非球面 SUMMICRON M 35mm ASPH.

非球面 SUMMICRON M 35mm ASPH.

LEICA SUMMICRON M 35mm ASPH.のレビューと写真作例

目次

ギャラリー

レビュー

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1.概要

SUMMICRON 35mm F2 ASPH.は、焦点距離35mmのライカMマウントレンズでAPOのついていないズミクロン M 35mmの最新版である。本レンズはレンズ名称の”ASPH.”とあるように、非球面レンズを採用している。
1996から2024年現在も供給されており、かなりの本数が作られ市場に供給されている。
現行レンズはレンズ認識用6bitコードが付加されており、古いレンズも6bitコードを追加する改造に対応している。マイナーチェンジ前は、ブラック、シルバー、チタンと3色がリリースされていた。

2016年にマイナーチェンジをし、レンズ構成は変わらず以下の変更をした。

  • 絞り羽根の枚数変更、旧型は羽根枚数9枚、新型は羽根枚数11枚と増えており絞り形状が円形を維持するように変更。
  • フードがはめ込み式の12526から、ねじ込み式に変更。
  • 新型の鏡筒色は限定品を除き黒色のみ。

2.使用感

SUMMICRON 35mm F2 ASPH.は、絞り開放から安定した描写をする。
そして、画面の隅まできちんと解像して逆光にも強く現代的な写りをするレンズ。
大型化するM型レンズの中では、エルマリート M 28mm ASPH.と並んでコンパクトなレンズでM型ライカと組み合わせると軽快な撮影カメラになる。

同時ではないがブラックとシルバーを所有していたことがあり、シルバー鏡筒のレンズはブラックと比べて重くずっしりとした塊感を感じる。

レンズはAPS-Cセンサーを積んだミラーレスカメラに装着したときのバランスもよく、写りも現代的でさまざまな画像センサー、画像エンジンで手堅い描写を見せる。
正規の対応フードは12526が付属しており、以前のIROOA、12504などのフードも可能だ。

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3.まとめ

結論としてSUMMICRON 35mm F2 ASPH.をまとめると、ライカレンズの中ではリーズナブルで描写も安定している堅実な選択肢だ。他社の同スペックのレンズと比べると高価であるがライカを所有するとはそういう物と割り切るしか無い。

物としての満足感は得られるため、湧いた写欲を作品に生かすことができれば、アマチュアにも十分な恩恵がある。

仕様

ズミクロンシリーズの主な仕様の変遷は以下の通りだ。

2021年にアポ・ズミクロン M 35mmがリリースされても、非球面ズミクロン 35mmは継続販売されているので、本レンズで十分な写りをすること、アポ・ズミクロン 35mmが1本に120万円以上と高価であるためと推測される。

また、非球面ズミクロンは、通常ブラックも定価の上昇とともに中古価格も上昇し、シルバーも今ではかなりの高価格になっている。また、何度か購入を見送ったチタンカラーはさらに高騰しとても手が出ないレンズになった。

項目SUMMICRON ASPH-oldSUMMICRON 7SUMMICRON 6 Late
焦点距離35(mm)35(mm)35(mm)
最大絞り222
最小絞り161616
絞り羽根81010
レンズ構成5群7枚5群7枚5群6枚
最短撮影距離(m)0.70.70.7
レンズ長(mm) マウント面からの距離34.52630
レンズ最大径(mm)535251
フィルターE39E39E39
フードレンズフード 12524/12526レンズフード 12524/12526IROOA
マウントライカMライカMライカM
重量(g)225(黒) 340(銀)160179 所有個体の実測値
リリース年1996〜1979〜19991972〜1977
製造本数52,99315,620

参考情報

更新履歴

  • 2025.5.11
  • 2024.12.10
  • 2024.02.20:改稿
  • 2022.06.06:初稿

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