SONY α7

フルサイズ・ミラーレスαの祖

SONY α7(ILCE-7) ミラーレスデジタルカメラのレビューと写真作例

目次

ギャラリー

  • 写真作例の撮影はFE35mm、FE55mm、FE24-70mm

レビュー

1.概要

ソニーα7は2013年に発売された35mmフルサイズミラーレスカメラ。

主な仕様は、35mmフルサイズ2,400万画素センサー、236万ドットEVF、背面液晶はチルト式、3型92万ドットだ。

AFはコントラスト検出方式のみで、像面位相差方式は搭載されていない。

ボディ内手ぶれ補正の搭載も見送られている。

記録メディアはSDXCまで対応したSDカードとMemory Stick Duo /PRO兼用スロットを採用している。

バッテリーはFW-NP50(7.2V、1020mAh、7.3Wh)となっている。

2.使用感

α7はソニーがミラーレスカメラのセンサーをAPS-Cサイズから35mmフルサイズに切り替えた記念碑的モデル、フルサイズセンサーでマウントアダプター遊びするのが主な目的で購入した。

2,400万画素のセンサー、236万ドットのEVFとミラーレスカメラとしての必要十分な仕様は満足しており、2024年現在でも現役で使うことができるスペックだ。

デザイン的には光軸上のEVFが格納されたボディ頂上部の角張った処理が、ボディ下側の丸みをおびた形状とアンバランスで今ひとつ好きには慣れない。デザイン的にはNEXやα6000シリーズがすっきりとしており好みだ。

後継カメラと比べるとカスタムボタンが1個少なく、シャッターボタンとメインスイッチが軍艦部に有り、この2つがグリップ上面に移動した後継モデルのほうが軍艦部がすっきりとして使い易い。

マウントはAPS-CのEマウントと同じだが、マウントアダプターにAPS-Cサイズセンサー向けの余分な光をカットする遮光板が入っているアダプター以外はそのまま流用することができた。マウントアダプターの遮光板もユーザーが自分で外すことができるアダプターもあった。

35mmフルサイズセンサーを搭載しているため、マウント内部の面積に余裕ができたので、後玉がセンサーに近づくレンズを装着できるようになった。ロシア製Jupiter-12などは、APS-Cサイズセンサーカメラでは、センサー前の壁と後玉が干渉するがα7は装着可能である。

Jupiter-12

マウントアダプター遊び以外でも。FE 35mm ZA、FE 55mm ZA、FE 24-70 ZAと標準的なFEレンズは使用した。FEレンズを使用した際のオートフォーカス(以下、AF)の合焦それほど高くなく、のんびりと臥床していた。Aマウントを使うためのアダプターも発売されたが制約が多いため購入はしなかった。
カメラを使用して一番気なったのは、金属のすれようなシャッター音が大きく響くことであった。いわゆるギロチンのようなガッシャン音がするのだ。静かで上質なシャッター音でなかったことはとても残念でこの印象から、かなりの期間がたつまでフルサイズのEマウントカメラは買わなかった。

バッテリーは、APS-C機から引き続いて、FW-NP50(7.2V、1020mAh、7.3Wh)を使用している。後継のNP-FZ100(7.2V、2,280mAh、16.4Wh)と比べるとバッテリー容量が小さく、ソニー製リチウムイオン電池の宿命である自然放電の多さで、すこし使わないでいるとすぐにバッテリーが空になる。これは過去のカメラNEX-5から変わっていない弱点だ。

古いバッテリーと並行して、モデルチェンジしたFW-NP50も使っているが、いまのところ使用間隔を開けずに使っているため、自然放電の改善具合については不明だ。

3.付加情報

無印α7シリーズはモデルチェンジはセンサー画素数を維持しつつ機構的な改良が主であり、2代目で手ぶれ補正と位相差検出AFの搭載、3代目で大容量バッテリーの採用、4代目で高精細EVFを採用して3300万画素へ画素数がアップした。基本的には入門機の位置づけだ。

α7シリーズの高画素カメラとしてα7Rシリーズがあり、無印α7シリーズの価格とα7Rシリーズに大きな違いはなく売れているのはα7Rシリーズだ。しかし、徐々にα7Rとα7の差別化が難しくなっているため、1世代か2世代後には製品が統合されることが考えられる。

初代フルサイズミラーレスカメラに付けられた、α7と言う名前はミノルタ時代のα-7を思い出させる。ミノルタ時代の7という番号は、普及価格帯より少し上のアマチュアハイエンドカメラに付けられる名称で、α7Rがα7でα7はα5という名称でもよかったかもしれない。

細かい話だが、ミノルタのα-7はαと7の間の”-”があり、ソニー版はαと7の間の”-”が無い。商品名を文章に記す際は表記について、細かな指摘が入ることがあるため注意が必要だ。メーカー自身にこだわりがなく表記が揺れている場合は、記事を書くときに苦労する。

仕様

モデル名α7α7IIα7IIIα7IV
型番ILCE-7ILCE-7M2ILCE-7M3ILCE-7M4
カメラ有効画素数2420万画素3300万画素
センサーサイズ35mmフルサイズ
35.6 x 23.8mm
背面液晶サイズ3.0
92.1万ドット
3.0
123万ドット
3.0
92.1万ドット
3.0
104万ドット
EVF内蔵
236万ドット
内蔵
369万ドット
最高シャッター速度1/8000
サイレント撮影
(電子シャッター)
手ぶれ補正×
バッテリーNP-FW50NP-FZ100
タッチパネル×
マルチ/マイクロUSB
USB Type-C×
3.1Gen1

3.2/PD
WIFI
NFC×
Bluetooth×
AFコントラスト検出方式位相差検出方式
コントラスト検出方式
メディアMS-Pro
SDXC
リリース年2013.11.152014.12.52018.3.232021.12.17
サイズ
(グリップからモニター)
127 x 94 x 55127 x 96 x 60127 x 96 x 74131 x 96 x 80
重量 (本体のみ)416556565573
カラーブラック

オプション

  • HVL-F20M(フラッシュ)
  • HVL-F28RM(フラッシュ)
  • HVL-F46RM(フラッシュ)
  • LAシリーズマウントアダプター
  • アクセサリーキット
  • ストラップ
  • ケース

参考文献・参考リンク

更新履歴

  • 2024.12.31
  • 2024.04.11:初稿

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