LEICA SUPER ANGULON R 21mm(F4)
ライカ・スーパーアンギュロン R 21mm F4のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- Photo example used with Leica SL Typ601
レビュー
ライカ・Rマウント用広角レンズ、スーパーアンギュロン R 21mm F4は、1971年から1983年までに1.1万本程度作られたレンズ。
製造年数が長いため、外観は年代により少し違いがあるがレンズ構成はすべて同じである。
スーパーアンギュロン R型は2種類あり、M型とほぼ同じレンズ構成(厳密には異なる)で開放F値3.4の旧型と、レトロフォーカス型で開放F値4の新型がある。両レンズともにドイツ・シュナイダー社の設計で、今回紹介するのは新型の開放F値4のレンズである。
旧型スーパーアンギュロンは別で紹介しているが、後郡レンズがセンサー付近に迫るため、一眼レフカメラで使用する場合はミラーアップして使う必要があり、あまり実用的なレンズではなかった。またミラーレスデジタルカメラで使用する場合も、後玉がセンサーにかなり近づくため、35mmフルサイズセンサーを使用している特定の機種では、画像周辺部にカラーキャストが発生する可能性が高く使いづらい場合がある。
新型はごく普通のレトロフォーカスタイプのレンズで、最短撮影距離は20cmと寄れるレンズ(SUPER ELMAR 15mmの16cmが最短)だ。絞り羽根は4枚でシュナイダー社の個性を感じる。
しかし、設計の古さから樽形の歪曲があり直線の物を撮ると歪みが少し目立つことがある。所有しているズームレンズのバリオ・エルマー 21-35mmの21mmと比較したところ、最短撮影距離はスーパー・アンギュロン 21mm F2.8が優れるが、周辺解像度を含む総合的な描写ではバリオ・エルマーが優秀であるため、スーパー・アンギュロンは手放してしまった。残念ながら所有時にレンズの写真を撮っていなかったのようで外観写真は残っていない。
このレンズはたまにebayにROM改造されたレンズが出品されるが使い道がないので我慢している。
仕様
項目 | F3.4版 | F4版 | VARIO ELMAR |
焦点距離(mm) | 21 | 21 | 21-35 |
最大絞り | 3.4 | 4 | 3.5-4 |
最小絞り | 22 | 22 | 22 |
絞り羽根 | 4 | 4 | 6 |
レンズ構成 | 4群8枚 | 8群10枚 | 8群9枚 |
最短撮影距離(m) | 0.2 | 0.2 | 0.5 |
レンズ長(mm) | 19 | 43.5 | 66.3 |
レンズ最大径(mm) | 70 | 78 | 75 |
フィルター径(mm) | シリーズ8 | 72 or シリーズ8.5 | 67 |
重量(g) | 228 | 420 | 500 |
フード | 14170W | 12506 14145(フロントキャップ) | 12438 |
製造本数 | 1530- | 10,850- | 3,400(2005まで) |
リリース年 | 1964 | 1971 | 2001- |
参考文献・参考リンク
- R型ライカのすべて(2003年版)/著者:中村信一/朝日ソノラマ編 Ads by Amazon
- Leica Wikiによる21mm f/4 Super-Angulon-Rの説明(英語)
更新履歴
- 2024.02.24
- 2022.08.20
広告
- いくつかの外部リンクは広告となっており、クリックするとサイト管理者に収入が発生する可能性があります。