SUMMICRON 1:2 / 35(6elements)
ズミクロン-M 35mm 6枚玉をライカMデジタルカメラで使用した記録
目次
<ギャラリー>
<レンズの印象>
M型ズミクロン35mmのなかで通称6枚玉と呼ばれる。開放F2のズミクロンだけでも、伝説の8枚玉、現代的な7枚玉、非球面、APOと個性的なレンズ群の中で少々埋没している印象がある。
中古市場でもかなりの数を見かけるレンズだが、その柔らかな描写(所有個体が少し曇っていることも影響していると思われる)は情緒的で、現代的なレンズに飽きたら目を向けて欲しいレンズである。
6枚玉も多くの外観バリエーションがあり、主に鏡筒の違いで前期と後期に分けられる。所有している個体は後期型で前期型は絞りリングの回転補助のために角が付いているなど外観に違いがある。
6枚玉後期型はピントレバーの突起以外は、シンプルな凹凸のない外観で特徴的ではないが、レンズ本体は適度な大きさがあり少しマッチョなデジタル・ライカMによく合うと思う。
手持ちのレンズは、ライツカナダ製でシリアル番号266xxxx、1973年製造。


正規の対応フードはIROOAと言う名称で、ラッパ型の個性的な外観で人気があり互換フードも多く作られている。
以下写真のフードは、左はMapcameraで売られていたサファリカラーの互換フード、右はメーカー不明の互換フード、どちらのフードもダブルフックで逆付けに対応しているが、所有しているレンズはピントレバーが逆付けのフードと干渉するため逆付けはできない。
そのほかにもクラシックカメラ互換製品を多くリリースするUN社製IROOA互換フード、最近は中華製のIROOA互換フードも見かける。


<レンズの仕様>
焦点距離35mmのライカMマウントレンズで6枚玉後期と呼ばれる本レンズは、1971-1979の間に15,620本作成された。
レンズマウント部の構造が古いため、レンズ認識用6bitコードを付加する改造に対応していない。
項目 | 値 | 備考 |
焦点距離(mm) | 35 | |
最大絞り | 2 | |
最小絞り | 16 | |
レンズ構成 | 4群6枚 | |
絞り羽根 | 10枚 | |
最短撮影距離(m) | 0.7 | 全域カメラ距離計連動 |
レンズ長(mm) | 30 | マウント面からの距離 |
レンズ最大径(mm) | 51 | フォーカスレバーは除く |
フィルター径(mm) | 39 | |
重量(g) | 179 | 所有個体の実測値 |
<参考文献・リンク>
- 世界のライカレンズ・写真工業11月別冊/写真工業出版社/2000年11月30日発行(リンク先はamazon.co.jp)
- Leica Wiki 「Summicron-M 2/35-III」