリース年 | 2006.4.30 | 2010.2.11 | 2010.2.11 |
価格(定価・税別) | 59,500- | 89,500- | 89,500- |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.04.13:記載修正
- 2023.10.05:最初の投稿
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