サンニッパ SIGMA APO 300mm F2.8 EX HSM 

サンニッパ SIGMA APO 300mm F2.8 EX HSM 
eye catch

SIGMA APO 300mm F2.8 EX HSM をSIGMA SD10で使用したレビューと作例

目次

ギャラリー

写真作例の撮影はSIGMA SD10

レビュー

Before imageAfter image

1.概要

300mm F2.8 EX HSMは、1999年にシグマがリリースした、35mm判フィルムと35mmフルサイズセンサー向け、望遠単焦点レンズ。

主な仕様は、レンズ構成 9群11枚、最短撮影距離 2.5m、HSM(超音波モーター)搭載、レンズ長 215mm、重量 2.4kgとなっている。

レンズフードは逆付け可能な円筒形で、フィルターは後部に46mm系のフィルターをドロップインする。

2.使用感

300mm F2.8 EX HSMは通称サンニッパ、SD10を使っているときに、望遠レンズを使いくらべる中で使用した1本だ。

写りは一般的に言われるとおり絞り開放から全域でシャープに写るため、被写界深度を気にしなければ絞りをF2.8の開放に固定してシャッタースピードをカメラ任せにしておくことで支障なく撮影できる。

F2.8という明るさのおかげで、ISO200程度までしか使えない、SD10でもそれなりに必要なシャッタースピードを得ることができ、手ぶれ補正は搭載していないが、重量があるレンズなのでしっかりとホールドすれば、も手ぶれを抑えることができる。

当時使用していた、犬印鞄製作所 カメラバッグにちょうど収まる大きさで、手持ちで持ち運ぶにはギリギリのサイズと重量だ。

犬印鞄製作所 カメラバッグ 

この300mm F2.8 EX HSMはシグマ製カメラでも1.4xテレコン(絞り開放値 F4)、2xテレコン(絞り開放値 F5.6)を装着した際にAFが動作する。

とくに2xテレコンを使用すると、焦点距離 600mm、絞り開放値 F5.6で、カワセミなどの小鳥に対応できる仕様になる。しかし、使用していたカメラがAFの合焦速度、合焦精度が低いSD10だったので、よりAF性能が落ちること、カメラの連写性能が低いことからマニュアルフォーカス(以下、MF)で使用することが多かった。

これでは、以前使用していたTAMRONのMFサンニッパ SP 300mm F/2.8 LD [IF]と使い勝手が変わらないため、せっかくのAF対応レンズを使う意味がないので、x2テレコンを使用しての焦点距離600mmで使うことは諦めた。

カメラボディがCANON、NIKONのハイエンドに近い性能があれば状況は変わったかもしれないが、シグマのカメラではそれは望むべくもなく、CANON、NIKONのハイエンドカメラを使うなら、純正のサンニッパレンズを選ぶのが一般的であるため、シグマが候補になることはないだろう。

こちらも一般的にサンニッパは単体では被写体が大きいスポーツ撮影か中型以上の動物を撮影することに適しているが、スポーツ撮影はやらなかったこと、近所にいる動物を撮影するにはスペックが過剰とで、その場合300mm F4でも十分対応できることもあり、このレンズは撮影スタイルに合わないと判断してあまり使うことなく手放した。

3.まとめ

結論として300mm F2.8 EX HSMをまとめると、この仕様のレンズはフィルム時代の寵児で、デジタル時代に入り存在意義を失ったレンズだ。

2020年代のボディ内手ぶれ補正があり、高ISOが使えるデジタルカメラであれば、焦点距離300mmはズームレンズの300mm F5.6でも十分な場合がほとんどだ。

あえて重くて取り回しの悪い、300mm F2.8を使う意味は自己満足くらいしか思い浮かばない。

仕様・考察など

サンニッパは一眼レフ時代のフラッグシップレンズで各社が必ずラインナップに入れていたレンズだ。400mmを越えると特殊用途の趣が強くなり、サンニッパがアマチュアユーザーの憧れであった。

これは、一眼レフカメラの場合、AFセンサーがF2.8、F5.6、F8(シグマは未対応)と対応する明るさによって使用するセンサーが異なり、F2.8は明るいレンズ側の上限で一眼レフ時代の明るいレンズの絞り開放値はF2.8が多かった。

また、F2.8の効用はファインダーを覗いたときの明るさに影響があり、開放絞り値がF4のレンズでファインダーを覗くと少し暗く、F5.6はかなり暗いことが実感できる。

デジタルカメラ、ミラーレスの時代になり、EVFやAFセンサーの性能向上も有、F2.8が必要な条件はほとんど無くなり、長焦点の望遠レンズは主にズームレンズがになうようになり、市場からのニーズが減っているF2.8の単焦点レンズは各社のラインナップから消えている。

この時期のシグマは単焦点の300 F2.8と120−300 F2.8ズームという2つのサンニッパが存在していた。購入時にどちらを買うか少々検討しが、撮影時の利便性はズームレンズが上回るが、次の理由から単焦点レンズを購入した。

  • 望遠レンズはテレ端しか使わない
  • 単焦点レンズと比べてズームレンズは重量が重く価格が高い
  • 個人的に描写は単焦点レンズの方がよいという考えが捨てられない。
項目300 EX HSM300 EX DG HSM120-300 EX DG HSM
焦点距離(mm)300300120-300
最大絞り2.82.82.8
最小絞り323222
絞り羽根999
レンズ構成9群11枚9群11枚11群16枚
最短撮影距離2.5m2.5m1.5m(W)~2.5m(T)
レンズ長(mm)・(SAマウント)214.5214.5271
レンズ最大径(mm)・(SAマウント)119119112.8
フィルター径(mm)46mm (リアフィルター)46mm (リアフィルター)105mm
46mm (リアフィルター)
重量(g)・(SAマウント)2,4002,4002,680
フードLH1196-01LH1196-01LH1134_01
リリース年199920052005
対応マウントシグマ SA
キヤノン EF
ニコン F
ペンタックスK(HSM無し)
ソニー A(HSM無し)
シグマ SA
キヤノン EF
ニコン F
ペンタックスK(HSM無し)
ソニー A(HSM無し)
シグマ SA
キヤノン EF
ニコン F
ペンタックスK(HSM無し)
ソニー A(HSM無し)
価格(税別)¥290,000-¥350,000-¥350,000-

参考情報

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更新

  • 2025.9.15
  • 2024.12.30

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