LEICA SUMMILUX TL 35mm

ライカ、ズミルックス TL 35mm F1.4をLEIA T typ701、LEICA TL、LEICA TL2、LEICA SL typ601で使用したレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEIA T typ701、LEICA TL、LEICA TL2、LEICA SL typ601。
レビュー


1.概要
ズミルックス TL 35mmは2016年にリリースされたライカLマウント向け、APS-Cサイズセンサー用大口径レンズ。
イメージサークルはAPS-Cセンサーサイズをカバーするため、実用時の焦点距離は35mm判換算で50mm相当となる。
主な仕様は以下の通りで、詳細は表に載せている。
- 開放F値 1.4
- レンズ構成 8群12枚
- 非球面レンズ 2枚4面
- 絞り羽根枚数 不明
- 最短撮影距離 0.4m
- フード レンズフード TL 1.4/35 2.8/60用 12430 シルバー / レンズフード TL 1.4/35 2.8/60用 12429 ブラック
- レンズカラーバリエーション シルバーとブラック
2.使用感
ズミルックス TL 35mmは描写は絞り開放は少し緩く、F2.8くらいまで絞ればシャキッとするレンズだ。
オートフォーカス(以下、AF)の合焦速度はLEICA Tシリーズ(T / TL / TL2)のコントラストAFで使用する限りゆったりとした動作だ。合焦精度は被写体により変わるけれど、いずれの場合でもそれほど精度は高くない。
オートフォーカス速度を他のTLレンズと相対的に比較をすると、アポ・マクロ・エルマリート TL 60mmより早く合焦できるがズミクロン TL 23mmよりは遅い。
35mmフルサイズセンサーを搭載している、LEICA SL typ601でも使用したがAF性能の差を感じられなかったため、AF性能はレンズ側の限界と推測される。
ライカ Tシリーズの背面液晶で撮影する場合、両手でカメラをホールドしながら、右手でピント位置の拡大、左手でフォーカス操作をするため、カメラのホールドが不安定になりがちで手ブレに気をつける必要がある。
ライカTシリーズに装着できる、外付けEVFのVISOFLEXは表示画素数などのスペックは申し分ない。
しかし、カメラ側のCPU性能のためか表示映像の反応速度が悪い。
LEICA CLはその点、EVFが内蔵となっており表示は改善されているけれど、CLを手に入れたときにはこのレンズを手放していた。
35mmフルサイズセンサーを搭載したLEICA SL typ601の場合、記録画像サイズはAPS-Cサイズに強制的にクロップされる。LEICA SLシリーズも新しくなるほど高画素化しているため、APS-Cクロップをしても以下の画素数が残るため、SUMMILUX 50mm F1.4相当のレンズとして使える。
- 35mmフルサイズ > APS-Cサイズ
- 2400万画素 > 1030万画素 (LEICA SL Typ601、LEICA SL2-S、LEICA SL3-S)
- 4200万画素 > 1800万画素 (LEICA SL2)
- 6000万画素 > 2575万画素 (LEICA SL3)
また、LEICA SL typ601はダイレクトマニュアルフォーカスでピント位置を調整しながら、フォーカス位置をダイヤルで拡大する。その際、両腕と接眼部の3点でホールドするのでブレづらく撮影しやすい。
そして、LEICA SLで使うメリットとして、SL Typ601のアイレスファインダーはとても見やすいので、ピントの位置合わせにおいて大きなアドバンテージがある。SLシリーズカメラに装着すると大きさのバランスはちょうどよい。
レンズ意匠はライカLマウントレンズ共通で、レンズで絞り値はカメラ側で制御するためレンズはフォーカスリングだけという潔い仕様だ。フードは逆付け可能なバヨネットフードが付属している。フードも大柄なため装着すると、もともとボリュームのあるレンズがさらに大きくなり存在感が増してくる。
本レンズは35mmフルサイズセンサー向けの、アポ・ズミクロン SL 35mm、ズミルックス SL 50mmよりも小型であるため、LEICA SLに装着するとカメラシステムがコンパクトになりカメラバッグへの収まりが良いので、ときどき装着して使っていた。
フィルター径はE60、60mmとライカ独自サイズなので、フィルターワークを駆使する撮影者は直接装着できるフィルターの種類が少ないため、ステップアップ、ステップダウンリングの活用が必要になる。
3.まとめ
結論としてズミルックス TL 35mmをまとめると、ライカLマウントのレンズとしては貴重な大口径・50mm相当のレンズ。
使用カメラに依存すると考えられるがいくつか使用したカメラではオートフォーカスの合焦速度は遅く、合焦精度も良くない。ダイレクトマニュアルフォーカスが使えるのでピント位置の確定は手動で微調整ができる。
35mmフルサイズセンサーカメラに装着して、APS-Cクロップで使用するのもお勧めだ。
仕様・TLシリーズレンズ


<ライカAPS単焦点レンズ>
レンズ名 | ELMARIT | SUMMICRON | SUMMILUX | APO MACRO ELMARIT |
焦点距離(mm) | 18 | 23 | 35 | 60 |
35mm換算焦点距離 | 27 | 35 | 50 | 90 |
最大絞り | 2.8 | 2 | 1.4 | 2.8 |
最小絞り | 16 | 16 | 16 | 32 |
絞り羽根 | – | 9 | – | – |
レンズ構成 | 6群8枚 | 6群9枚 | 8群12枚 | 9群10枚 |
最短撮影距離(m) | 0.3 | 0.35 | 0.4 | 0.16 |
レンズ長(mm) | 21 | 37 | 77 | 134 |
レンズ最大径(mm) | 62 | 63 | 70 | 70 |
フィルター径(mm) | E39 | E52 | E60 | E60 |
重量(g) | 80 | 154 | 428 | 320 |
リリース年 | 2017.12 | 2014.5.26 | 2016.3.31 | 2016.9.24 |
価格(税別) | ¥142,500 | ¥230,000 | ¥310,000 | ¥320,000 |
参考文献・参考リンク
更新履歴
- 2024.07.01
- 2024.03.06
- 2023.07.24
- 2022.10.26
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