LEICA SUMMARIT-M 35 mm f/2.5をデジタルレンジファインダーカメラ LEICA M9で使用したレビューと写真作例
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目次
ギャラリー
写真作例の撮影は以下のカメラを使用した。
- LEICA M9
レビュー

1.概要
SUMMRIT M 35mm F2.5は、2007年にリリースされたライカMマウントの広角レンズで、SUMMICRON M 35mm ASPH.より安価でライカ入門ユーザーをターゲットとしたレンズで、価格を抑えたSUMMARITレンズラインとして、35mm、50mm、90mmの3つの焦点距離で販売された。
レンズ構成は4群6枚とシンプルだが、SUMMICRON M 35mm ASPH.などと共通する前玉が凹になっているコンピュータ設計時代のレンズで、絞り羽根は9枚、最短撮影距離は0.8m。
LEICA M8の発売後に販売されたレンズですべてのレンズに6bitコードが付加されている。
2.使用感
SUMMRIT M 35mm F2.5は、2006年発売のLEICA M8と同時期に企画されたレンズでデジタルカメラに適した設計がされている。製品名にはASPH.という非球面レンズ採用の表記はないが、後継のF2.4バージョンと同じレンズ構成なので、本レンズにも非球面レンズが使われていると考えられる。
レンズ構成はコスト削減のため最小限のレンズで設計されており、その描写は絞り開放では全体的に緩めの画像で絞れば画面全体が引き締まるため、オールドレンズのような描写となっている。
作例は絞り開放のF2.5〜F8まで変化を見ることができる。4枚目のF8がもっとも解像感のある画像となっている。
作例には載せていないが木々を写した結果をみると、木々の端に偽色が現れており、レンズ設計の甘さが確認できる。木々の端に発生する偽色は他レンズでも見られるため、撮影条件としては不利だが、ライカの中では安価なレンズだが定価で20万円するレンズなので、描写において1万円程度のレンズと同じような振る舞いになるのは残念だ。
レンジファインダー距離計との連動範囲が0.8mに制限されているため、最短撮影距離も0.8mとなっている。これは、兄貴分のSUMMICRONがM型ライカの距離計連動限界である0.7mになっていることから、下位レンズとしての差別化のために技術的制約ではなくマーケティング上の制約から意図的に制限されたと言う考えは邪推だろうか?
風景的に撮影する用途が多ければ、0.8mでも問題ないが少し寄りたい時に焦点距離35mmで0.8mは周囲の映り込みが気になる。
3.まとめ
SUMMRIT M 35mm F2.5をまとめると、描写は先述のとおり絞り開放はゆるく、絞り込むことによって変わるため、オールドレンズの趣を持っている。最短撮影距離 0.8mと寄れないことは意識しておく必要がある。
レンズとしては非常に中途半端な仕様でこの性能と描写ならば、CARL ZEISS ZMかVoigtlander VMの35mmレンズを購入した方が満足感が高い。
仕様・考察など
ライカがこのレンズを企画したとき、デジタルレンジファインダーカメラ LEICA M8をフィルムM型ライカプラス10万円程度でリリースしたことから、M型ライカをよりマスに売るという指向があったと推測できる。
SUMMARITシリーズは、このときに最初に選んでもらうレンズとして発売したが、レンズもカメラもマスユーザーが手にするには高価で、ライカを購入するリッチ層に中途半端なレンズとして捉えられ販売に結びつかなかった。そして焼き直したレンズを7年後に発売する際に価格を30%程度上昇させたことからも、ライカの低価格路線は失敗だったことを印象づけている。
2014年のLEICA M typ240ぐらいまでは、趣味でギリギリ手を出せる価格だったが、2017年のLEICA M10以降は、円安の影響もありボディ、レンズの価格は上昇の一途をたどり、趣味ではついていけない価格になった。
SUMMARIT 35mmはF2.5とF2.4版が存在しているけれど、レンズ構成を見るかぎりまったく同じレンズに見え、伝聞でソースは示せないが修理業者が両レンズを分解したところ、レンズについては同一に見えたと聞いている。
SUMMARIT M 35mm F2.4 ASPH.は、外装こそ新設計だが本質としてはF2.5版の余剰部品を処分するために作られたレンズと推測する。そう考えるのは、時期的なものはあるかもしれないが、中古市場でF2.4版はみかけるがF2.5版を見かけることは少ないため、F2.5版はそれほど売れなかったことが推測できるからだ。
下図のようにレンズ構成は半絞り明るいSUMMICRON Mと比較すると、いかにもコストダウンを意識して設計製造されたレンズということがわかる。
描写はSUMMICRON Mの絞り開放から隙のない描写と比べると、絞りによる描写変化を楽しめることができると言い換えられるかもしれない。
- レンズ構成図は各社の配付資料から引用し、サイズはこちらで調整しているため厳密ではない。
| 項目 | SUMMARIT 11643 | SUMMARIT 11606(Black) 11605(Silver) | SUMMICRON ASPH-old |
| 焦点距離 | 35(mm) | 35(mm) | 35(mm) |
| 最大絞り | 2.5 | 2.4 | 2 |
| 最小絞り | 16 | 16 | 16 |
| 絞り羽根 | 9 | 9 | 8 |
| レンズ構成 | 4群6枚 | 4群6枚 | 5群7枚 |
| 最短撮影距離(m) | 0.8 | 0.8 | 0.7 |
| レンズ長(mm) マウント面からの距離 | 33.9 | 33.9 | 34.5 |
| レンズ最大径(mm) | 51.4 | 52 | 53 |
| フィルター | E39 | E46 | E39 |
| フード | 12459 | 12440 | レンズフード 12524/12526 |
| マウント | ライカM | ライカM | ライカM |
| 重量(g) | 220 | 197 | 225(黒) 340(銀) |
| リリース年 | 2007 | 2014.12 | 1996〜 |
| 製造本数 | ? | ? | ? |
| 価格(税別) | ¥180,000 | ¥270,000 | ¥350,000(2007) ¥400,000(2014) |
参考情報
- https://dc.watch.impress.co.jp/cda/lens/2007/11/19/7452.html
- https://news.mynavi.jp/article/20141226-a237/
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更新履歴
- 2026.2.28


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