モーリス・ユトリロ展・SOMPO美術館

モーリス・ユトリロ展・SOMPO美術館

2025年11月に東京・SOMPO美術館で開催されている、「モーリス・ユトリロ展」を鑑賞した感想

本展は入館料金はアソビューから入場券を購入すると、大人正規料金1800円の100円引きとなる事前購入価格と同じ1700円で常時購入できる。紙チケットの半券が欲しい場合は入口で係の人に依頼すれば入手できる。

目次

モーリス・ユトリロ展

概要

  • 展名:「モーリス・ユトリロ展」
  • 会期:2025年9月20日(土)~2025年12月14日(日)
  • 場所:SOMPO美術館

本展はSOMPO美術館、パリ・ポンピドゥセンター/国立近代美術館・産業創造センター、石橋財団アーティゾン美術館、公益財団法人大原芸術財団 大原美術館、福岡市美術館、名古屋市美術館、公益財団法人ひろしま美術館、ポーラ美術館、西山美術館、八木ファインアート、翠波画廊、個人蔵の74作品+8点の関連資料が展示される。

公益財団法人ひろしま美術館《モンモランシーの通り》、名古屋市美術館《ラパン・アジール》の2作品は11月30日までの展示となっている。

展示は以下3章で構成されている。

  • 第一章:モンマニー時代(5階)
  • 第二章:白の時代(5階、4階)
  • 第三章:色彩の時代(3階)

本展は一部展示作品の撮影が可能で撮影不可(ポーラ美術館、西山美術館所蔵作品)の作品には撮影禁止のマークが付いている。

感想

ユトリロといえば風景の画家で、ポンピドゥーセンター、メトロポリタン美術館の収蔵品を検索しても出てくるのは街並みを描いた風景画だ。

ユトリロの描く都市風景は松本竣介の描く昭和の都市風景と重なり、作品の描かれた景色をパリと感じないことがある。
国立近代美術館で開かれたTRIO展においてユトリロと松本を並べて展示されていたのを見ても共通点を感じる人は多いだろう。さらにTIRO展は佐伯祐三を加えた3者の作品が並んで展示された。しかし、佐伯やヴラマンクのような激しい作風は日本の町並みとは重ねづらい。

そのユトリロの作風は彼の半生を知ると落ち着きすぎているように感じられるが、何も考えずに作品をみるととても心おだやかに見ることができる。松本や佐伯の作品はただ見ていても若干の心のざわめきを感じる。

5階のモンマニー時代は、《大聖堂、ランス》、《サン・メダール教会、パリ》の縦作品を2点の並べて展示しており、同年代の似通った作品を見比べられる点がよかった。
5階、4階の白の時代は《雪のヴィジネ、セポリーヌ教会》が、白を基調とした作品の中では作中の人物がいきいきとしており印象に残った。
3階の色彩の時代は《シャラント県アングレム、サン=ピエール大聖堂》がこの時代特有のカラフルな色使いと判の大きさで目を惹いた。

まとめ

パリ・ポンピドゥセンターから貸し出された10点と手紙などの周辺資料が展示されているところが見どころだろう。
2023年9月13日〜10月2日に横浜高島屋ギャラリーで開催された「モーリス・ユトリロ展」を鑑賞した際にみた作品が多く展示され、国内美術館が所蔵する作品はおそらくどこかで一度は見たことがある作品だった。

土曜の午後に鑑賞したがそれほど鑑賞者はおらず、SOMPO美術館のコンパクトな展示室でユトリロのみを落ち着いて鑑賞できるのは良い鑑賞体験だった。

概要に記したとおり、国内美術館所蔵の2作品は11月30日までの展示なので作品リストの作品をすべて鑑賞する場合は注意が必要だ。

関連リンク

撮影機材

  • LUMIX DMC-LX7

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更新履歴

  • 2025.11.1

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