LEICA SUMMICRON S 100mm
ライカ・ズミクロン S 100mmのレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- ライカ ズミクロン 100mm 写真例(Leica S typ007)
レビュー
ズミクロン S 100mmは、ライカSレンズ唯一の大口径レンズ。
筆者としては、ライカS純正レンズのなかで、スーパー・エルマーS 24mmとズミクロンS 100mmが使ってみたかったレンズの双璧だ。
100mmを入手する際には24mmも同じくらいの価格で市場にあったわけだが、やはり大口径レンズの魅力にはあらがえなかった。ちょうど時期がよかったのか、CONTAX 645プラナー80mmとほぼ同じ値段見つけてしまい、それなら絶対コッチを買うと意気込んで手に入れた。ライカ・レッドドット・フォーラムでは100CRONと言うそうな。
購入手続きのあとに、ライカ・レッドドット・フォーラムで、オートフォーカスは全滅だどんなに調整しても合わない、S Typ007はダメだがS3ならOK的なお金持ちの話をみてビビったりと、このレンズについての散々な評判を見て若干後悔したが、自分でやってみないとわからないなと気を取り直し、到着したレンズを持って外に行った。心配はほぼ杞憂で結果は上々、物欲補正も入っているが満足行く品であった。
オートフォーカス(以下、AF)も今のところ大丈夫、普段ヘボAFカメラ・レンズを使い慣れた筆者にはそれほど不満を言うほどの物ではない。AFについては そもそも論だが中盤サイズの100mm F2で容易にピントが合うと思うほうがどうかしているのかもしれない。マニュアルフォーカス(以下、MF)専用でリリースされ無かっただけよかったと思う。
ライカSで駄目なら、アダプターの値段は高いが、S-LENS Adapter-L(16075)を使えば、Lカメラでも使える汎用性もこのレンズの魅力だ。製造本数を見ると500本はいってなさそうで、完品で所持していると将来えらい値段になっているかもしれない。
ハッセルブラッドのHC100mm F2.2と比較するとAFはネイティブレンズのこちらの方が早い。しかし、高速な35mmレンズのフォーカス速度と比べるとあきらかにのんびりとしている。
フォーカスの行き過ぎは何度か経験したが、コントラストの高いところを狙うとほぼ問題はない。低照度のときは外す確率が上がるけれど、できるだけコントラストの高いところを狙うとうまくいく。結局は使い方の問題だろう。
最短撮影距離は0.7mと焦点距離100mmのレンズとしては寄れるレンズになっている。ハッセルブラッドの100mmは0.9mとあと一歩寄れないので、この20cmはとても貴重だ。
意地悪なシチュエーションでは光の端に紫色がでることもあるためか、APOを冠していないけれど、一般的な状況では色にじみは感じない、マーケティング的にAPOつけて価格を上げる手もあるだろうに、普通のズミクロンでリリースしてくれた優しさに勝手に感謝しよう。
仕様
項目 | SUMMICRON-S 100 | HASSELBLAD HC100 | 備考 |
焦点距離(mm) | 100 | 100 | |
最大絞り | 2 | 2.2 | |
最小絞り | 22 | 32 | |
レンズ構成 | 5群7枚 | 5群6枚 | |
最短撮影距離(m) | 0.7 | 0.9 | |
レンズ長(mm) | 102(レンズのみ)146(フード込み) | 80.5(レンズのみ) | |
レンズ最大径(mm) | 91(レンズのみ)104(フード込み) | 87.5(レンズのみ) | |
フィルター径(mm) | 82 | 77 | |
重量(g) | 910(レンズのみ)965(フード込み) | 780 | |
リリース年 | 2013 |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.03.04
- 2023.07.18
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