おいでよ!松岡動物園・松岡美術館

おいでよ!松岡動物園・松岡美術館

「開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園」の感想

目次

展概要

本展の題は「開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園」で、松岡美術館が所蔵する動物に関する作品を展示している。

これら展示作品は、館所蔵品のみで構成されている。

  • 展題:開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園
  • 開催場所:松岡美術館
  • 期間:2025年6月17日(火)~10月13日(月・祝)
    • 前期 6月17日(火)〜8月17日(日)
    • 後期 8月19日(火)〜10月13日(月・祝)
  • 時間:10:00~17:00入館は16:30まで
  • 休館日:リンクの開館カレンダーを参照
  • 料金:
    • 一 般 1400(700)円
    • 有効期間のあるのぐるっとパス2025で1回限り一般は半額の700円で入館可能
    • その他各種割引あり、詳細は以下リンクで確認のこと
  • 美術館インフォメーションへのリンク

感想「猫、猫、猫」

2025年7月26日に鑑賞した、「開館50周年記念 おいでよ!松岡動物園」の感想を記す。

松岡美術館の1階展示室は常設展示となっているが、エジプト考古の部屋は、バステト女神(猫の女神様)が6体展示されており展示ケースはほぼバステト女神で占められていた。

バステト女神頭部象・松岡美術館

さすがに現代彫刻の部屋はいつもと同じだったけれど、ロビーにはこの美術館のアイコンである、ディエゴ・ジャコメッティ《猫の給仕頭》 がいる。アジア考古も通常展示だけれど、開館50周年記念の一環として、1975年開館記念展に出品された16体を見ることができる。

2階に上がると、陶磁器の部屋は「世界の動物さんたち大集合」と題して、展示は動物一色。
やはり陶器やさらの絵付けの柄には動物が多い。中でも今回とくに見応えがあった作品は、6世紀 中国 北魏《灰陶加彩駱駝》完全な形ではないけれど、残された半身にミロのヴィーナスにつうずる美しさがある。

灰陶加彩駱駝・松岡美術館

次の洋画と日本画の部屋は「動物と人 描かれた動物たち」と題して、松岡美術館自慢の猫5匹が共演している。
林美枝子の黒猫《夏夕》《気》《風立ちぬ》小笠原光の三毛猫《爽秋》《早春》、の5作品だ。

Before imageAfter image

好きな画家の一人である、キース・ヴァン・ドンゲンの《シャム猫を抱く婦人》の猫も独特の妖しい魅力があった。

最後に突き当たりの展示室は「ヒトが描いたヒト 近代西洋の肖像」と題して、ルノワール、モディリアーニ、ピカソ、ローランサン、ルオーと日本でも人気のある画家の作品が展示されている。

その中で印象的だったのは、眼差しが素敵なヨン・フレデリック・ピーター・ボルティーリエ《オリエントの少女像》(前期のみ展示)と、ポール・シニャックと同時代の画家、アンリ=エドモン・クロッスの点描時代の作品《遊ぶ母と子》の2作品。

ヨン・フレデリック・ピーター・ボルティーリエ《オリエントの少女像》(前期のみ展示)、アンリ=エドモン・クロッス《遊ぶ母と子》

また、こちらにもキース・ヴァン・ドンゲンの作品が2作品展示されており、本展でキース・ヴァン・ドンゲンの作品を計4作品を見ることができる。キース・ヴァン・ドンゲンの作品はいずれも写真撮影不可。

夏休みを意識してか、陶器部屋の入口に「陶磁器パズル」、日本画&洋画の部屋の入口に「人物がなりきりフォトスポット」が置いてあった。

土曜日のお昼過ぎにお邪魔したのだが、鑑賞者の数は少なかった。というか、いつ来ても空いていることがほとんどだ。この館には日本人の大好きな印象派をはじめ、日本美術、アジア、エジプト考古、現代彫刻まで、創業者の審美眼で集めた名品が展示されているにもかかわらずとても静かだ。強いて言えば駅から遠いことくらいだろうか?この静けさは鑑賞者にとってはありがたいけれど館は大丈夫か?と心配になる。

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撮影

更新履歴

  • 2025.7.27

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