Voigtlander ULTRON L 35mm F1.7
フォクトレンダー・ウルトロン35mm F1.7のレビューと写真作例
目次
ギャラリー
- 写真作例の撮影はLEICA M9
レンズ構成図はコシナ公式ページより引用
レビュー
ウルトロン 35mm F1.7 Asphericalは、コシナがフォクトレンダーブランドで初期にリリースしたレンズで、ウルトロン 28mm F1.9とともに非球面レンズを採用しており、ブランド初期の力のはいったレンズだ。
純正のねじ込みフードは長さも短く遮光効果も低く、これを付けたレンズ外観は、今ひとついけていないと感じる。後述するズミクロン M 35mm用のIROOAフードを付けた姿がこのレンズをより美しく見せるだろう。
レンズの描写は、M9のフルサイズセンサーで使用しても隅まで大きな破綻はなく、ボケ見は若干のざらつきが気になるシーンも散見されるが、トータルとしては悪くないと思う。初期コシナ・フォクトレンダーレンズは、オールドレンズとデジタル対応レンズの過渡期にあり、レンズ構成も一般的なガウスタイプからはなれ、設計に試行錯誤していることが感じられる。
ウルトロン 35mmは、開放F値は1.7のまま、2015.8にレンズ構成変更とVMマウントにリニューアルされた。また、2021.3にレンズ構成変更と開放F値を2に変更してウルトロン 35mmシリーズは継続している。
このレンズは純正レンズフードを外したあとに残る外ネジピッチが、ライカ・ズミクロン35mm用フードIROOAと合致するようにできており、鏡筒径はIROOAとほぼ同じあるため、絞りリング部分がくびれたレンズになりとても美しいレンズ教頭の姿になる。これはコシナが確信犯的に仕上げたデザインだと思われる。
純正フードを外すとこれがつく
仕様
項目 | ウルトロン35mm | ズミクロン35mm ASPH. |
焦点距離(mm) | 35 | 35 |
最大絞り | 1.7 | 2 |
最小絞り | 16 | 16 |
絞り羽根 | 10 | 9 or 11 |
レンズ構成 | 6群8枚 | 5群7枚 |
最短撮影距離(m) | 0.9(距離計連動) | 0.7(距離計連動) |
レンズ長(mm) | 44.7(フード込み/L39) | 34.5(Mマウント) |
レンズ最大径(mm) | 55 | 53 |
フィルター径(mm) | 39 | 39 |
重量(g) | 203 | 255(黒)/340(銀/チタン) |
リリース年 | 1999.8 | 1996 |
価格(定価・税別) | 65,000(銀色)/68,000(黒色) | – |
参考文献・参考リンク
- COSINA製品PDF(ウルトロン35mm)
更新履歴
- 2024.04.15:改稿
- 2023.09.14:初稿
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