VARIO ELMAR R 35-70 F3.5

ライカR・標準ズームレンズ

LEICA VARIO ELMAR R 35-70mm F3.5のレビューと写真作例

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ギャラリー

写真作例の撮影はCANON EOS-1Ds MK-III

レビュー

概要
使用感
付加情報

1．概要

バリオ・エルマー 35-70 F3.5は、日本製とドイツ製があるライカR用2倍ズームレンズ。
オリジナルの光学系はミノルタ・MD 35-70 F3.5ズーム（1978年）と言われている。
3.1万本程度作られているため、かなりの量が市場に供給されている。

最短撮影距離はすべての焦点距離で1m、絞り羽根は6枚だ。

リリース開始の1982年から1985年までに製造されたモデルは、フィルター径が60mmで日本製造（MADE IN JAPAN）で、1986年から1997年まで製造されたモデルはフィルター径が67mmでELW(Ernst Leitz Wetzlar / MADE IN GERMANY)である。ドイツに製造が移ってからも特に設計変更をしたとの情報は得られていないためミノルタ設計の光学系のまま製造されたと考えられる。

2．使用感

撮影結果をみると、古いズームにしては1000万画素程度であれば、十分に解像しており、前後のボケ見も悪くなく使えるレンズだ。

レンズはインナーズーム、インナーフォーカスではなく焦点距離とピント位置によって鏡筒長さが変化し、70mm時が最も鏡筒が短く35mm時が最も鏡筒が長くなる。
35mm時のレンズ形状はレンズ前部分が鏡筒ごとせり出すため、レンズ中央部に大きなくびれができる。レンズ前部分にはフォーカスリングがあるため、35mmと70mmでフォーカスリングの位置が異なるため、フォーカスの操作性はよくない。

後玉の張り出しがないため、EOS-1Ds MK-IIIで使用しても、レンズがボディのセンサーに干渉することなく使用できた。

3．付加情報

現代の廉価なズームレンズはピントやズームリングの位置固定されており、ガラスの入ったレンズ筒だけがせり出してくる。また、高級なレンズになると鏡筒内部だけでレンズが移動する、インナーフォーカス、インナーズーム設計となっている。

R型ズームレンズには日本の技術が多く使われており、本レンズの後継にあたるバリオ・エルマー 35-70/F4は京セラ製とのことである。

こちらも一時所有していたが、こちらはマクロで被写体に寄れる分だけ、便利なズームレンズに進化している。

仕様・比較

項目	値	備考
焦点距離(mm)	35-70
最大絞り	3.5
最小絞り	22
レンズ構成	7群8枚
絞り羽根	6
最短撮影距離(m)	1.0
レンズ長(mm)	64.5
レンズ最大径(mm)	72
フィルター径(mm)	67 フィルター径60mmはミノルタ製造
重量(g)	450
リリース年	1982〜1997